森下典子のレビュー一覧
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試し読み
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女優・杏さんの『杏のふむふむ』で紹介されていたので、興味を持ち、購入し、読む。
大変不思議なノンフィクションである。
筆者がある女性から「あなたはデジデリオという男の生まれ変わりだ」と告げられることで、この物語は始まる。
筆者は懐疑的になりつつも、「知りたい」という欲求を抑えきれず、長い迷いの果てに「デジデリオ探索の旅」に出るのである。
前世を透視(?)した女性の言葉と、数々重なるできごと。
そして、「前世をめぐる旅」の道中で起こる不思議な偶然。
作者自身は前世、つまり輪廻転生や、前世が見えるという女性の言葉に対して完全に信じているわけではない。
それでも信じざるを得ないような出来 -
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試し読み
Posted by ブクログ
前世を言い当てられるという女性に「あなたはイタリア、ルネサンス期に活躍し夭折した美貌の彫刻家デジデリオの生まれ変わりだ」と伝えられたルポ作家が、その真偽を確認しようと徹底的に調べ上げ、ついには、イタリア、ポルトガルまで飛んで その謎に迫るという内容の本だ。日本人が自分の前世についてこれほど徹底的に追求したノンフィクションがあったのとは迂闊にも知らなかった。読み出すと結局最後まで止まらなくなる。わくわくするような謎解きの面白さだ。私も、他の仕事そ っちのけで一気に読んだ。
京都在住の霊能者である主婦が語った著者・森下氏の前世、つまりデジデリオの人生は、その生まれ、同性愛者としての数奇な人生、残 -
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2回立て続けに読みました。それこそ日本文化の良さがじわじわと分かってくる本。
お抹茶は、二口半くらいで飲んで、最後は残さないように音をたてて飲みきる。それが飲み終わった合図でもある。のは初めて知りました。
季節を感じることの意味。お茶を通しての人生の深まりが感じられて、中高時代に茶道や華道部に入部すればよかったと後悔しました。
「お茶はね、まず『形』なのよ。先に『形』を作っておいて、その入れ物に、後から『心』が入るものなの」
「瀧」の筆の最後をハネず、そのまま余白を一気に、どぉーっと、紙の下まで書き抜いていた。勢いあまって、墨の小さな飛沫が散っていた。
一瞬、水しぶきを顔に感じた。滝壺から、 -
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「日日是好日」が映画化されることになり、お茶の監修役を務めたときのことを綴ったエッセイ。
森下さんの素直でピュアな視点が素敵で、読者も立ち会っているような感覚になる臨場感も素晴らしい。最初は「監修役なんて責任の重い仕事、しません!」と突っぱねるのも、森下さんらしくて好き。映画がどうやって作られるのか、知識がないわたしにとっては、森下さんと同じ視点で「こんなふうに作るのか」と学びながら読み進められて、ページを捲る手が止まらなかった。
樹木希林さんが大好きなので、所々に彼女の人柄が垣間見れるのも良かった。女優さんって、本当にすごいんだな‥。
森下さんの過去が、女優さんたちによって蘇り、新しい -
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森下典子さんが長年習っているお茶についてのエッセイ。
お茶の奥深さや、お作法にさり気ない気遣いが潜んでいることなど、初めて知ることばかり。お茶は、お茶を立てることが目的ではなくて、お茶を通して五感で「今」を感じるもの、それが茶道なのだ。
武田先生の教え方にエゴがなく、それを森下さんが受け取る終盤が素晴らしい。お茶を習ったことで、人生がどのように動いても、彼女の芯には揺るがない何かが生まれたのだろう。
森下さんが感じたことを中心に描かれていて、お茶自体のうんちくなどがなく、むしろ「わかんないなぁ」「面倒くさいなぁ」と思っている彼女の心の声にちょっと親近感を感じながらスラスラ読める。 -
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幼少期からの食べ物の思い出が、素敵なイラストと共に綴られたあったかいエッセイ。
昭和の食べ物のオンパレードで、懐かしい気持ちが溢れる。正直なところ、目から鱗的な食レポ表現があるとか、語彙力がずば抜けてすごいとかっていう類ではなく、とても素朴に、そして素直に、食べ物との思い出が綴られていて、それがものすごくあったかい。妙にカッコつけた文章よりも、スルスルと心に響く。
やめられずこっそり食べたカステラ、恋焦がれたメロンパン。著者の思い出が自分のもののように愛しくなる。
現にわたしはこれを読んでサッポロ一番みそラーメンを生まれて初めて買ったし、突然羊羹が食べたくなって取り寄せた。 -
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食べ物にまつわる思い出を聞くと、自分自身の思い出も蘇ります。特に、今は亡くなっていたり、事情があって会えなくなったりしている人のことも思い出すからちょっと切ない。
昨年亡くなった友人は、ダクワーズが好きなのにその名前がなかなか覚えられなくて、財布の中に「ダクワーズ」と書いた付箋を入れていました。ちなみに「ダクワーズ」と共に付箋に書いていたのは「ペネロペ・クルス」です(笑)。
ホットケーキは母と一緒によく作りました。タネの状態のときに私が掬って舐めたら、「虫涌くで」と母から言われたのを覚えています。ほんとに虫が涌くのかしら。もう聞けないけど、お母さん。