篠綾子のレビュー一覧

  • しのぶ草 江戸菓子舗照月堂

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    氷川屋の圧力は、照月堂のみならず、
    独り立ちした辰五郎の辰巳屋までを標的にします。
    大店ならば、でんと構えていなさいよ、と思う。
    よほど自信がないのだろうか、とも。

    いよいよ菓子職人として厨房へ入り、
    久兵衛から惜しみなく技術を伝授されるなつめ。
    彼女の真摯な態度と、真っ直ぐな眼差しが
    女だから、という色眼鏡を取っ払ってくれたのだろうな。

    京都へ旅立った安吉がちらりと出てきます。
    彼なりに背水の陣なので、なかなか大変な立場だけれど、がんばっているね。
    修行先のお家も、いろいろありそう。
    これから徐々にわかるのかしら。この風呂敷は回収されるかしら。

    あと、いくら技術を教わったとて、
    友だち

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    2022年02月10日
  • 菊のきせ綿 江戸菓子舗照月堂

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    氷川屋から転がり込んできた安吉は、
    お調子者で、菓子職人としても自信過剰な、お近づきにはなりたくないタイプ。
    安吉が照月堂へ来たことで、騒動がおきます。
    市右衛門さんの卦「災い転じて福となす」は当たる……?

    照月堂の人たちを有り難い存在だとなつめが感じ、感謝の気持ちを持ち続ける限り、きっと未来は明るくなると信じられます。
    一作目で目についていた落ち着きのなさが鳴りをひそめ、目指す道が見え始めると同時に、視野は少しだけ広くなったように思います。

    お兄ちゃんが生きていてくれて、幸せであるといいね。
    なつめと同じ願いを胸に、これから次巻を買いに行きます。笑

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    2022年02月02日
  • 望月のうさぎ 江戸菓子舗照月堂

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    京都の二条家に仕える武家の出のなつめ。
    幼い頃に二親を亡くし、兄も消息不明。
    親の死因に不審なことも多かったことから、親戚からも引き取るのを嫌がられ、
    江戸に住む了然尼と暮らしている。

    まだ何者にもなっていないなつめは興味や好奇心が旺盛で、
    色んなものになりたがっては、一月二月で興味を失い、
    未だなににもなれていない。
    最初こそ、そんななつめに眉をひそめかけたものの、
    まぁまだ15歳かそこらだもんなぁ、
    一番身近にいる、手本となる大人が凛とした了然尼であれば、
    あんなふうになりたい、という気持ちを持つのは当然だし、
    それがオトナになっていくってことなんだろう……と
    なんだか寛容さを覚えていま

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    2022年02月02日
  • 弟切草 小烏神社奇譚

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    続編が気になる終わり方!
    ちょっと漫画みたいな感覚で読み進めた.
    なんて言うか…弟にソレを頼むのは無しでしょ??

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    2022年01月05日
  • たまもかる 万葉集歌解き譚

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    万葉集という、私にとって興味なくはないけど、とても遠いところにあった物を、身近に感じさせてくれる、貴重なシリーズ。

    江戸の人々が、万葉集を読み解き、それにまつわる事件を解決してゆく。語り手が素直で健気で賢い子供なので、ほっこりするところもあり、基本的に周囲の人々も優しいので、世知辛い気持ちにならず、癒しがある。

    この「たまもかる」は第二弾で、様々な雰囲気の歌が登場する。この登場人物たちのように、一首一首を覚えたりはできないけれど、古の暮らしに思いを馳せる、江戸の人々の暮らしにも思いを馳せる、という、二段階のタイムトリップを味わえる。

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    2021年09月27日
  • 黄蝶の橋 更紗屋おりん雛形帖

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    更紗屋おりん雛形帖 シリーズ第2作目

    五代将軍擁立のとばっちりを受けて、潰れてしまった「更紗屋」を立て直す為に、越後屋で奉公する、おりんの物語。

    今回は、真田の分家 沼田藩の松姫の元で、奉公することになったおりんが、沼田藩の揉め事に巻き込まれる。

    藩主、真田信利の悪政に苦しめられる農民の為に直訴する、磔茂左衛門。

    そして、茂左衛門を匿う、松尾芭蕉。

    祖父、真田信之の反対にあい、本家の後継者になれなかった真田信利。
    その事が原因で、悪政を行う様になった、夫を、何度、諌めても聞き入れて貰えず、諦め「鬼の夫には、蛇の妻でよい」と、白無地の小袖を「いずれわたくしが着る小袖」と決意する松姫。

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    2021年08月27日
  • くさまくら 万葉集歌解き譚

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    日本橋の薬種問屋『伊勢屋』に奉公する小僧・助松。(13歳)
    伊勢屋のお嬢さま、油谷(ゆや)しづ子。(18歳)
    謎の陰陽師、葛木多陽人。(20代半ば)
    おそらくこの三人が主人公の、「万葉集歌解き譚」第三弾。

    今回は、伊勢屋のお嬢さま・しづ子と、母親である、伊勢屋の女将・八重(やえ)が伊香保に旅をすることになり、助松と、手代の庄助、女中のおせいが同行を命じられた。
    更に伊勢屋の客であり、主人の信任厚い多陽人が護衛を依頼され、付かず離れず、一行に随行することになった。

    もう、最初っから多陽人の動向が怪しい。
    三作目だが、誰かが囚われるのがお約束。
    そして、ミステリアスな出来事が起こり、解いてみれ

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    2021年08月23日
  • 墨染の桜 更紗屋おりん雛形帖

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    更紗屋おりん雛形帖
    全6作シリーズの、第1作目。

    京の呉服商「更紗屋」の一人娘、おりんは、清閑寺熙子姫と身分を超えた、友情で心を通わせていた。

    将軍の代替わりの騒動に巻き込まれて 、父親と店を無くしたおりんは、迎えに来た、叔父 善次郎と、丁稚 末続との三人で、借金取りに追われるように、江戸を目指す。
    おりんに残されたのは、江戸を立つ時に、熙子姫から手渡された、形見の「墨染桜」の打掛と、父親の吉兵衛が、おりんのために、命がけで守り通した、更紗「鼠地鳥獣唐草文様」だけであった。

    ところが、叔父の善次郎が任されていた江戸店は、とうに潰れていた。
    京に来たのは、お金の無心のためらしい。

    善次郎

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    2021年08月14日
  • 神様の果物 江戸菓子舗照月堂

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    これで完結の「江戸菓子舗 照月堂」シリーズ。
    火事で両親を亡くし、兄とは離れ離れになったなつめは、京都から遠い江戸にやってきた。
    了然尼を母親のように慕い、縁あって菓子屋に勤めることになる。それから菓子職人への道を進むのだが。

    次々と登場人物が現れるが、完結編ではそれはひとりとして無駄がないことがわかる。
    一番グッときたのは、性格が少し悪い安吉という職人見習いなのだが、京都へ修行に行き、幼いながら天才的な菓子職人である長門をしることで、成長。
    今回の失明した父親との再会は涙を誘う。

    篠綾子さんの得意とする「和歌」の世界と、和菓子の世界が融合した魅力的なシリーズでした。

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    2021年08月12日
  • 桜小町 宮中の花

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    仁明天皇の更衣として、その美貌と才能から、多くの男性に言い寄られている、謎多き女官、小野小町。
    そんな小町には、初めて上京した折に出会った、忘れられない男性がいた。

    嵯峨上皇崩御の後に起こった、承和の変で、恒貞親王を守ってやれなかったと、苦悩している仁明天皇は、
    小野小町
    歌人として名高い良岑宗貞
    若輩ながら、美丈夫の誉高い、在原業平
    この三人を呼び、
    藤原良房の野望から、「皇太子を守ってほしい」と頼む。

    小町は、良房に、最後の一手を使わせない為に、会う決心をする。

    小町の忘れえぬ人が、意外な人であったり

    有名な、「百夜通い」を取り入れたり、

    《花の色はう

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    2021年08月05日
  • 桜小町 宮中の花

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    小野小町の和歌しか知らなかったが、このような人であったかもと思わせる内容で、最後の返歌に救われた気持ちになりました。一気に読み終えました。

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    2021年07月29日
  • あかね紫

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    後一条天皇の御世。皇太后彰子に仕えている紫式部の娘、藤原賢子。和泉式部の娘、小式部。中将の君。
    ある日、ライバル三人娘は、今光君と言われている、憧れの藤原頼宗から、妙な依頼を受ける。

    依頼内容とは、時の権力者、藤原道中の、六女《六の君》と六男《子若君》が、男女入れ替わって、生活している。それを、誰にもバレないように、元に戻して欲しい。という事。

    しっかり者の《賢子》
    浮気っぽく、要領の良い、《小式部》
    高望みばかりして、幸いを掴み損なっている《中将の君》の三人は、力を合わせ、難題に取り掛かる。

    摂政ないし関白になるには、「天皇の外戚であること」が原則。

    皇統は「冷泉天皇系」と「円融天皇

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    2021年07月17日
  • 親子たい焼き 江戸菓子舗照月堂

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    ネタバレ

    ようやくなつめは職人の道へ。

    一方、氷川屋は相変わらずの悪だくみ~。(その知恵を商いに使えばいいのに)

    そんな中、しのぶや周囲の人々の愛情で育つなつめが愛しいです。

    ほとんど大人買いの一気読み状態。
    面白いです、このシリーズ!

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    2021年05月31日
  • しのぶ草 江戸菓子舗照月堂

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    ネタバレ

    商売をしていれば競争は当然なのだけど、氷川屋さんのやり方はσ^_^;

    そんな中でもなつめちゃんの修行は続き、ようやく餡を炊くまでに!

    そして、氷川屋にはもったいないお嬢さんのしのぶちゃんの為に、一人で菓子をつくる日がやってくるのです。

    今回も楽しかった(^^)

    そして、虎屋とは言わない、梅園のあんみつ食べたいです‼️

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    2021年05月30日
  • 菊のきせ綿 江戸菓子舗照月堂

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    ネタバレ

    なつめの身分がひょんなことからわかり、久兵衛はワタワタ。

    そして、新しく店に入った安吉は、自分にとっての都合の良いことしか、耳に入らないお調子もの。

    なつめちゃんがイラッとするのはわかるわぁ。

    そして、その安吉が原因で始まる氷川屋との菓子競争。

    安吉の生い立ちは哀れだけど、無責任なのは事実だし、私もこういう人物は苦手です。

    生きていく事は嫌なこととの付き合いだしね。

    今後の展開に期待です。

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    2021年05月29日
  • 望月のうさぎ 江戸菓子舗照月堂

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    ネタバレ

    両親を火事で亡くしたなつめ。兄とも生き別れて、京から江戸へ。
    そこで出会った幼い頃に食べた思い出の菓子・最中の月。

    その菓子との再会が彼女を菓子職人の道へいざなうことになる。

    江戸の女性のお仕事小説第一弾です。
    面白かった、続きを読んでますが、面白いです。

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    2021年05月28日
  • 岐山の蝶

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    斎藤道三の娘にして、織田信長の正室「濃姫(のうひめ)」こと、帰蝶さまの物語。
    昨年の大河ドラマで何かと話題な帰蝶さまだが、この本の発行は2019年12月25日、「麒麟が来る」の放送開始直前というまことにタイムリーなものだった。
    また、帰蝶さまに会える本。

    武将の国盗り物語ではないので、戦乱に関しては、あった事、流れのみが語られる。
    主なエピソードが記憶にあればOK、「麒麟」を観ていれば予習として更に分かりやすくなる。

    本題は、戦国時代に生を受けた一人の女の生き方。
    帰蝶に関しては、明智光秀と同様に資料は少なく、いか様に描くも作者次第なところがある。
    この作品には意外なオリジナルキャラが用意

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    2021年04月10日
  • あかね紫

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    ネタバレ

    中宮彰子が歳を重ねていった後の後宮での物語です。

    面白かったですよ。

    歴史は連綿と繰り返し中で、かつて、弁えない女性たちが紡ぎあげた歴史を省みる政治家がいても良いのでは、と、笑ってしまいました。

    楽しい時間でした。

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    2021年03月23日
  • 弟切草 小烏神社奇譚

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    舞台は江戸初期。主役は小烏神社の宮司、竜晴。陰陽師の家系である賀茂一族の生まれだ。クールな竜晴と対照的に、友人で医者の泰山は人情派。最初は夢枕獏「陰陽師」のような感じかな?と思ったけど、それほどのコンビ感はなかった。でも付喪神が二柱でてきて、彼らが良い味を出していて楽しい。江戸鎮護に係わっていた歴史上の人物、天海大僧正も登場して、ちょっとワクワクした。明らかに続編がある終わり方だったので、続きも読みたい。

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    2021年03月12日
  • 宝の船 江戸菓子舗照月堂

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    落合に新しい寺を建造することになり、健康に不安が残る了念尼について引っ越すことに決めたなつめ。
    一旦、照月堂をやめることにした。

    そんな中京都では気むづかしい天才肌の少年、長門が新しい寒天を使った菓子を創作し大ヒット。
    江戸に修学旅行をこころみることに。
    お気に入りの安吉をはじめ、他二人の職人を連れて江戸へ。

    不思議な縁が出会いを呼ぶことになる。

    ますますそれぞれの登場人物たちが命を貰い生き生きと動く第9巻目となった。
    題名に照月堂が出ているので、まだ関わりはきれないのであろう。

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    2021年02月16日