篠綾子のレビュー一覧
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小烏神社奇譚シリーズ第9作。
これほど長いシリーズになるとは思わなかったが、まだまだ続きそう。
タイムトラベルから帰ってきた竜晴一行を待ち受けていたのは、かつて大奥の女中・お駒に取り憑いて騒動を起こした妖狐。
長らく行方不明のままの姉を探して欲しいと頼んできた少女・小ぎんもなんだか様子がおかしいし、その後次々と男たちが行方知れずになる事件が起きたり、玉水が妖狐に一時取り憑かれたり、伊勢貞衡の屋敷に妖しい女中が現れたり。
再び将軍・家光が襲われるのか。
小ぎんという名前から妖狐の側なのかと思っていたが、思っていない正体だった。彼女のお付きの一助にもこんな切ない事情があったとは。
今回は竜晴 -
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〈小烏神社奇譚〉シリーズ第八作。
今回はタイムスリップの巻。再び現れた蜃気楼には小烏丸が良く知る風景が映り、その蜃気楼に小烏丸が吸い取られてしまう。
小烏丸を助けるために蜃気楼を吐きだす蜃(巨大な蛤)の元へ向かった竜晴、抜丸、泰山の一行。
再び蜃が吐き出した蜃気楼に呑み込まれた一行は、小烏丸と抜丸が付喪神になる前の時代の京へたどり着く。
陰陽師として妖や霊などと闘ってきた竜晴たちだが、今回は過去の京、それも蜃気楼の中の世界ということで竜晴の術が使えない。
さらにかつての主人・平重盛の屋敷に住みついている小烏丸は竜晴と対立してしまい、小烏丸と一緒に元の世界に帰るどころではなくなってしまう。
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〈小烏神社奇譚〉シリーズ7作目。
前作で起きた、不眠や悪夢を見る人が続出する話の続き。
前作でその一端を解決したが、黒幕は掴めずにいた。
今作ではその黒幕に切り込んでいくのだが、市井の人々だけでなく公方さままで悪夢を見るようになったり竜晴の親友で医師の泰山にピンチが迫る。
だがチーム竜晴にも更なる付喪神仲間が増える。
「獅子王」という名前だけでも強そうな刀の付喪神。姿は獅子ではないが、そこに関連した形になっている。
まあ表紙に描かれているのでネタバレにはならないか。
それにしても付喪神とはなぜ揃いも揃って偉そうな口ぶりなのか。ちょっと可笑しくなる。
タイトルの「梔子」の実は心を落ち着かせ -
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〈小烏神社〉の宮司で様々な術を操る竜晴と二柱の憑喪神・抜丸と小烏丸の活躍を描くシリーズ第六作。
今回は江戸で不眠に苦しむ患者が増えているという、医師・泰山の話が発端。
単なる噂話ではなく、泰山の患者で元芸子のおくみや伊勢貞衡も奇妙な夢で眠れない日々が続いているという。
読み進めていくと、このシリーズによく出てくる憑きものの話だと分かるのだが、憑いているものは小烏丸にも縁のあるものだった。
ネタバレになるため詳しく書けないのがもどかしいが、この怪異の裏には小烏丸に縁のある者を巡っての切ない想いがあった。
ただこの話がこれだけに終わらないのがこのシリーズが長く続く理由。
伊勢貞衡の不眠はそれ -
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ネタバレ持統天皇、北条政子、日野富子、淀殿……など有名な女性はもちろん、歴史が好きじゃなければ、えーと誰だったっけ?とあ、そうか、この人、こんな関わり方があったのか?と新鮮に読めました。
「こじれせ女子」と聞いて、なにが?イメージは嫉妬や権力?などそういったイメージでドロドロなのかなと思いましたが、和歌を読み解きながら、作者の視点で、歴史観を、現代の感覚も踏まえて書かれていたので、面白かったです。
ただ、事前知識がある人はいいし、家系図を見るのが苦痛でなければ楽しめるのかな~と思ったり。
第1章 古代のロイヤルファミリー&プリンセス 7人
第2章 千年の都の華麗なる王朝物語 9人
第3章 悪女たちのド