川副智子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレひょえ〜〜〜!そんな犯人もアリなのか!と思わず声が出てしまった作品。個人的に、先日読んだミステリーも〇〇が犯人で、〇〇も疑ってかからないといけないんだな、と少々複雑な気分です……。
それにしても。
クリスティーには「すごく面白い」か「面白い」作品しかありませんね、ええ。
タイトルがそのまま『ポアロのクリスマス』ということで、この時期が来るのを待ちわびていました。しかもこのタイミングで新訳版が刊行!
そのまえがきとして、クリスティーが義兄にあてたこんな言葉がありました。
「『もっと血が大量に流れる元気で凶暴な殺人」を読みたいと。どこからどう見ても殺人でしかありえないものを!
そんなわけで、こ -
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Posted by ブクログ
ネタバレクリスマスの前後に読むとより現実と小説がリンクして楽しめる気がする。
「アクロイド殺し」と同様、まさか探偵と犯人が最初から一緒に事件捜査をする、ミステリーばかり読む人間にとっては「そんかの反則だ!」とつい立ち上がってしまうか、恐れ入ったと素直にまた最初から読み直すかのどちらかだと思う。警察官が犯人とは、現実を生きる身としてはあってほしくはない展開だ。事実、読み進めていく中で私は一度も警察官は疑わなかった。警察官を疑っていてはミステリーを読む度に大変な労力が必要になってしまう。
作品中、夫人達がポワロが買ったつけ髭について話す場面があるが、個人的にはそこがとても好きだ。またポワロが人の口髭を見て -
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アメリカの映画プロデューサー・テレビ番組プロデューサー・脚本家・作曲家・作家・映画監督作家「ノア・ホーリー」の長篇ミステリ作品『晩夏の墜落(原題:Before the Fall )』を読みました。
「アリス・ラプラント」に続き、アメリカのミステリ作品です。
-----story-------------
数々の人気海外ドラマを手掛けたクリエイターによるアメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長編賞受賞作
〈上〉
メディア界の要人がチャーターしたプライベートジェット機が大西洋上に墜落。
この惨事に巻き込まれた画家の「スコット」は救出した男の子とともに夜の海を命がけで泳ぎきり、奇跡的な生還を果たす。
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アメリカの映画プロデューサー・テレビ番組プロデューサー・脚本家・作曲家・作家・映画監督作家「ノア・ホーリー」の長篇ミステリ作品『晩夏の墜落(原題:Before the Fall )』を読みました。
「アリス・ラプラント」に続き、アメリカのミステリ作品です。
-----story-------------
数々の人気海外ドラマを手掛けたクリエイターによるアメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長編賞受賞作
〈上〉
メディア界の要人がチャーターしたプライベートジェット機が大西洋上に墜落。
この惨事に巻き込まれた画家の「スコット」は救出した男の子とともに夜の海を命がけで泳ぎきり、奇跡的な生還を果たす。
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Posted by ブクログ
若い女性が波乱の半生を告白する形で始まる作品。
名作「ジェーン・エア」の発表後さほどたっていない時代設定で、ヒロインも愛読しているという。
かなりひねったパスティーシュでもあります。
母を亡くしたジェーン・スティールは、意地悪なおば一家に虐げられ、寄宿学校に送り込まれます。
そこは想像を絶する過酷な環境でした。
「ジェーン・エア」にも似た学校は登場し、それは実際に作者シャーロット・ブロンテが姉妹と共にいた施設がモデル。当時は教育に名を借りたとんでもない虐待があったのです。
そこでどうなったかというと…
ヒロインの名字からして、エアならぬスティール。清楚なジェーン・エアに比べたら、鉄の女?(笑 -
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1939年ロンドンの貧しい家庭に育ったエイダは、婦人服のドレスメーカーとして店を持ちたいと思っていた。裁縫のセンスもよく、スタイルも美貌も兼ね備えていた。町の仕立て屋で働いているが、ハンガリーの伯爵だと名乗るスタニスラウスに言い寄られ、家族に言わずに二人でパリへ渡る。
しかし、パリにいる間に戦争がはじまりロンドンに帰れなくなってしまう。
やがてスタニスラウスはパリからベルギーへ脱出すると言う。その途中、エイダはスタニスラウスとはぐれてしまう。エイダは修道院へ駆け込み尼として住まわせてもらうが、そこもドイツ軍に襲われ、収容所(ダッハウ)に入れられる。
過酷な収容所の生活の中で、エイダはその裁縫の -
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ポアロシリーズ。
季節的にマッチしているかな、と思って手にとってみたけど…メリークリスマス!とは陽気に言えない血みどろな展開(汗)
登場人物も、こんなクリスマスは二度とごめんだ!って言っているしw
富豪の老当主シメオンは、クリスマスに一族を呼び寄せるが、この老当主が一癖も二癖もある偏屈爺さんで、呼び寄せた人達に難癖つけて、彼らが憤慨している様子を見て愉しんでいる。ちょっと変わった老当主で、挙句に密室で殺されちゃう。
アクの強い老当主が被害者という設定が、前作の『死との約束』と共通している。本作はストーリー性への没入度は前作ほど高くなかったけど、一体誰が犯人なんだろう??っていう謎解きの展開 -
Posted by ブクログ
ポアロシリーズ17作め。1938年の作品。
クリスティー文庫のポアロシリーズは34作あるので、やっと半分です。
『ポアロのクリスマス』は2003年の村上啓夫訳を2年前に読んでますが、順番にしたがって新訳版も読んでみました。
細かいところまでは覚えてませんが、全体的にセリフがやわらかく読みやすくなっている印象です。
(村上訳)
「あなたは、大人の節度ある眼でそれを回想するかわりに、子供の判断でそれを見ようとなさるからですわ」
(川副訳)
「過去に起きたことを当時の少年の気持ちで判断してはだめ。もっと穏やかに、おとなの目で振り返らなくては」
さすがに犯人もトリックも覚えているので、伏線回収し -
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書店でよく見かけていたのと友人からの勧めで読んでみた。舞台は1980年代後半のアメリカ、メキシコ国境の街エルパソ、著者もメキシコ系アメリカ人ということもあり、主要な登場人物はアメリカ生まれのメキシコ系2世の高校生たちで、思春期の人間関係(友人同士、親子関係)で子供たちが成長していく様子が描かれる青春小説である。移民ならではの家族の複雑な事情もあって、心理的な葛藤や人間関係での悩み、高校生特有の苦しみがあるのだが、周りにいる人間が優しさと愛に溢れていて、安心に包まれて読める作品だった。
芸術作品におけるLGBTQテーマが多く入ってくるような時期に出版されたせいか、日本においては「LGBTQ」を -
Posted by ブクログ
ネタバレ『死との約束』を書いている途中に、この被害者設定をそのまま借用して、直球の本格を書こうと思いついたのだろうか。またもや財力で一家を支配し、家族をゲームの駒のように動かして楽しむ富豪が登場する。おそらく『メソポタミヤの殺人』のような広義のものを除き、ポアロ初の密室らしい密室。実際は、終盤にとある証言が出てようやく、不可能状況(犯人消失もの)だったということが判明する。
【ややネタバレ】
記憶に残る伏線を大量に敷き、それでもなお欺いてくる真犯人の隠し方の上手さはいつも通りだが、今回はクリスティーでは滅多にお目にかかれない物理トリックで新鮮だった。
さすクリ要素は死体発見時の引用セリフ「あの年寄り