佐々木紀彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
かなり面白かった。メモ:
タイトルが10倍重要
ウェブは感情、紙は理性
余韻より断言、建前より本音
一貫性よりも多様性
集団よりも個人
本は紙のまま残る
有料会員を増やすヒント:
・広告表示もページ分割もない、特別なレイアウトを提供する
・無料のイベントに会員を優先招待する、もしくは有料イベントを割引する
・好きな筆者に質問を送ることができる
・自分の興味に合った記事が読めるパーソナライズ機能を追加する
・世界中の企業を網羅した企業検索サービスを使える
ジャーナリストの条件:
① 媒体を使い分ける力
② テクノロジーに関する造詣
③ ビジネスに関する造詣
④ 万能性+最低3つの得意分野
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Posted by ブクログ
生き残るメディアとして、データの活用によりユーザーの動向が分かる必要がある。
それができるのは、雑誌とWebに、同一雑誌のコンテンツが存在するところのみ。
しかも、Web側での何らかのアクションがあることが必須となる。
しかしながら、仮にそれがあるとして、
それでも雑誌編集関係者は、
Webテクノロジーへの理解の低さから、そのデータの存在有無・場所、利用方法がわからない。
一方でWeb開発関係者は、
Webに閉じた世界だけで、あとは適当なブロガーを雇ってコンテンツを淘汰選別することしか知らないから、
雑誌編集者と手を取り合うことは選択肢として頭にない。
逆にそこで手を取り合うこと -
Posted by ブクログ
p18
以前は、コンテンツをつくったら売りっぱなしモデル。今後ほ出した後が大事、分析、ビックデータのはなし
⇨ソシャゲにも近いな
p20
媒体丸ごとでなく、誰が書いた記事か、どんなテーマか。ituneでアルバムでなく、曲がバラ売りになったのと同じ。
p37
ライバルは日経ビジネスオンライン、ダイヤモンドオンライン?
p38
一般にニュースさいとはpcを重視しがち。スマホは広告で稼ぎにくいから
p41
新聞ほどのタイムリーさはないので、めざすのはクオリティの高い第二報
p64
アメリカの新聞は広告が8-9割、日本は2-3割
p156
キュレーションサービスが人気を博していますが、こう -
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スタンフォードに留学した筆者の体験から述べられる米国大学院の実態から始まり、日本人のメンタリティが如何にあるべきかという議論へ展開。
タイトルの内容は導入に過ぎなくて、筆者の言いたいことは寧ろメンタリティと日本の問題点にある(雇用の流動性とIT投資の相関性、雇用の流動性と出産のハードルの相関性等、非常に興味深い視点であった。)
英語のような表面部分にのみ拘るのではなく、自分の知を追求するという姿勢。まずは経済的精神的に独立して大局を語ること。ここには強く同意する。
知への憧れは強いが、独立も出来ないない自分の状況では何もことは成し遂げられないので、「てめえの仕事を立派にこな」してやろうと思う。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ・タイトル付けがうまい雑誌:週刊文春、アエラ、BRUTSU
◆アメリカメディア市場
・オンライン広告が安すぎて稼げない
100:10:1の法則:紙で100万円だった広告が、ウェブで10万円となり、モバイルで1万円となる
<理由>
①広告需要<<広告枠
②巨大なPF覇者の存在(Google,Facebookなどで64%の広告枠を握っている)
◆攻めている米メディア
・Financial Times
30人体制のデータ分析部門:サイト上での読者の行動を分析→有料会員を増やすための施策だし
-どの分野のコンテンツが好きか
-どの時間帯に読むか
-どんな読者が有料会員になりやすいか
・N -
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東洋経済ONLINEの編集長である著者が、いかにしてメディアはこれまでの体質を脱却し、新たな収益モデルを作るべきかということを問題提起している。メディア第一人者として示唆溢れる内容で、特に紙とデジタルに関する独自の視点は非常に興味深い。ここで紹介されているのは、これまで老舗で成功した新聞社や出版社がいかにしてデジタル戦略を確立し、新たなマネタイズの仕組みを作ったかというもので、FTやNY Timesなど、広告収入から課金モデルへ転換を図った事例は、過去の成功体験にとらわれて構造改革できない企業が多いなかで、ドラスティックに変革したイノベーションのロールモデルとしても非常に勉強になった。何かのテ
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ネタバレ(はじめに)本書を手に取る為の第一歩
「最近の若者は内向き志向で留学に行かない」「東大に行くよりもハーバードに進学したほうがよい」等々。とかく”海外礼賛”の色彩が強い昨今の言説に僕は違和感を感じていた。米国エリートは巷で言われるように優秀なんだろうか?そもそもエリートってなんだっけ?自分も海外留学を夢見て、そして曲がりなりにも異国で留学生として過ごす時間を経験して感じた、各種のモヤモヤした違和感。そんな留学を経て世間に違和感を感じ始めた人にこそ本書をお勧めしたい。
(本論)面白いか、どこが面白いか、なぜそう思うのか
一読して思うのは「単なる留学体験日記でもなく、平凡なエリートとは?論で終わら -
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東洋経済ビジネスオンラインの編集長。「これから5年で、日本のメディア業界が激変する」と言う。
著者がオンライン部門の編集長に就任後、PVをぐっと増やしたことでも有名。ただ、最近では逆に記事の質の低下も実は指摘されている。ただそのことも含めて、「逃げ道をつくらず、炎上をおそれず自分の意見を主張してほしい」というのが著者が主張することであり、その戦略には覚悟もあるのだろう。
今の40代は中途半端だ、紙にも拘ってメディアのウェブシフトにコミットできない(どこかへ行ってくれ)。50代の人は、思い切って30代にバトンを渡してくれ、と自身は30代の著者が言う。会社の上層部がおそらくは読んでいることを考え -
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著者は、33歳で東洋経済のオンラインの編集長に就任して、3か月後のリニューアル後に格段にページビューを増やした実績を持つ人。
メディアがインターネットという新しいインフラの中で、紙のメディアからネットに変わらざる得ないとして、どのように収益性を確保するか(マネタイズ)の現状であるとか、今後の方向性についてまとめている。
内容としては、紙とウェブの違い、米国の現状、ウエブのマネタイズ、メディア人の今後目指す方向性などの4章構成になっている。この手のメディア論の本は出版されては、予想が外れることもあるが、大きな流れとして押さえていくのはよいと思う。 -
Posted by ブクログ
・海外エリートの実態は興味が元々あった。
・著者の聞いた話や体験談がメインなので帰納的な結論でしかないが、海外経験が浅く二次情報に頼っていた自分にとっては「やっぱりそうなんだ」と思うような表裏を知ることができた。
・日米等のエリート比較は、ソースが限られている点や大学院生しか見ていないという点でイマイチだった。
・意思決定者になるためには、スペシャリストになるのではなく、様々なスペシャリストを使う幅広い教養を持ったジェネラリストになる必要がある気がした。
・国際政治や国際経済の基本は勉強しなければならない、基本的な関係性が分からなければ、戦略的思考も意味をなさない。
・日本は歴史を軽視する傾向 -
Posted by ブクログ
米国製エリートは本当にすごいのか?
というタイトルに関して、著者の経験談から語られる勉強量の多さに驚きました。
所管として学ぶ環境やシステムが充実しているんだなと感じた。
最低480冊/年 程度の硬い文献を読み解き、レポートに纏め、発表するという
過密スケジュールをこなすことで、得られる集中力やタスク処理能力は仕事の環境でも効果を発揮出来ると感じた。
何より、遣り切ったという自信と将来有望なエリート学友達との人脈はかけがえのない財産である事があらためてうかがえます。
また、日米のベンチャー企業に対する
社会システムの在り方の違いが大きなリスクに挑戦できる米国起業家の活力に繋がっていると -
Posted by ブクログ
タイトルに期待して読むと肩透かしを喰らうだろう。『米国製エリートは本当にすごいのか?』という命題に対して本書は論証も反証もしていない。とはいえ内容自体は面白く、筆者のスタンフォード留学体験と、国際政治に日本人として立ち回り方の話題が中心。
「最強の軍隊は司令官がアメリカ軍人、下士官がドイツ人で、兵士が日本人」と言われるが、一因としてハーバードを頂点とした体系化されたエリート教育が挙げられる。では著しく米国が優秀かというと本書を読む限りそういうわけでもなさそう。金持ちと金融を目指したら、どこの国も大差ないんだなという印象を受ける。日本人の教育水準の高さに触れ、米国人の議論の公平さに触れる。意見 -
Posted by ブクログ
ネットのメディアを追いかけていると、知っていることも多い。だが、頭の中が整理されるのはもちろん、整理されていく中で気づかなかった視点が次々に出てくる。
これからのメディア新世界で起きる変化、紙→ウェブへきて気づいたこと、米国製メディアのマネタイズ例、ウェブメディアの稼ぎ方、メディア人のキャリア論など。
いかにマネタイズするか?という切り口で統一されているのが面白い。モデルケースは語られるものの、著者もそれがベストとまでは決して明言しておらず、まだまだウェブメディアのマネタイズ方法の完成形は見えていないことが分かる。
こういったウェブメディアに携わる人の本を読みたいが、まだまだ世の中にあまりない -
Posted by ブクログ
非常に面白かった。
著者は1979年生まれで東洋経済新報社の現役記者である。
2007年より2年間休職して、スタンフォードの大学院に留学した時の経験をもとに
本書を書きあげたとのこと。
アメリカという国に対して、特別な感情を抱かなくなった世代による新感覚のアメリカ論である。
私もほぼ同じ世代なので、それほど新しい感覚はないのだが
考えてみれば、書籍という形でこういうアメリカ論を読むのは初めてだ。
なぜだろう・・・と考えてみると
著者はまだ32歳、物書きとしては若い部類に入る。
そうか、いよいよ我々の世代が社会の中心に入ってきたんだな。
だから、こういう感覚のアメリ