佐々木紀彦のレビュー一覧
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【印象に残った点】
・戦後から復興し、高度経済成長してきた時代では、日系企業を作り上げてきた剛腕の経営者の海外を食いつぶさんとばかりの熱い競争心が日本の成長の原動力となっていた。
・近年そうした経営者が少なくなってしまった要因の一つに、日本が「まったり期」に突入したからである。
・20代のうちにチャレンジと失敗を積み上げておく。
・次の5~10年間が、日本がまだ先進国でいられる最後のチャンス。この間に、リスクの低い国内で積極的にチャレンジしてから、海外への展開へとつなげることを意識して行動すべき。
【所感】
経営者として大成する、グローバルに存在する問題の解決へつながるスキームを開発するといったことは、大多数の人にとってはあまり関係ないのかもしれない。
実際、どんな国でも資本家の方が労働者より圧倒的に少ないのだから。
ただし、少しでも多くの労働者が資本家になるビジョンをもって行動することが、国力を引き上げるように感じる。仮に、最終的に経営者や資本家になることがなくとも、それを目指してチャレンジする経験を積み上げていくことが、労働者の立場から企業や国全体の経済を好転させることにつながるような気もする。
ただ、満ち足りている今の日本でそのようなハングリー精神を持つことが難しいのも事実。僕もそうだけど、チャレンジして失敗するのは怖い。「失敗しても大丈夫」と言う人が責任を取ってくれるわけでもない。そういった不安をうまく払拭できるシステム(たとえばベーシックインカム)があると、より多くの人がチャレンジしやすくなるのかな、と思う。 -
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編集とは異なるモノ・コト同士を繋いでそれ以上のモノ・コトを作り出すための方法。
そのためにはセレクト、コネクト、プロモートの3つを使う。
セレクトは直感で良いと思ったもので自分と親和性が高いものとそうでないものを選ぶ。
コネクトは古いモノ、新しいモノを繋げる。例えば老舗と比較的新しい会社の蓄積されたノウハウと新しい会社の価値観・勢いなどや、造詣の深い人物と組織運営に長けている人物で運営するなど。経済×テクノロジー×文化という観点が重要。
プロモートはタイミング、深いアイデア、嘘がなくありのままの評価を高めることが重要。
最後にエンゲージ(深める)することが重要でこの過程を経てコミュニティを集め、必要な人材、意見、金を集めて維持すること。
弱冠40歳の方が良く考えておられると思いました。 -
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編集という視点からビジネスを構築していく編集思考という物は
自分の中にはなかった新しい思考法でとてもためになった。
世の中の成功しているビジネスはあらゆる要素の組み合わせで、本書で扱われている例から、イノベーティブな会社やサービスはこれらの要素の新しい組み合わせから成り立っている。
Tech領域の成長が著しく近年では様々な領域がTechと関わって成長していっているが、Tech領域だけではなくその他の様々な領域に渡っての組み合わによってビジネスは生まれてくるという学びがあった。
また要素を組み合わせるだけではなくそれをビジネスとして成立させるにはどのように顧客に届けるのか、どのように顧客のUXを高めるのかということが編集思考を通して学ぶことができた。
本書の中でコンテンツや文化といったものの重要性が書かれていた。
これから時代はよりコンテンツが重要になってくる。
自分は文化やリベラルアーツなどに乏しいので、より勉強していきたいと思う。 -
Posted by ブクログ
NewsPicksの出版事業には興味があったし、なんだかおもしろそうな会社だなあと思っていたところにこの本を本屋で見かけて手に取った。編集思考とは、この本のサブタイトルにもあるように「異質なモノをかけ合わせ、新たなビジネスを生み出す」思考方法のこと。それを実例を挙げながら解説してくれる。ファンをコミュニティ化する代表例として紹介されているのは、なんとジャニーズ事務所!
特に興味深かったのは日本のコンテンツ産業のこと。歴史と文化、そして表現の自由がある日本は、コンテンツ分野でのポテンシャルが大きいらしい。洋画や海外ドラマはやっぱり強いし、日本はまだまだ弱いんじゃ……と思っていたけど、案外日本も戦えるのかもしれない。私が持っていた先入観もひとつの西洋コンプレックスなんだろうな。私は日本のコンテンツが好きだからそこにしっかり自信を持とうと思ったし、だからこそ海外のコンテンツにも目を向けて楽しみながら幅を広げていきたい。それになにより、日本はもっとすごいコンテンツをつくれるんだと思うと、エンタメおたくとしてはとってもわくわくするね!
【読んだ目的・理由】NewsPicksのCEOが書いた編集の本に興味があったから
【入手経路】買った
【詳細評価】☆4.0
【一番好きな表現】
そもそも、編集思考的な「つなげる」という行為は、東洋の考え方と相性がいいものです。
物事を論理的に二分し対立させるのは、一神教にもとづく西洋的な考え方と符号します。多神教で、物事を二項対立でとらえない日本人の方が、融通無碍(考え方や行動がとらわれておらず、自由)な「つなげる」に向いています。(本文から引用) -
Posted by ブクログ
<どんな本?一言で紹介>
経済情報誌の編集長が30代以下の人たちにおくる、日本が今後どのようになっていくのか、5つの分野から分かる本。
<どんな人におすすめ?>
激変している今を、日本の歴史を踏まえて知りたい人。
30代・20代。
「グローバルエリート」が醸成される過程を知りたい人。
<読んだら、どんなことが分かるの?>
激変する現状と、今後必要な要素と、その身につけ方を知れる。
・日本3.0の始まり
・ガラガラポンをもたらす「10のファクター」
・日本3.0と国家
・日本3.0と経済
・第4次産業革命の4本柱
・日本3.0と仕事
・両利きのキャリア
・会社に残れるのは7つのプロだけ
・日本3.0と教育
・ハーバード大生が学ぶ一般教養8領域
・日本3.0とリーダー
<日々の生活、仕事などに活かせるポイント>
1.「日本が3段階目に入る」ということを知る
2020年から、日本近代の第三フェーズである「日本3.0」になる。これまで日本は、明治維新から数えて2回の大変革が行われてきたという。1段階目は、明治維新から戦後。つまり大政奉還後、天皇を中心とした中央集権型の国造りが「日本1.0」。2段階目は、戦後から2020年。敗戦後GHQに支配され、経済大国として成長してきた今が「日本2.0」。
そして、「日本3.0」とは下記のことを要因として引き起こされるとのこと。
年功序列の終わり、正社員と非正規社員の格差解消、男女逆転、外国人労働者の登用、難民、業界再編・伝統企業の倒産、スタートアップの興隆、第4次産業革命、交通革命、グローバル化。まとめると、「移動」と「下剋上」によって引き起こされる。ちなみに、「日本3.0」はいつから始まるのか。「日本3・0」幕開けの号砲は、財政破綻、政界再編、戦争、自然災害、改元が挙げられる。
2.これからのリーダーに必要な7つの要素を知る
日本には今、大胆な意思決定ができる「決断型リーダー」が求められている。高度経済成長期では、とにかく攻め続ければよかったため、戦術に多少の不備があっても「調整型リーダー」で事足りた。そのため、「決断型リーダー」を発掘、育成できるシステムやノウハウが日本から失われてしまった。
つまり、リーダーを育てられるリーダーが長らく不在だったといえる。加えて「同質性」や「平等性」「反権力」を求める「ムラ文化」が日本にはびこり、厳格なヒエラルキーを基盤とする「イエ文化」の代表格だった企業が衰退したことも「決断型リーダー」が現れにくい要因。今後、一流のリーダーが育たなければ、日本は2020年以降に急速な没落を見ることになるかもしれない。
では、どういう人材が「決断型リーダー」に向いているのか。重要なのは能力よりも性格である。基礎能力が高くとも、偏差値教育で優秀とされる人材は優柔不断になりがちだからだ。今後求められるリーダーに必要な要素として7つまとめている。
体力、ワールドクラスの教養、クリティカル・シンキング、議論・説得する力(レトリック)、無私、孤独力、コスモジャポニズム
まずは体力だ。激務をものともしない肉体を維持するために、自らの体調をコントロールするスキルが求められる。つづいて、ワールドクラスの教養である。ドラッカーは「教養人になるには過去の遺産を理解することが必要だ」という。さまざまな専門領域の本質を押さえた人物こそが、真の教養人だ。次に、「クリティカル・シンキング」と「議論・説得する力(レトリック)」も、考えるための技法、話すための技法として、リーダーに欠かせない能力だ。常識や固定観念を疑う習慣を身につける。そのうえで、「未来形」の時制を意識して語ることや、論理(ロゴス)、感情(パトス)、徳(エトス)の3つに訴えかけること。
「無私」も大事な要素となる。SNSが自己愛の増幅をもたらした現代だからこそ、リーダーは自己愛を乗り越えなければならない。そして、組織のためになるならば、誰が何と言ってもやりきる執念、信念を貫く力、つまり「孤独力」もリーダーに不可欠な素養だ。最後に、コスモとジャポニズムを合わせた造語「コスモジャポニズム」も挙げておきたい。公共心を育み、日本を愛する心を土台にして、世界にも貢献できることが求められる。
3.今後は「両利きのキャリア」を構築するのだと知る
今後のキャリア構築においては、「両利きのキャリア」がキーワードとなる。領域を横断する専門性や価値観、人脈が強みとなってくれる。また、イノベーションを起こすには「知の探索」と「知の深化」の両方が必要だ。
「知の探索」とは、自分の活動分野から離れて新しい知を得ること。一方「知の深化」とは、得意分野に磨きをかけることだ。特にキャリアという観点では、前者が重要となる。著者自身も編集者、記者という専門性を極めながら、新しい経験となるビジネス開拓という3足のわらじを履いてきた。その結果、新しい発見やアイデアを数多く得られたという。今後は「多動」であることがキャリアに良い結果をもたらす。負荷を高めてでも、活動領域を広げながら専門領域に磨きをかけることが、「日本3.0」時代の最高の働き方だといえる。
<感想>
情報量が多く5つの分野にわたるため、1章を読んだ後は辞書引きのように読むことを進める。
リーダーに必要な7つの要素は「正直きびしいな、無理!」笑。選ばれし者が、これからはその方向性を意識してスキルなどを磨いているのだろう。
自分たちがまずできることとして、「知の千本ノック」がある。本書では5章で「教養」の重要性をといており、「教養」とはクイズ王になるのではなく「積極的に学ぶ姿勢」だと言っている。そして、米国のエリートは、大学在学中に「知の千本ノック」をさせれられまくっているとのこと。「知の千本ノック」とは「読書→レポート→プレゼン」このサイクルをひたすら繰り返す。自分の専門分野と、専門以外の教養を身につけるために、「知の千本ノック」を習慣として取り入れることは難しくないと感じた。
個人的には1章はさておき、「日本3.0と教育」の章が一番よかった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ物の掛け合わせが重用であり、編集思考が重要であることには共感だが、若干議論が矮小化されているように感じるのが少し残念。と冒頭感じたが、ニューズピックスの章など実体験に基づき非常に深く語られており、素晴らしい。
メモ
・編集とはセレクト、コネクト、プロモート、エンゲージの4つのステップにより、ヒトモノコトの価値を高める行為。
・編集者は偉大な素人。あらゆる分野に好奇心を抱く多動な存在。単なるつなぎ屋。空気を読み切った上で空気を打ち破る力が必要。静かなる素人に足りないのは逆張りする勇気。新たな発想を生む編集力。
・セレクト 選ぶ。ダイヤの原石を見つけることが必要。いいところだけをみて惚れ抜く。未開拓のいいところをみつける。両極にふる。自分に近いものと、極めて遠いもの両方をとる。分散投資的な考え方。
・コネクト つなげる。古いものと新しいものをつなげる。古きの持つ文化、色気を新しいものとつなぎ、心も懐も豊かになる価値を目指す。縦の深堀と横展開でつなげる。
・プロモート 届ける。重要な3つのt thought timeline truth 届けるタイミングを集中させる。ただいきなり出なく土壌ができた上で一気に。コンセプトを持って一貫性のメッセージとともに届ける。
シンクタンクは思想を売る機関。
その人のありのままの姿を取り繕わずに伝えていく。
・エンゲージ 深める。4c communication community consistency casual
メルカリようにコミュニケーションプロセスが埋め込まれている。コミュニテイは関係の深さ、質、ファン数の3次元で定義される。コミュケーションの中心はwebになるが、リアルな何かの存在によりコミュニケーションが立体的になり、深みが生じる。変化が大きく加工しやすいからこそ一貫性が重要。
・ニューズピックス プラットフォーム➕コンテンツパブリッシャーを目指す。プラットフォームに牛耳られているメディアの世界を変える。コンテンツの質をあげていく。
・サブスク成功のコツ マスを狙いすぎない。ニュースよりもインサイト。ユーザーコミュニティを創り、じっくり育てていくこと。
・編集思考を磨く6つの行動。
古典を読み込む。歴史を血肉とする。二分法を超克する。アウェーに遠征する。聞く力を磨く。毒と冷淡さを持つ。