ヤマウチシズのレビュー一覧
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10冊目にしていよいよ初デート。なんだかこれだけシリーズ追ってると、保護者気分で見守りたくなってしまいますね(笑)。実に微笑ましいのだけれど……うん、私もすっごく思いましたよ。「いまさら気づくのそこなん?」って! これで次作からは「いいかげんにせい!」って突っ込まなくても大丈夫かしら。
とまあその部分はさておき。今回も怖かった。二話三話の人間心理面の物語も怖くてぞくぞくさせられはしたのですが。夜に読んでて一番「うぎゃあ!」と思って読むのをストップしてしまったのが「目かくし鬼」の幽霊登場シーン。爽やかで明るい光景の中にあれは……想像すると恐ろしすぎました。なので昼間になってから読んだけど、あのシーンはやはり怖かった! 物語そのものは怖いというより悲しいものであったのだけれど。あの光景のインパクトが抜群でした。 -
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ネタバレシリーズ初の長編である本作は、瓜子姫伝説をテーマとしている。
瓜子姫ものの伝奇作品というと、私は真っ先に諸星大二郎の『妖怪ハンター』に収められている一篇を連想するのだが、本作もなかなかどうして、面白い解釈でスリリングな展開となっている。
特に、瓜子姫と天邪鬼の争いに、(片方だけが偏愛される)きょうだいをあてはめるのはとても興味深い。単に「そういう説がある」のではなく、たまたま主人公たちが滞在した時に現存する、いくつかの「きょうだいの諍い」がここに絡んでくる。
今までも、このシリーズはホラーにミステリ風味が強い作品となっていたが、今回はまさしく、ミステリであった。
ところで、私は瓜子姫の物語や桃太郎の物語で語られていないある要素が存在すると考える。
それは、「誰が桃(瓜)を流したのか?」ということだ。
マヨイガ、隠れ里などの伝説では、たいてい上流から漆器や箸などの木器が流れて来る事によって、隠れ家などの存在が主人公に知れる。(必ず木器である事から、これらの隠れ里を木地師と結びつける考え方がある)。
しかし、瓜子姫や桃太郎の果物がどこに由来するのかは、謎のままとなっている。
ならば……。
森司が(渓流の流れる)谷底に投じたあるものは、一体その後どうなったのだろうか?
……まさかね。 -
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「大日本サムライガール」からのスピオンオフ作品。
アイドルとして神楽日毬に次いでひまりプロダクションに所属することになった朝霧ちとせ。その辺りの経緯は本編ではちとせが唯一活躍らしい活躍をしている「大日本サムライガール」の2巻に詳しく書かれているので、まずはそちらを読むことをお勧め。
ちとせ以後にひまりプロダクションに加わった面々が売れていく中、敏腕プロデューサーの織葉颯斗をもってしてもなかなかブレイクできずにいるので、本編ではちとせ=どんくさいキャラとしてある種のネタキャラ的な感じになっていますが、そこがちとせの大きな魅力。
本編ではスポットライトが当たりにくいちとせだけに、ちとせがメインの本書はちとせファンなら買って損はないかと。