森下典子のレビュー一覧
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一生涯本棚に入れておきたい!!
この本は、歳を重ねるごとに染みていく、そんな予感がする本であり、もっと季節を、あるがままを受けれたいと思うようになる本だった。
エッセイという括りではあると思うし、お茶の本でもある。だが、この本の本質はお茶ではないと思う。この本の言ってることが、[わかる]この本を本質はこれであると今は断定できない。将来の私が理解する日を、典子さんのように待とうと思う。
もうひとつ、この本は言葉が美しい。季節の情景や心情がありありと思い浮かぶ。この小説の空気は、い草の香りがする、お寺の本堂にポツンとひとりでいるような、整った空気をかもし出している。
伝えられた15のメッセージは -
Posted by ブクログ
『日日是好日』の続編。
読んでいてとても心地が良くて、美しい日本の四季がぎゅっと詰まった一冊でした。
ページをめくるたび、季節ごとの空気の匂い、風の音、雨音、茶花や和菓子が目の前に浮かびます。
作中のイギリスの庭の話も印象的でした。梅雨・夏・秋の花が同時に咲き、桜が1ヶ月も続くイギリス。そんな異国との対比があるからこそ、次々へと移り変わる日本の四季の、その瞬間でしか見られない儚い美しさを改めて実感させられます…!私たちは季節の中でかけがえのない時間を生きているんだな、としみじみ。立ち止まって目の前の「今」をじっくり味わいたくなりました。
中でも「柳緑花紅」のエピソードが一番心に響きました -
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友達から、【映画見たけどほのぼの癒される感じで良かったよ〜】と言われなんとなく手に取った本でした。
ほのぼの?癒される?いやいやそんな本ではありませんでした。
何気ない天気やお茶の描写を読んでいるだけで涙が湧いてくる、拙い語彙力なので上手に表現できないんだけど、とにかくジーンと静かに魂を揺らされる感覚になります。
特に何も起こってないのに感涙してしまうのは、言葉の紡ぎ方が素晴らしいからなんだなと最後の解説を読んで気づきました。
この小説とは全く関係ない私生活の悩み事についても、この本を数ページ読んだ後はいつもと向き合い方の角度が変わっています。
胸にグッとくるのでサクサク読むことはできず -
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お決まりの手順でひたすらお茶を点てる。それを続けることで見えてくるものとは? 著者自身も「言葉で言えないこと」としながらも、自分の25年及ぶお茶の稽古の経験から得られた貴重な気づきを伝えてくれているのがこの本だ。
副題には『「お茶」が教えてくれた15のしあわせ』とあるが、本文中「しあわせ」という言葉は出てこなかったのでは? そんな大雑把な言葉では終わらせられないような機微だが大切なことが書かれているように思う。例えば自然と人間、あるいは、自分自身の心のありようについて。貴重な経験をほんの一部でも疑似体験できることに感謝せざるをえない。
とはいえ、書かれている内容自体は全く難しくない。あくま -
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「日日是好日」の映画を見て、どう見てもお茶の師匠にしか思えない樹木希林さんに驚いたが、この本を見かけてまたあの時の気持ちを反芻したくなった。
お茶なんてただしゃかしゃか混ぜて飲むだけ、という認識しかなかったが、なんという奥深さ。
お茶をやっていた友人を、いきなり尊敬したくなった。
お茶だけでなく、生けられる花、掛け軸、季節で変わるお道具、お釜の位置、本当にそこは小宇宙。
でも最近は、そんな道具などがメルカリに出品されているという話も聞く。
継承する人が減ってしまい、価値がわかる人もいなくなっているからなのだろうか・・・
さびしいことではあるが、私はこの日本の素晴らしい文化の存在を知ることができ -
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私は幼い頃、大好きな祖母にお茶を教えてもらった。とは言っても洋室のテーブルの上で。
なんかかっこいいと感じた私はあっちこっちでお茶の真似事をした。遠い昔の記憶。
それとは別に、祖母はとても達筆だった。定期的にくれるお手紙は手紙ではなく巻物だった。手紙、絵葉書、巻物などいろんな物をくれたが、ある時小さな色紙をくれたことがあった。そこに書かれていたのが「日日是好日」だ。これは、私にくれるだけでなく、祖母の家のあちこちに飾ってあった。目に入る度に、意味を調べては忘れ、調べては忘れを繰り返していた。
長い年月が経ち、祖母からはもう何も教えてもらうことができなくなってしまった。祖母のことを -
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「日日是好日」の続編。
お茶のお稽古の細々した日常を綴っている。季節の移り変わりを丁寧に拾っていく。お茶のお花の話、お香の話、お薄に濃茶。
「しーーーーーーー」
と茶釜に湯が沸く音。桜の後の花爛漫な季節。夏の着物は単にかわる。「炉」にかわって「風炉」小ぶりな火鉢のようなものが熱源にかわる。食籠は木地の漆から陶器にかわる。
そして季節が巡ると炉開き。
時々、フリーランスの仕事をしている心細さが挿入される。
私はお茶をやらないので、描写されている風景がわからないこともあるのだけど、素敵だなぁと思う。こんなふうに心穏やかに日々が送れたらいいなぁ。お道具とかお菓子の挿し絵が美しい。 -
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今、この瞬間を味わう。心がほどける一冊。
茶道を通して「今」を五感で楽しむヒントが詰まった本。お湯の「とろとろ」した音や季節の和菓子の描写が本当に美しくて、読んでいるだけで心が洗われます。
特に響いたのは「心にも季節がある」という考え方。いい時も悪い時も、どちらが良い・悪いではなく、その両方があるから人生に「奥行き」が出る。そう思えたら、雨の日も冬のような停滞期も、ふっと愛おしく感じられました。
「雨の日は、雨を聴く」
つい過去を後悔したり未来を不安に思ったりしちゃうけど、大事なのは「今」この瞬間に没頭すること。
季節の和菓子や茶花にワクワクし、上品な世界観に癒やされる……。毎日を「日日是好日