あらすじ
あなたの見える世界を美しくします
眼鏡屋店主&大学生男子の奇妙な同居が始まる
大ヒット『殺した夫が帰ってきました』の著者が贈るハートフルな物語!
「私が、あなたの見える世界を美しくします」目の異変で大学野球部を辞めたばかりの岸谷奏多は、オプトメトリストを名乗る「眼鏡屋 視鮮堂」店主・天宮玲央と、奇妙な同居生活を送ることに。
居候の条件は店と住居の掃除、ご近所さんの将棋相手、食費を入れることだけ。
視鮮堂は毎週水曜の夜に一名限定の客を迎え、客にぴったりの眼鏡を作るという。
そんなお店に、一人二人と客が訪れて――。
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Posted by ブクログ
あいるむ先生が描く表紙の男性二人がイケメンで目を惹きます⟡.*
週に1度、限られた時間だけ完全予約制でたった一人のお客様のためにその人に合った眼鏡を作る視鮮堂。そこで働く玲央と居候兼バイトの奏多の2人とそこへ訪れるお客様との間のお話。
眼鏡のことになるとやや暴走しがちな玲央と眼鏡に詳しくないからこそ客目線で新鮮な意見を出し、客の心を自然と開く奏多は不思議な関係ではありますが、いいコンビだなぁと思います。
夢を失って居候の身となった奏多は自分はもらってばっかりだと思っていますが、変わり者の玲央にとってかつて間接的とはいえ自分を救ってくれた奏多の存在は大きく、これからを悩む前途多難な奏多の成長を傍で時に手を貸しつつ見守り、一緒に時間を過ごすことがいつしか居心地の良い場所になっているんだろうなぁと伝わって来ました(•ᵕᴗᵕ•)
まだまだ可能性はこれからだけどそれに気づかず悩める若者と、どこか達観しているようで子供っぽいところもある言葉少なな大人の少し不思議だけど一緒にいる光景が馴染んでいく様子が良かったです!
奏多の悩みも「楽しい」の気持ちを思い出せたことで少しでもいい方向に向かっていったらいいなと思います。素敵な友人に恵まれて思わず目頭が熱くなりました。。。
まさに悩む前に身体を動かせ!ですね笑
あと、個人的に私は目が良い方で生まれてこの方眼鏡には縁がない人生を送っていますが、このお話を通して眼鏡という存在を改めて1つのものとして認識し、眼鏡に関する情報も分かってとても興味深かったです⟡.*奏多のようにこの先の人生、ある日突然必要になることもあるかもしれないので、そうなった時にはきっとこのお話を思い出し、見えなくなったことに悲観的になるのではなく、自分にとっての新しい美しい世界を視るという前向きな気持ちで向き合いたいなと思いました(•ᵕᴗᵕ•)