森下典子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
森下典子『茶の湯の冒険 「日日是好日」から広がるしあわせ』文春文庫。
著者の25年間に亘る『お茶』のお稽古の日々を綴ったエッセイ『日日是好日 「お茶」が教えてくれた15のしあわせ』を原作にした映画作りの内幕と怒涛の日々を描いたエッセイである。
著者と映画監督、スタッフ、樹木希林をはじめとする出演者との交流の様子、様々な苦労を乗り越えて行く過程にリアリティがあり、非常に面白い。
何度か話は来たものの立ち消えになっていた『日日是好日』の映画化が実現し、喜ぶのも束の間、著者は思い掛けず映画の茶道指導者として撮影に参加することになる。
著者は決死の覚悟で、樹木希林、黒木華、多部未華子ら役者や映画関係者などプロ集団の中に飛び込むが、映画関係者は茶道を知らず、予期しなかったことの連続ばかりだった。
そして、映画は完成するが、主演の樹木希林の遺作となってしまう。現場での女優としての魂と高い技術を見せ付けた樹木希林の姿が目に浮かぶようだ。
著者の森下典子と言えば、ドラマにもなった『典奴どすえ』を書いた方だ。それからしばらく名前を見ることがなかったのだが、ここ数年の間に『いとしいたべもの』『こいしいたべもの』『日日是好日 「お茶」が教えてくれた15のしあわせ』を読み、知らぬ間に素晴らしいエッセイストになられていたことに驚いたものだ。
本体価格750円
★★★★★