森下典子のレビュー一覧
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2回立て続けに読みました。それこそ日本文化の良さがじわじわと分かってくる本。
お抹茶は、二口半くらいで飲んで、最後は残さないように音をたてて飲みきる。それが飲み終わった合図でもある。のは初めて知りました。
季節を感じることの意味。お茶を通しての人生の深まりが感じられて、中高時代に茶道や華道部に入部すればよかったと後悔しました。
「お茶はね、まず『形』なのよ。先に『形』を作っておいて、その入れ物に、後から『心』が入るものなの」
「瀧」の筆の最後をハネず、そのまま余白を一気に、どぉーっと、紙の下まで書き抜いていた。勢いあまって、墨の小さな飛沫が散っていた。
一瞬、水しぶきを顔に感じた。滝壺から、 -
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「日日是好日」が映画化されることになり、お茶の監修役を務めたときのことを綴ったエッセイ。
森下さんの素直でピュアな視点が素敵で、読者も立ち会っているような感覚になる臨場感も素晴らしい。最初は「監修役なんて責任の重い仕事、しません!」と突っぱねるのも、森下さんらしくて好き。映画がどうやって作られるのか、知識がないわたしにとっては、森下さんと同じ視点で「こんなふうに作るのか」と学びながら読み進められて、ページを捲る手が止まらなかった。
樹木希林さんが大好きなので、所々に彼女の人柄が垣間見れるのも良かった。女優さんって、本当にすごいんだな‥。
森下さんの過去が、女優さんたちによって蘇り、新しい -
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幼少期からの食べ物の思い出が、素敵なイラストと共に綴られたあったかいエッセイ。
昭和の食べ物のオンパレードで、懐かしい気持ちが溢れる。正直なところ、目から鱗的な食レポ表現があるとか、語彙力がずば抜けてすごいとかっていう類ではなく、とても素朴に、そして素直に、食べ物との思い出が綴られていて、それがものすごくあったかい。妙にカッコつけた文章よりも、スルスルと心に響く。
やめられずこっそり食べたカステラ、恋焦がれたメロンパン。著者の思い出が自分のもののように愛しくなる。
現にわたしはこれを読んでサッポロ一番みそラーメンを生まれて初めて買ったし、突然羊羹が食べたくなって取り寄せた。 -
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食べ物にまつわる思い出を聞くと、自分自身の思い出も蘇ります。特に、今は亡くなっていたり、事情があって会えなくなったりしている人のことも思い出すからちょっと切ない。
昨年亡くなった友人は、ダクワーズが好きなのにその名前がなかなか覚えられなくて、財布の中に「ダクワーズ」と書いた付箋を入れていました。ちなみに「ダクワーズ」と共に付箋に書いていたのは「ペネロペ・クルス」です(笑)。
ホットケーキは母と一緒によく作りました。タネの状態のときに私が掬って舐めたら、「虫涌くで」と母から言われたのを覚えています。ほんとに虫が涌くのかしら。もう聞けないけど、お母さん。 -
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お茶
やってみたいんですよねぇ~、
いつだったか?、入門してみようと、
茶道教室の入口に
しばらくたたずんでいたことありましたもの。
結局、入らなかったんですけど。
(やらんのかい!(笑))
茶碗やナツメや茶せんや茶杓を買ってきて、
自宅でシャカシャカやってはみたんだけど、
なぁーん~か、違うんですよねぇ??
なんなんでしょうねっ、。
でもこの作品を読むようになってからか、
雨の音や、夕焼けの光なんかを楽しむようになったかもしれません。
特に雨の日は、気圧のためか体調がよろしくないことが多いのですが、
雨の匂いも感じるようになりました。
それでもイイ、むしろそれがイ -
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日本に生まれ暮らしていることが、誇らしく感じじられるくらい、日本の美しいさがぎっしり詰まった本。
日常の中で二十四節気を感じながら生活することは少なくなってしまったけれど、それが今もしっかり息づいているのが茶道の世界。
お点前はもちろん、掛け軸やお花、お道具の一つ一つに意味がある。終わりがないというのも納得の世界。
お稽古中にしっかり怒られ、恥をかいて…というのもいいなと思った。大人になるとそんな機会もどんどん減ってしまうので。
とにかく森下典子さんの先生が素敵な方で、こんな先生の下ならお稽古も楽しいだろうなと思う。
サブタイトル「季節のように生きる」って、とてもかっこよくて憧れる。 -
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素晴らしい。壮大な人生訓のような、一人の生涯を垣間見るような、エッセイ。日日是好日も読んだはず、映画も見た、の続編の文庫化。24の季節とともに過ごした、森山さんの思い。
二十四節気は、歳時記など、いろいろな場面で出てきたことがあるが、この本より、二十四節気を味わう楽しさを感じられる本はないのではないか。季節とともに過ごした日々、お茶の稽古。お茶の稽古を通して味わった、が正解かな。そして出てくる稽古を頑張ること、できないから練習するということ、美味しそうな茶菓子。挿絵は写真のようにそっくりだけど、優しい味も出ていて、かつおいしそうで、しかも森山さんご本人が書いているというおどろき。
にほんにう -
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原作も読み、映画も観た。
どちらも好きな作品。
そして、その映画化が決まり、
撮影、公開までの日々。
ものを創るということの厳しさ、苦しさ、
喜び、たくさんの苦労によって叶えられる
夢のようもの。それが作品なのだ。
映画化が決まり、茶道指導を任されることに
不安を感じる作者に
お茶の先生はこういう。
「人にとやかく言われるのが嫌だったら、何もしないのが一番なの。何かすれば、文句をつける人は必ずいるものよ。『あのお手前は変だ』と言われたらね、『うちの先生がこうやっていました』って言えばいいの。それだけのことよ」
まるで、樹木希林さんのような。
肚が座ってる、覚悟ある、一流の人ならではの言葉 -
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年度末になると「1月は行く」「2月は逃げる」「3月は去る」という言葉を思い出します。「月日が足早に過ぎる」ことを実感する時期ですね。
さて、厳しい"寒の内"が過ぎ、心なしか日差しが強くなってきた感があります。本書は、そんな春が待ち遠しい時に相応しい1冊と言えるでしょう。
『日日是好日』(2002年刊)には、お茶を通して出会った季節の自然や草花などが、流れる時間とともにとても豊かに描写されていました。本作はその続編(2018年刊)にあたります。本作も、話の軸が著者が50年続けるお茶の稽古です。
茶道に息づく季節の移ろいを、四季を章立てにしながら「小寒」から「冬至」