ヤマウチシズのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレオカルトな事件に邪魔されず、こよみちゃんと平和なデートをしたいというのが森司の願いであり、それは読者も同じ気持ちだと思う。
こっちだって、何の憂いなくキャッキャウフフする二人を見たいんだよ。
ただ作品の性質上、それは叶わぬ願いなのである。
ホワイトデーも、そのリベンジも、散々だった二人に涙を禁じ得ない。
でも、予想していたよりは、いちゃついてくれたので、案外満足できたことに自分でもびっくりしたり。
今回は「生霊」がテーマかな。
ここに「親子」も入ってくると思っていたのだが、最後の話がこれに該当しなかったので「生霊」の括りで。
ホワイトデーの話は、意図せず二人のデートの野次馬をすることになっちゃった黒沼コンビを巻き込んでの脱出ものに。
映画の蘊蓄がいろいろ出てきて興味深い話ではあったけれども、森司たちのことを思うと気の毒でならない。
初見の第三者からみた二人が、やっぱりむず痒くなるほどじれったいのが知れたのもよい。
二話目の真実は、もう余命いくばくもない人にとっては致命傷になりかねない残酷な真実に。
それでも、部長はある意味容赦がない。
でも、この部長の行動が、最後の話で活きてくるのが胸熱展開だった。
ラストの話は、ホワイトデーのリベンジデートの筈が、これまたとんでもないネタに巻き込まれる二人の話。
そんな最中でも、ちゃっかりいちゃついてくれたのは前述通り。
テーマパークの占い師に「あんたら付き合って二年は経ってるよ」(要約)と看過されたのには爆笑。
その占い師にちゃんと言葉にしろと言われたのに、やっぱり決定的な言葉を口にしない二人のもどかしさもあり。
でもスキンシップはするのです、そうなのです。
でも一番胸にぐんっと来たのは、部長が直接的にはいない中、部長の役割を森司とこよみちゃんが分担して務めていた点。
蘊蓄の解説は(途中部長にバトンタッチはしたものの)こよみちゃん。
そして、オカルト現象に対しての説得は森司が。
この「説得」する姿に、森司の成長を見て、不覚にも泣きそうになってしまった。
前二つの話で、いや、これまでずっと部長のそんな姿を見てきたからこそできた芸当。
成長と世代交代を感じた、心に残るシーンだった。
こよみちゃんも、さぞかし惚れ直したに違いあるまい。
ここで明かされた真実もまた、決して明るいものではなかったけれども。
寧ろ反転してしんどい展開だったけれども。
にしても、もう20作品超えてなお、正式な恋人にならないお二人。
占い師だけならいざしらず、初見の人にももどかしさを覚えられているお二人、さっさと引っ付け。
寧ろ今の状況、楽しんでいる節すらないかと思えてきた今日この頃である(特にこよみちゃん) -
Posted by ブクログ
ちょっと待て、まだ付き合ってなかったんかい!!! と冒頭から突っ込む人はどれほどいたでしょうか(笑)。でも今回はいよいよ進展が……? しかしやっぱりというか何というか、怪異によって邪魔されてしまうのですね。とはいえ怪異に対処する森司の優しさとカッコよさが際立つ気がするので、これは高ポイントかも?
と、あのカップルの行方が何よりも気になってしまうこのシリーズですが、もちろんメインはホラーであり謎です。今回の作品はどれもが、生きた人間の情念によるもの。死んだ人間よりやはり生きた人間の方が怖い、というありがちな印象でありながら、どうしようもない悲しさも感じました。「さよならカサブランカ」は切ないし、「さえずりとドライブ」は身勝手といえば身勝手だけれど、意図したものでないなら悲しいこと。「狼は月に吠えるか」も恐ろしいものの、あまりに悲しくて。そしてあんな恐ろしい目に遭いながらもそちら側を理解し寄り添おうとする森司があまりに素晴らしい……なるほど、これは惚れるな。