佐々木紀彦のレビュー一覧
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2017年、新元号が決まる前の対話書き下ろし。
ハングリー&ノーブルであれ。そのための20代、30代、40代のそれぞれの過ごし方について章立てして書かれている。執筆された当時、塩野氏は40代前半、佐々木氏は30代後半で、佐々木氏が塩野氏に、目指す方向性を聞いていくスタイル。
考え方というか目指すべき人物像の指針みたいなもので、今までにいた良いリーダーからの要素抽出であったり、ハングリー&ノーブルという抽象概念であったり、具体的な一般化はされていない印象(されていたらエリートだらけになり、日本はもっとすごい国になれる)。
とにかく、日本人はチャレンジしなさすぎて隙だらけなので、40代でもハングリーで居続けた者勝ち、でもハングリーさに蝕まれちゃダメよ、ということ。推薦されている本も興味をそそられるものが多く、読んでよかったなと思う。
ただ全体的になんとなくふわっとしていて読後感がガツンと来るものではない。佐々木氏の「いいキーワードですね」という発言がやたら多い(細かいことを言うとフレーズだったりすることもある)のと、太字になっている部分を太字にする必要があったのかがやや気になるところ。
私自身は専門職に就いているが、ニッチすぎるのが将来の不安要素。仕事の大半をコンピュータに任せられるようになったり、そもそもなくなってしまったとして、次どんなことをしたいか、何を深化/進化させるか考えることをやめないようにしたい。 -
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タイトルが"日本3.0"なので1.0とか2.0があるのかなって思っていたら、この本の帯に"明治維新から敗戦までが日本1.0、敗戦から現在までが2.0ってな感じで著者は時代を区切っているみたいで、3.0は2020年東京五輪前後から始まっているとの事で正に今が大転換の時期との事。アジアの盟主たる日本が一時期は経済において米国をも凌駕しそうな勢いがあった頃と比べると日本の国力が低下したというよりかは中国や他の新興国の力が伸びてきたのが目立ったように感じますが、米国はイノベーションの部分では圧倒的な力がありますね。米国留学を経験している著者曰く、米国の大学のリベラル・アーツ教育の力の入れ具合が日本の大学とは全く違うとの事。広い視野で日本のテクノロジー、教育やビジネスについて語られている本でした。
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世界の大学との日本の大学教育の違いなど著者の経験からの言説は大変勉強になった。エリートというものの凄みと歴史を感じる。教養と一口に言っても幅の広さと奥の深さがありそのどちらが欠けても教養とは言えないとはほんとにその通りなんだと思う。長い時間をかけて培われるものだからスケールの大きさが違うと感じる。日本のトップを狙うましてや世界のトップを狙うなど余程の人なんだというのが分かる。簡単に行けるなどと口が裂けても言えない。だけどではお前はどうなんだと言われたらやはり自分なりにやっていくしかないと思う。動かなければ変わらない。一つずつ着実に地道に毎日少しずつ続けてしかないという身も蓋もない結論になる。2、3年先を見据えて頑張ろう。
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スタンフォード大学に留学経験のある著者が、米国留学について述べた本。岩瀬氏のハーバード留学記に比べると直接的な授業の内容についての記述が粗いが、思いつくままに概要を述べており読みやすい。国際関係論や安全保障についての記述は、日本でも学べる内容であり、記述は浅い。「日本人留学生減少→日本の若者の内向き→日本の国債競争力低下→日本の将来は暗い」はステレオタイプと批判しているが、私は同意できない。巨大米国企業と対等に渡り合い、国際会議の場で世界のリーダーに信頼され、尊敬され、一目置かれるような人材は、米国留学経験が不可欠と考える。米国留学で真剣に教授、学生達ととことん議論し合うことを2年以上継続し、切磋琢磨することによって磨き上げられた知識、技能の取得が、極めて大事だと思う。著者には、岩瀬氏と違い、米国留学に対する向き合い方が甘く、従って、せっかくの経験から持ち帰ってきた知識、技能等が十分ではないと思われ、残念である。(人格的には、素晴らしい人だと思うが。)内容的には、岩瀬氏の本の方が遙かにクオリティは高いと言える。参考になる記述を記す。
「アメリカは日本とさかさまでございます。偉い人が賢うございます(勝海舟)」p1
「エリートときくと、鼻持ちならない秀才野郎を思い浮かべる方も大いかと思います。ですが、本来エリートとは、国民にとってありがたい存在です。彼らは、平時に特権を与えられる一方で、有事には進んで国のために命を捧げてくれる存在なのです。むしろ、気の毒に思いつつ、応援した方が国民にとって利益になるのです。(似非エリートは別にして)」p5 -
Posted by ブクログ
"スタンフォード大学に留学した経験を語ったのが本書。世界標準というものさしで、日本の学生を眺めてみると何が見えてくるのか?留学生の人数減少、若者の海外離れ、といったデータも見ながら著者の見方が語られている。アメリカの文化、社会を経験してきた著者のコメントは説得力がある。
失敗に学ぶアメリカの文化の力強さを感じた部分を引用しておく。
マクナマラの言葉
教訓1 敵の身になって考えよ
教訓2 理性は助けにならに
教訓3 自己を超えた何かのために
教訓4 効率を最大限高めよ
教訓5 戦争にも目的と手段の 釣り合い が必要だ
教訓6 データを集めろ
教訓7 目に見えた事実が正しいとは限らない
教訓8 理由づけを再検証せよ
教訓9 人は善をなさんとして悪をなす
教訓10決して とは決して言うな
教訓11人間の本質は変えられない
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ネタバレ現・ユーザベース CCOである佐々木氏による、これからのメディア論が語られた1冊。
海外のメディアの事例を取り上げながらも、今後日本のメディアが生き残っていくためにはどのような方向性を模索するべきなのか、ということについて自身の考えを非常に簡潔に述べている。
特に印象的だったのは、メディアの収支モデルの変化。
従来の紙媒体メディアでは、その収入の多くを広告費で賄っていた(米国 約9割、日本 約3割)が、多くのメディアがWeb媒体に変化することによって、広告費の価格が落ち、次第に売り上げが低下しているというもの。これはこれまでは有限の枠しか設けることができなかった広告(紙面上)が、無限に広がるネットワーク上に広がることとなった(Web上)ため起きた、構造上の大きな変化である。
この構造変化を明らかにした上で、著者は日本のメディアに警鐘を鳴らす。アメリカのメディアなどは元々広告費への依存が大きかったため様々な変化をしている過渡期であるが、日本のメディアはそこまで依存をしていなかったため、大きな変化を希求していない。
しかし、このままでは日本のメディアは廃れ、本来の役割を果たすことができなくなってしまう。
ここまで明らかにした上で、著者はこれからは「起業家的ジャーナリスト」が必要とされていると言う。つまり、自分で企画をし、それを形にし、自分でプロモートするという一連のプロセスを実行でき、かつビジネス、テクノロジーへの理解もあるジャーナリストということである。
これは私自身が働きながら痛感していることとも重なる。これからは決まった枠を埋めるだけの記者ではなく、ユーザーのニーズを読み解き、かつそれを満たすことのできるジャーナリストこそ価値を持つこととなる。
メディア業界で起きている大きな変化を分かりやすく解説し、かつその上で方向性を示した良書であると言える。
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以下、特に印象に残った箇所を引用する。
「私自身、ウェブメディアに移ってから、この世界の"ジャーナリズムの弱さ"を痛感させられています。いちばん驚いたのは、当たり前のように、原稿を前もって取材対象者に見せることです。こんなことは、経済ジャーナリズムの世界では考えられません。原稿の事前確認ができれば、取材対象者は自分に都合の悪い話はすべて削ってしまいます。(p. 138)」
「個人的にはいちばん大事だと思っているのが、孤独に耐える力です。ビジネス誌の編集者という仕事柄、起業家などイノベーティブな人物に出会う機会も多いですが、そうした人々には共通点があります。それは、人生のターニングポイントで一度は逆張りをしているということです。進学、就職、転職、起業など、人生の要所で周りから反対されるような決断をしています。では、逆張りする力、自分の信念を貫く力はどこから生まれるのでしょうか。それは、孤独に耐える力です。(p. 171)」 -
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ハングリー&ノーブルを目指す、そのために20代、30代、40代の各年代で何をすべきか、といったことについて対談形式で述べられている。
早い時期(20代)にリスクをとって生まれ変わること、30代はリーダー経験をすること、というのは確かになぁという感じ。うまく波に乗れても、全能感に飲み込まれてノーブルを失ってはいけないという部分も納得でした。
個人的には、章末におすすめの本を載せてあるのは、発展的に勉強できるのでいいなと思いました。
個人的には、学歴はあてにならないという文脈での東大批判が目立つことはちょっと残念だったかなと思います。東大出身でも革新的な発想の人はいるし、慶應出身でも保守的な人はいるわけで、あんまりフェアな見方じゃないなぁと思わないでもない。そういうことも含めて「学歴じゃない」ってことなのかな、と思います。 -
Posted by ブクログ
ネタバレローカルの世界で活躍したい人よりも、グローバルの世界で活躍し、「日本を背負って戦うぞ」くらい思ってる人が読むと面白いかと。
学びメモとしては、
⑴日本が地獄に変わる前に、挑戦・失敗をし、プライドを削られ、度胸をつけること。痛みに対しての耐性をつけること
⑵⑴のようなハングリーさだけだと、悪事を働く可能性がある。だから、ノーブルさ。公のために自分の仕事ができるかといった自分の仕事への価値観を忘れないこと。
⑶⑴と⑵を同時にバランスよく育てること。
⑷そして、自分の成し遂げたいことのために、準備を周到に行うこと。他人を気にせず、自分と向き合いじっくり準備すること。
内容とは関係ないが、本の中で対談する二人が、
あの本とかあの映画とかいうだけで、話が通じるのは、
普段から二人のインプット量が凄まじいことを物語っている。