桜井美奈のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
実際にこんな場所があるんだなと驚いた。
様々な人との関わりを通して、1人の受刑者である美容師さんについて触れられていくけど、最終話で服役することになった理由が分かり、辛い気持ちになった。
それまでいろんなお客さんに真摯に向き合う姿が描かれていたから余計に辛かった。
どんな理由があって事件を起こしたとしても、何も知らない人たちによって表面的な印象が先走ってしまうし、不安からその人が立ち直れないくらい社会的に抹殺されてしまうこともあるんだと思うと、怖い世の中だと思った。
ただ何の偏見もなく、受け入れられるのかというのもきっと難しいんだろうなと思う。
最終的には人をどこまで信じられるのか、信じたいのかってことなのかな。
ハッピーエンド的に終わったのは良かった。 -
Posted by ブクログ
あいるむ先生が描く表紙の男性二人がイケメンで目を惹きます⟡.*
週に1度、限られた時間だけ完全予約制でたった一人のお客様のためにその人に合った眼鏡を作る視鮮堂。そこで働く玲央と居候兼バイトの奏多の2人とそこへ訪れるお客様との間のお話。
眼鏡のことになるとやや暴走しがちな玲央と眼鏡に詳しくないからこそ客目線で新鮮な意見を出し、客の心を自然と開く奏多は不思議な関係ではありますが、いいコンビだなぁと思います。
夢を失って居候の身となった奏多は自分はもらってばっかりだと思っていますが、変わり者の玲央にとってかつて間接的とはいえ自分を救ってくれた奏多の存在は大きく、これからを悩む前途多難な奏多の成長を傍で時に手を貸しつつ見守り、一緒に時間を過ごすことがいつしか居心地の良い場所になっているんだろうなぁと伝わって来ました(•ᵕᴗᵕ•)
まだまだ可能性はこれからだけどそれに気づかず悩める若者と、どこか達観しているようで子供っぽいところもある言葉少なな大人の少し不思議だけど一緒にいる光景が馴染んでいく様子が良かったです!
奏多の悩みも「楽しい」の気持ちを思い出せたことで少しでもいい方向に向かっていったらいいなと思います。素敵な友人に恵まれて思わず目頭が熱くなりました。。。
まさに悩む前に身体を動かせ!ですね笑
あと、個人的に私は目が良い方で生まれてこの方眼鏡には縁がない人生を送っていますが、このお話を通して眼鏡という存在を改めて1つのものとして認識し、眼鏡に関する情報も分かってとても興味深かったです⟡.*奏多のようにこの先の人生、ある日突然必要になることもあるかもしれないので、そうなった時にはきっとこのお話を思い出し、見えなくなったことに悲観的になるのではなく、自分にとっての新しい美しい世界を視るという前向きな気持ちで向き合いたいなと思いました(•ᵕᴗᵕ•) -
Posted by ブクログ
あらすじ
『本当に忘れたい記憶にご案内します。』
上野駅の幻の18番線に、忘れたい記憶を消してくれる列車があるらしい·····。
大好きなピアノ、事故で死んだ息子、最悪なクリスマスイブ、幼い頃の殺人。男女4人の忘却を願う記憶。忘れられるなら忘れてしまいたい…!
『しかし、良い記憶も消えてしまいますーー』
過去と向き合い、人生を紡ぐ。
果たして、選択すべきはどちらなのか。
感想
「記憶は人を縛ります。ー捨てられない過去に縋りついて、未来へ歩くのを妨げる場合もあります。」
記憶とは呪いだ。良い記憶は"資産"に、悪い記憶は"負債"に。人生に"負債"は必要なのか。"資産"だけを抱え、幸せになれるのではないか。
しかし、記憶を消した未来を視て、そうではないと知った。犯した過ちを記憶から消しても過ちは繰り返してしまうこと。"負債"は"資産"になりうるのだと。
記憶を消すのではなく、どう受け止めるのか。
深く考えさせてくれる作品だった。
評価
短編集で読みやすく、わかりやすい内容だった。
本をあまり読む機会がない人でも、スラスラと読めそう。しかし、車掌の過去について、テオについてもう少し深掘りされていたらもっと読みやすいのかもしれない。
本をよく読む人にとっては、後半につれ重い内容になっていくのに対し、軽い文章で進んでいくのが不思議な感覚。しかし、車掌の過去やテオの存在、列車の仕組み(?)について深掘りされていない点では、色んな方向に想像を膨らませることができて良かった。