篠綾子のレビュー一覧

  • 義経と郷姫

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    静御前の陰に隠れ、ほとんど語られることのない義経の正妻にスポットを当てた点に惹かれて手に取ったが、予想以上の面白さ。冒頭から引き込まれ、終盤、平泉入り後はウルウルしっぱなしだったし、これほど切ない義経最期の場面も初めて。初読みの篠綾子さん、情景が目に浮かぶような美しい文章で、内面描写も巧み。とても読み易かった。2005年「義経」の時に刊行され、17年後「鎌倉殿の13人」放送に際し文庫化と、多分に大河ドラマ便乗っぽい。でも、お陰で目に留まって良い読書体験ができた。

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    2022年04月29日
  • 初午いなり 木挽町芝居茶屋事件帖

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    ネタバレ

    前のシリーズは菓子屋。そして、今回は芝居茶屋ということですね。そして、主人公も女性から男性へ。

     戦国時代に傾奇者と呼ばれる人がいたことは知っていたんですが、江戸時代にも町奴、旗本奴などという人たちがいたのは初めて知りました。いわゆるならず者集団。

     主人公の喜八の父は町奴のかささぎ組の頭。大目付の大粛清にあい、牢内で死亡。
     
     喜八は駆け落ちした叔母が営う、小茶屋『かささぎ』を任されるところから物語は始まります。

     芝居の話等、前とは違う雰囲気が楽しく、面白いです。
     
     これからの展開が楽しみです(*^-^*)
     

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    2022年03月01日
  • 宝の船 江戸菓子舗照月堂

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    なつめの育ての親でもある了然尼は寺建立のため、住まいを移ることになった。
    少し前に、無理がたたって倒れてしまった了然尼につきそうため、
    なつめは照月堂を辞めることに決めた。
    武家からの主菓子の注文を受けるようになり、忙しくなってきた照月堂ではあるものの、
    厨房には新しい見習いの三太や郁太郎が、
    帳場には太助の甥の文太夫が入ったり、と新陳代謝も良好ではある。

    距離的に通いが難しいがゆえの離職なので、つながりが切れたわけでもなし、
    照月堂の優しい人たちにもまた会えるのはなにより。

    京都からは、安吉が里帰り(?)し、
    最後に慶一郎お兄さんも登場し、クライマックスへ向けて動き出す。

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    2022年02月21日
  • 神様の果物 江戸菓子舗照月堂

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    江戸菓子舗照月堂シリーズ完結。

    少し駆け足ではあったけど大団円かな。
    10年以上離れて暮らしていた兄の慶一郎ともわかりあえ、その兄と一緒に父母の墓前に参り、自身の手で作った最中の月を供えられた。
    なつめが願いが叶うと同時に、
    これからのなつめが行くべき道筋がくっきりと浮かんだ。

    人々が健やかになるような菓子を。
    きっとなつめなら、自分だけの神様の果物を手にすることができるだろう。

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    2022年02月16日
  • 子育て飴 江戸菓子舗照月堂

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    慶信尼は、やはり兄の慶一郎の想い人だった。
    名前からすでに出落ちではあるし、状況的に見ても読者である私たちにはわかることも、
    慶信尼とただ直接会っているだけのなつめには、名前をどう書くかなど言わない限りわからないわよね、そうよね。

    京都では、安吉が長門とともに新しい菓子作りを始め、
    その安吉の恩人であるおその小母さんも登場。
    世間がコンパクトなのは、物語ゆえか、はたまた時代的なものなのか。

    了然尼が過労のため倒れたことで、
    なつめは、今までのように、ただ菓子を作り続けていればいいわけではなく、自分の未来を見つめなければいけない時期に来たことに気づく。

    物語も終盤。
    なつめはこのあとどのよ

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    2022年02月15日
  • ほおずき灯し 江戸菓子舗照月堂

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    照月堂に追い風が吹き、
    翻って氷川屋には、
    親方の重蔵が他の大店に引き抜かれたり、
    屋台売りのたい焼き売りにもケチがついたり、と逆風が吹き始めた。
    そんな中、氷川屋の職人菊蔵が照月堂の戸を叩く。

    結果としては、まぁそうでしょうね、と予想通り。
    いくらフィクションといえども、何もかもが安直に、思い通りになるはずもない。
    いくらみんなが幸せになるお話が好きなわたしでも、そんなご都合主義のお話を求めているわけではないのです。
    今ですら、意外性がないうえにトントン拍子なので、深みがないなぁと感じているのに。

    少しずつ登場人物が増え、過去の関わりが垣間見えてきたりもしてきたけれど、この大風呂敷はきち

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    2022年02月13日
  • しのぶ草 江戸菓子舗照月堂

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    氷川屋の圧力は、照月堂のみならず、
    独り立ちした辰五郎の辰巳屋までを標的にします。
    大店ならば、でんと構えていなさいよ、と思う。
    よほど自信がないのだろうか、とも。

    いよいよ菓子職人として厨房へ入り、
    久兵衛から惜しみなく技術を伝授されるなつめ。
    彼女の真摯な態度と、真っ直ぐな眼差しが
    女だから、という色眼鏡を取っ払ってくれたのだろうな。

    京都へ旅立った安吉がちらりと出てきます。
    彼なりに背水の陣なので、なかなか大変な立場だけれど、がんばっているね。
    修行先のお家も、いろいろありそう。
    これから徐々にわかるのかしら。この風呂敷は回収されるかしら。

    あと、いくら技術を教わったとて、
    友だち

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    2022年02月10日
  • 菊のきせ綿 江戸菓子舗照月堂

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    氷川屋から転がり込んできた安吉は、
    お調子者で、菓子職人としても自信過剰な、お近づきにはなりたくないタイプ。
    安吉が照月堂へ来たことで、騒動がおきます。
    市右衛門さんの卦「災い転じて福となす」は当たる……?

    照月堂の人たちを有り難い存在だとなつめが感じ、感謝の気持ちを持ち続ける限り、きっと未来は明るくなると信じられます。
    一作目で目についていた落ち着きのなさが鳴りをひそめ、目指す道が見え始めると同時に、視野は少しだけ広くなったように思います。

    お兄ちゃんが生きていてくれて、幸せであるといいね。
    なつめと同じ願いを胸に、これから次巻を買いに行きます。笑

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    2022年02月02日
  • 望月のうさぎ 江戸菓子舗照月堂

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    京都の二条家に仕える武家の出のなつめ。
    幼い頃に二親を亡くし、兄も消息不明。
    親の死因に不審なことも多かったことから、親戚からも引き取るのを嫌がられ、
    江戸に住む了然尼と暮らしている。

    まだ何者にもなっていないなつめは興味や好奇心が旺盛で、
    色んなものになりたがっては、一月二月で興味を失い、
    未だなににもなれていない。
    最初こそ、そんななつめに眉をひそめかけたものの、
    まぁまだ15歳かそこらだもんなぁ、
    一番身近にいる、手本となる大人が凛とした了然尼であれば、
    あんなふうになりたい、という気持ちを持つのは当然だし、
    それがオトナになっていくってことなんだろう……と
    なんだか寛容さを覚えていま

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    2022年02月02日
  • 弟切草 小烏神社奇譚

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    続編が気になる終わり方!
    ちょっと漫画みたいな感覚で読み進めた.
    なんて言うか…弟にソレを頼むのは無しでしょ??

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    2022年01月05日
  • たまもかる 万葉集歌解き譚

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    万葉集という、私にとって興味なくはないけど、とても遠いところにあった物を、身近に感じさせてくれる、貴重なシリーズ。

    江戸の人々が、万葉集を読み解き、それにまつわる事件を解決してゆく。語り手が素直で健気で賢い子供なので、ほっこりするところもあり、基本的に周囲の人々も優しいので、世知辛い気持ちにならず、癒しがある。

    この「たまもかる」は第二弾で、様々な雰囲気の歌が登場する。この登場人物たちのように、一首一首を覚えたりはできないけれど、古の暮らしに思いを馳せる、江戸の人々の暮らしにも思いを馳せる、という、二段階のタイムトリップを味わえる。

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    2021年09月27日
  • くさまくら 万葉集歌解き譚

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    日本橋の薬種問屋『伊勢屋』に奉公する小僧・助松。(13歳)
    伊勢屋のお嬢さま、油谷(ゆや)しづ子。(18歳)
    謎の陰陽師、葛木多陽人。(20代半ば)
    おそらくこの三人が主人公の、「万葉集歌解き譚」第三弾。

    今回は、伊勢屋のお嬢さま・しづ子と、母親である、伊勢屋の女将・八重(やえ)が伊香保に旅をすることになり、助松と、手代の庄助、女中のおせいが同行を命じられた。
    更に伊勢屋の客であり、主人の信任厚い多陽人が護衛を依頼され、付かず離れず、一行に随行することになった。

    もう、最初っから多陽人の動向が怪しい。
    三作目だが、誰かが囚われるのがお約束。
    そして、ミステリアスな出来事が起こり、解いてみれ

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    2021年08月23日
  • 神様の果物 江戸菓子舗照月堂

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    これで完結の「江戸菓子舗 照月堂」シリーズ。
    火事で両親を亡くし、兄とは離れ離れになったなつめは、京都から遠い江戸にやってきた。
    了然尼を母親のように慕い、縁あって菓子屋に勤めることになる。それから菓子職人への道を進むのだが。

    次々と登場人物が現れるが、完結編ではそれはひとりとして無駄がないことがわかる。
    一番グッときたのは、性格が少し悪い安吉という職人見習いなのだが、京都へ修行に行き、幼いながら天才的な菓子職人である長門をしることで、成長。
    今回の失明した父親との再会は涙を誘う。

    篠綾子さんの得意とする「和歌」の世界と、和菓子の世界が融合した魅力的なシリーズでした。

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    2021年08月12日
  • 桜小町 宮中の花

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    小野小町の和歌しか知らなかったが、このような人であったかもと思わせる内容で、最後の返歌に救われた気持ちになりました。一気に読み終えました。

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    2021年07月29日
  • 親子たい焼き 江戸菓子舗照月堂

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    ネタバレ

    ようやくなつめは職人の道へ。

    一方、氷川屋は相変わらずの悪だくみ~。(その知恵を商いに使えばいいのに)

    そんな中、しのぶや周囲の人々の愛情で育つなつめが愛しいです。

    ほとんど大人買いの一気読み状態。
    面白いです、このシリーズ!

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    2021年05月31日
  • しのぶ草 江戸菓子舗照月堂

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    ネタバレ

    商売をしていれば競争は当然なのだけど、氷川屋さんのやり方はσ^_^;

    そんな中でもなつめちゃんの修行は続き、ようやく餡を炊くまでに!

    そして、氷川屋にはもったいないお嬢さんのしのぶちゃんの為に、一人で菓子をつくる日がやってくるのです。

    今回も楽しかった(^^)

    そして、虎屋とは言わない、梅園のあんみつ食べたいです‼️

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    2021年05月30日
  • 菊のきせ綿 江戸菓子舗照月堂

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    ネタバレ

    なつめの身分がひょんなことからわかり、久兵衛はワタワタ。

    そして、新しく店に入った安吉は、自分にとっての都合の良いことしか、耳に入らないお調子もの。

    なつめちゃんがイラッとするのはわかるわぁ。

    そして、その安吉が原因で始まる氷川屋との菓子競争。

    安吉の生い立ちは哀れだけど、無責任なのは事実だし、私もこういう人物は苦手です。

    生きていく事は嫌なこととの付き合いだしね。

    今後の展開に期待です。

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    2021年05月29日
  • 望月のうさぎ 江戸菓子舗照月堂

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    ネタバレ

    両親を火事で亡くしたなつめ。兄とも生き別れて、京から江戸へ。
    そこで出会った幼い頃に食べた思い出の菓子・最中の月。

    その菓子との再会が彼女を菓子職人の道へいざなうことになる。

    江戸の女性のお仕事小説第一弾です。
    面白かった、続きを読んでますが、面白いです。

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    2021年05月28日
  • 岐山の蝶

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    斎藤道三の娘にして、織田信長の正室「濃姫(のうひめ)」こと、帰蝶さまの物語。
    昨年の大河ドラマで何かと話題な帰蝶さまだが、この本の発行は2019年12月25日、「麒麟が来る」の放送開始直前というまことにタイムリーなものだった。
    また、帰蝶さまに会える本。

    武将の国盗り物語ではないので、戦乱に関しては、あった事、流れのみが語られる。
    主なエピソードが記憶にあればOK、「麒麟」を観ていれば予習として更に分かりやすくなる。

    本題は、戦国時代に生を受けた一人の女の生き方。
    帰蝶に関しては、明智光秀と同様に資料は少なく、いか様に描くも作者次第なところがある。
    この作品には意外なオリジナルキャラが用意

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    2021年04月10日
  • あかね紫

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    ネタバレ

    中宮彰子が歳を重ねていった後の後宮での物語です。

    面白かったですよ。

    歴史は連綿と繰り返し中で、かつて、弁えない女性たちが紡ぎあげた歴史を省みる政治家がいても良いのでは、と、笑ってしまいました。

    楽しい時間でした。

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    2021年03月23日