篠綾子のレビュー一覧
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ネタバレまさに異色時代物。松原忠司については殆ど知らず先入観無しに読めた。
タイムトラベル物に有りがちな、過去で知識や武力をひけらかすような無体な展開も殆どなく、時代の流れに翻弄される訳でもなく気持ちよく読めた。
また当時の友人の先祖との出会いや繋がりも、強引さもなくすんなり入った。
薩摩島津家はこんなところから始まっていたのね。勉強になりました。
弁慶との対戦や、義経軍としての戦いが少しあっけなかったり省略されていたのは残念。長々としてはくどかったのかなぁ。長編として読みたかったかも。
「その先が危ういと分かっていても、進むべきと思えば、俺は進む」
未来が分かった上で信念に生きる忠司、格好良いで -
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ネタバレ古代の女帝から幕末の大奥まで、こじらせた女性たちを紹介した一冊です。
こじらせた=恋愛ではないところも面白い着眼点の一冊でした♪
さすがに三十三人すべてを紹介できないので、私が読んでいて特に気になった女性を紹介したいと思います。
古代では「酒人内親王」です。
私はこの女性を知りませんでした(-_-;)
彼女は称徳天皇のあとを継いで、即位した光仁天皇の皇女であり、生母は皇后となった井上内親王。聖武天皇の娘です。彼女は母親の井上内親王はある事件をきっかけに廃后されて、彼女は伊勢の斎宮となるのですが、天皇の代替わりにより伊勢より帰ることに……。
そこで光仁天皇は彼女を女帝へ据えようと -
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大河ドラマで最近退場してしまった義経と郷姫。
タイミング良く読んだのだが、実は単行本は2005年に出ていて篠さんの出世作らしい。
義経の戦いや運命については史実通りで、大河ドラマのような斬新な解釈や演出はない。
だがこの作品ならではの設定がいくつかあって、それが物語をよりドラマティックに最後の悲劇を盛り上げている。
一つは頼次という架空の人物。入間川を流されてきたところを郷に救われた記憶喪失の少年は後に記憶を取り戻すのだが、彼女への想いを秘めたまま陰に日向に見守る。
もう一つは畠山重忠と郷との秘めた恋愛関係。大河ドラマの重忠と郷(ドラマでは里?)のキャラだとイメージが湧かないが、こちらでは -
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なつめの育ての親でもある了然尼は寺建立のため、住まいを移ることになった。
少し前に、無理がたたって倒れてしまった了然尼につきそうため、
なつめは照月堂を辞めることに決めた。
武家からの主菓子の注文を受けるようになり、忙しくなってきた照月堂ではあるものの、
厨房には新しい見習いの三太や郁太郎が、
帳場には太助の甥の文太夫が入ったり、と新陳代謝も良好ではある。
距離的に通いが難しいがゆえの離職なので、つながりが切れたわけでもなし、
照月堂の優しい人たちにもまた会えるのはなにより。
京都からは、安吉が里帰り(?)し、
最後に慶一郎お兄さんも登場し、クライマックスへ向けて動き出す。 -
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慶信尼は、やはり兄の慶一郎の想い人だった。
名前からすでに出落ちではあるし、状況的に見ても読者である私たちにはわかることも、
慶信尼とただ直接会っているだけのなつめには、名前をどう書くかなど言わない限りわからないわよね、そうよね。
京都では、安吉が長門とともに新しい菓子作りを始め、
その安吉の恩人であるおその小母さんも登場。
世間がコンパクトなのは、物語ゆえか、はたまた時代的なものなのか。
了然尼が過労のため倒れたことで、
なつめは、今までのように、ただ菓子を作り続けていればいいわけではなく、自分の未来を見つめなければいけない時期に来たことに気づく。
物語も終盤。
なつめはこのあとどのよ -
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照月堂に追い風が吹き、
翻って氷川屋には、
親方の重蔵が他の大店に引き抜かれたり、
屋台売りのたい焼き売りにもケチがついたり、と逆風が吹き始めた。
そんな中、氷川屋の職人菊蔵が照月堂の戸を叩く。
結果としては、まぁそうでしょうね、と予想通り。
いくらフィクションといえども、何もかもが安直に、思い通りになるはずもない。
いくらみんなが幸せになるお話が好きなわたしでも、そんなご都合主義のお話を求めているわけではないのです。
今ですら、意外性がないうえにトントン拍子なので、深みがないなぁと感じているのに。
少しずつ登場人物が増え、過去の関わりが垣間見えてきたりもしてきたけれど、この大風呂敷はきち