篠綾子のレビュー一覧

  • 桜小町 宮中の花

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    歌人や伝説の小野小町ではなく、宮廷に勤める女房としての物語。
    面白かったです。
    こうした作品はなかなかないので、楽しめました。

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    2020年08月23日
  • 子育て飴 江戸菓子舗照月堂

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    ますます登場人物達、それぞれが成長しそれぞれの道を一生懸命歩いてゆく。

    辰五郎は、氷川屋の親方として入る前に、なつめと三太を少しでも鍛えようと懸命に教えている。

    そして久兵衛は新しい菓子を考え。

    安吉も京都で全く新しい寒天菓子を創作するという現場にいた。

    そんな時隠居した前の主人、市兵衛に女性の客が。

    市兵衛の前の弟子でもあり親戚でもある琳太郎の妻、おそのだった。琳太郎は店の金を持ち逃げし、市兵衛は店を守るため大変な苦労をしたのであった。

    照月堂の家族はみんな暖かかった。

    今回はギュッと詰まった数々のエピソードが素敵な物語。

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    2020年08月07日
  • 雪ひとひら 江戸菓子舗照月堂

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    北村季吟が照月堂のお得意様となり、その流れで柳沢義康にも気に入られるように。

    照月堂は主人、久兵衛の卓越したわざと丁寧な仕事を助けるなつめたちの真摯な取り組みで名前が上がる一方。

    かつて商売の邪魔を何度となくした氷川屋は、そのやり方を嫌う同業者の恨みも買い、親方が辞めて、寂れる一方。

    なつめの兄の行方を知る行商の薬屋、粂二郎が病で亡くなり、冨吉が照月堂に小僧として一緒に暮らすことに。

    そして、なつめの思い人である菊蔵が、親友のしのぶと結婚することに。。。


    京都に修行に出た、安吉も、次第に京菓子の魅力に惹かれ、修行を楽しみなものにしてゆく。

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    2020年08月04日
  • 弟切草 小烏神社奇譚

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    読みやすくて、ぐいぐい引き込まれて、一気に読んでしまった。
    陰陽師の血を引く宮司、人の良い医者、本体が行方不明で記憶を失っている付喪神、登場人物が魅力的で、これからきっと、どんどん人物像が深まっていって、面白くなっていくに違いないと期待させてくれる本だった。
    この本は、薬種問屋一家の事件の話で、兄弟をついつい比べてしまう親や劣等感に苛まれる弟、そこに怨霊が絡んできたりと盛りだくさんなのに、違和感なく話が進んでいく。
    小烏神社奇譚、続きがでたらまた読みたい。

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    2020年07月26日
  • からころも 万葉集歌解き譚

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    この作家「篠綾子」さんの本との初めての出会いは、

    何年か前に一度読んだ『代筆屋おいちシリーズ』の1巻と2巻。
    ところがその時はさほど面白さがわからなかったので

    感銘を受けるまではいかなかった。

    ところが最近『江戸菓舗照月堂シリーズ』を全巻読んでから

    というもの、普通の物語に、和歌が混じる文章も

    違和感なく読むことに慣れると、

    再び『代筆屋おいちシリーズ』を1巻から4巻全巻を再読。

    江戸菓子舗シリーズのホッとするような優しい物語に

    癒されたせいか、今回はストンと胸に落ちた。

    そして新シリーズ!

    『万葉集歌解き譚シリーズ第1巻からころも』を読む。

    今回の新シリーズは、物語の中

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    2020年07月26日
  • おしどりの契り 代筆屋おいち

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    戸田茂睡こと、このシリーズの中のガンコオヤジで歌占の露寒軒は、後書きによると、実在した方らしい。
    「紫の一本」という江戸各所の紹介文に歌と漢詩を加えたユニークな本も出版している。

    この第4巻で、シリーズはハッピーエンドを迎えるが、とても面白い作品になっている。

    主人公が思いの外、頑固で誰に対しても臆さないで物申す、なかなかの女子と見た。

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    2020年07月24日
  • 星合の空 代筆屋おいち

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    「代筆屋おいち」シリーズも第3作目。

    少しづつびっ質的距離が縮まる二人。

    一つ一つの仕事から、それぞれに関わる人の心を思いやり、成長してゆくおいち。

    七夕の行事も、古式ゆかしい情景をしつらえて、お客様たちにも大好評。

    ますます歌占を営むこの屋敷のメンバーも結束が固く、一つの家族となってゆく。。。

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    2020年07月23日
  • 望月のうさぎ 江戸菓子舗照月堂

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    京都で親子4人で暮らしていた武家の娘、なつめ。
    だが火事で両親と兄を亡くして、尼と一緒に江戸に出てくることに。

    たまに菓子を買い求め、主人である了然尼と、ゆっくり食べることが楽しみであった。

    なつめには思い出の菓子があった、名前を最中の月という。
    その菓子を江戸で探しても煎餅の様な菓子しかない。
    あるとき偶然に出会う。

    その時から、菓子職人になりたいという夢ができた。
    武家の娘であるなつめ、女は弟子にしない職人の世界。
    ここから、一つ一つなつめは自分の夢を叶えて切磋琢磨する。

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    2020年07月15日
  • からころも 万葉集歌解き譚

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    子供の頃、小学〇年生の付録についてた百人一首でよく遊んだ。遊びながら自然に頭に入ったのか、百人一首で授業の時は知ってる!感いっぱいだった。

    さてこちらは万葉集(四千五百首ほど !! 「令和」はここからでしたっけ?)今は使わない言葉-言の葉と言うべきか-が、しづ子さんの解説で目の前で動き出す。
    そして事件は……助松君頑張ったね。万能に見える葛木さんの弱点はなんだろう

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    2020年05月21日
  • 岐山の蝶

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    もともと濃姫の一生は謎に包まれてるらしい。
    よく読む歴史小説との共通点は、斎藤道三の娘である事と、道三と信長が何処ぞの寺で面談を果たす事と、本能寺で共に死す事くらい?
    私の知識もほとんど「国盗り物語」だけど。
    生き別れの姉がいただの、信長と一旦別れて京で小物屋やっていたなど、斬新すぎる設定は面白かった。
    要所要所は綺麗にすっ飛ばして文庫本一冊に纏めたのは良かったかな。

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    2020年03月19日
  • 絵草紙屋万葉堂 揚げ雲雀

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    内容(「BOOK」データベースより)
    さつきと喜重郎は、およねが黒鳶式部の名で書いた黄表紙を紹介する瓦版(読売)を刷って好評を得る。そんなある日、姿を消したままの駒三が自分の兄ではないかという男が訪ねてくる。その男、清右衛門はその後も万葉堂にやってくるようになった。清右衛門が、盗賊団「蛇の目」の一味が瓦版を連絡に使っているらしいと話したことから、さつきと喜重郎は瓦版から得られた手がかりを同心に知らせたのだが…。「蛇の目」捕縛に繋がる情報は見つかったのか?そしてさつきと伝蔵、およねと喜重郎、それぞれの仲は進展するのか。シリーズ佳境となる、注目の第三作!

    令和元年11月26日~12月1日

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    2019年12月01日
  • 絵草紙屋万葉堂 初春の雪

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    内容(「BOOK」データベースより)
    さつきは、二号目の瓦版(読売)に近所での窃盗事件を取り上げた。犯人が「あやかし」だという読売に対抗して真犯人が分かるように書いたため、逆恨みした犯人によって兄の喜重郎が刺されてしまう。次の号に盗賊団「蛇の目」のことを書こうかと考え始めるさつき。しかし、同業である日吉堂の伍助と栗橋靱負からは「蛇の目のことを書くな」と言われてしまう。その頃、さつきの親友およねは“黒鳶式部”という筆名で黄表紙作家としてデビューし、これまでの熱い胸の内を喜重郎に伝えるのだが…。一方、さつきは伝蔵への恋心を伝えられずにいた。シリーズ第2弾!

    令和元年8月20日~24日

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    2019年08月24日
  • 酔芙蓉

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    一番辛いのは、視点の揺れ。忠雅視点が常盤視点になり、忠雅視点に戻って第1部終わり。第2部は隆季視点。家成の回想シーンは当然だけど家成視点。常盤視点に呈子視点と目が回る〜

    忠雅と頼長の関わりは純粋と言えば聞こえはいいが、このご時世に浮世離れ過ぎ。なんで忠雅が頼長と隆季の間を取り持つのかもさっぱりわからん。三者とも得をしないよね?まあ忠雅はボンボンだし。父を早く亡くしたとは言え、義父・家成の庇護下で順調に出世するし。

    末茂流の為に引き裂かれた隆季と呈子だけど、更に前の世代の家成と得子も鳥羽院に踏みつけられていたし。

    清盛と隆季の奇妙な盟が印象的…ホンマかいな。
    清盛と常盤の因縁はかなり凝って

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    2021年02月28日
  • 絵草紙屋万葉堂 鉢植えの梅

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    内容(「BOOK」データベースより)
    母と兄とさつきで営む万葉堂。体調を崩して寝込んだ母・登勢の容体が回復しないのを心配したさつきは、蘭方医に診てもらおうと伝手を探す。ある時、偶然居合わせた若殿と呼ばれる侍が紹介状を書いてくれたおかげで、大槻玄沢に母を診てもらうことができた。その侍は、老中田沼意次嫡男である田沼意知だった。しかし、母は亡くなり、家業立て直しのためにさつきは瓦版の発行を考える。そんな折、意知が殿中で刺殺の報せが入った。殺したのは、さつきにも縁のある人物だった!さつきは、事件の真相に迫れるのか?江戸の“女性記者”を描く、シリーズ第1作!

    令和元年5月17日~20日

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    2019年05月20日
  • 藤原定家謎合秘帖 幻の神器

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    和歌のなかに隠された暗号を解き、「幻の神器」を探す歴史ミステリー小説。園城寺の美僧長覚、紀氏の血をひく岩清水八幡宮権別当の息子潮丸、式子内親王などの助けをかり、藤原定家が難題に挑む。読後感のいい歴史ミステリーの秀作。

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    2016年01月19日
  • 藤原定家謎合秘帖 幻の神器

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    百人一首をつかったパズルゲームをカギにした小説かな と思っていましたが、平安時代初期の歴史を題材にしたものでした。
    その時代の小説を読んだばかりだったので、楽しく読書できました。

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    2015年10月01日
  • 黄蝶の橋 更紗屋おりん雛形帖

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    本筋の更紗屋再建の方はひとまず置いておくとして、歴史上の重要人物がどんどん登場してきて、どんどん間口が広がり奥行きも増して面白くなってきた。史実はともかく、続きが楽しみです。

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    2015年04月23日
  • 傾城(けいせい)の恋文~緋桜左膳よろず屋草紙(二)~

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    202505/密命以外のサブ事件は都合よさもあるけどバラエティあって読みやすい。作者のファンは楽しめるシリーズ。

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    2025年08月13日
  • 女院の密命~緋桜左膳よろず屋草紙(一)~

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    久々の時代小説。映像がすんなり入ってくるので相性もピッタリ。展開も気になるので最終巻まで読みたいと思わせる作品。
    感情が乱れることないストーリーだったのでこのまま乱されることがないことを祈る。

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    2025年07月23日
  • 十五夜草 小烏神社奇譚

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    〈小烏神社奇譚〉シリーズ第10作にしてついに完結。

    以前のレビューで、次は島原の乱になるのかと書いていたが、やはり天草四郎が登場。それも自身の生首を胸に抱えた幽霊の姿として天海大僧正がいる寛永寺に現れる。
    そして将門公の首塚にも動きが。

    小烏神社側としては、竜晴が度々不思議な夢を見る。
    青い龍神からの問いかけはどういう意味なのか。
    更に父親の墓参りに行った医師の泰山は墓守なる陽気な鬼に憑かれる。墓守に気に入られた泰山は新たな力を授けられて、更にパワーアップ。

    個人的には花枝の片思いの行方が気になっていたところだが、すっかり大人びた聞き分けの良さがかえって健気で切なくもあった。

    最後の闘

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    2025年02月22日