ヤマウチシズのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレホーンテッド・キャンパスは、怪異よりも、人の方が怖いという感想を持つ話だけど、
今回の物語の中では、悪意という悪意は無く、人の方が怖いという感覚ではなかったかな。
もちろん、生き霊だとか、死してなお執着する思いの強さだったりが描かれるので、人の思いの強さや深さが与える影響なんかは感じる話ばかりでは合ったけれど。
ここからはネタバレ。
「人の方が怖い」という話が多いホーンテッド・キャンパスで、今回はそれに当てはめるなら、3つ目の話かな。
劇団員の紫乃譜が、虐待されている隣家の子を知らぬふりしていたその心持ちが1番怖い。
もちろん、そう至るには紫乃譜の人生に原因があるんだけどね。
そしてその原因となる心の動きが、3作目の物語の核にもなっている。
紫乃譜が隣家の子を見殺し(亡くなってないけど)にするのは仕方ない流れにしても、やっぱり砂を噛んだような、うーん、、、というような、怖さというか苦さを感じたな。
「人が怖い」で、悪意が前面に押し出されることも多い中で、ちょっと種類の違う「人が怖い」でした。
さて、森司とこよみちゃんの恋愛模様は進展せず。
とはいえ、これお互いが自分のこと好きじゃないのかって、もはや分かってるよね⁈
焦ったすぎるけど、焦らさないと、なかなかホーンテッド・キャンパスの巻数稼げないもんね(笑)
まだまだ櫛木理宇的には、この舞台設定に合うホラーな物語生み出せるってことかな?
生み出し終わるまでは、森司・こよみの両思いは叶わないかな?
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Posted by ブクログ
読書録「ホーンテッド・キャンパス白い椿と
落ちにけり」4
著者 櫛木理宇
出版 角川ホラー文庫
p202より引用
“ 決まりきった生活は安寧であるようでい
て、知らぬ間に自我をすり減らせていく。ぬ
るま湯に浸かった日々が感覚を鈍らせる。親
しいはずの人々に囲まれながらも、孤独に陥っ
ていく。”
目次より抜粋引用
“悪魔のいる風景
夜ごとの影
白椿の咲く里”
見たくないのに幽霊が見えてしまう大学生
を主人公とした、短編連作青春オカルトミス
テリ。シリーズ第10弾。
「血が沸騰するような気がする」と、エク
ソシスト系映画を見た時の自らの反応を話す、
オカルト研究会仮入部希望の一年生・蟹江。
大仰とも言える表現を使う彼に、部長・黒沼
は菓子を勧めて話をさらに聞き出す…。
上記の引用は、大学院生の研究生活につい
ての一節。
肉体的にも精神的にも、変化のある負荷がな
ければ、衰えてしまうものなのかもしれませ
ん。
事件をきっかけに入った新入部員の鈴木が、
味のあるいい奴で、主人公・八神森司のフォ
ロー役としていい立ち回りをしてくれます。
しかし、この巻まで進んでも、主人公とその
想い人の仲は良い雰囲気な様子止まり。周り
の登場人物も我々読者も、まだまだ甘酸っぱ
い関係を見守ることになりそうです。
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Posted by ブクログ
読書録「ホーンテッド・キャンパスこの子の
ななつのお祝いに」4
著者 櫛木理宇
出版 角川ホラー文庫
p261より引用
“「ハイヌウェレ型神話は、インドネシアの
セラム島に伝わる伝承だ。ココヤシの花から
生まれた少女ハイヌウェレは、尻からさまざ
まな宝物を生むことができたという。村人た
ちはそんな彼女を気味悪がり、殺してしまっ
た。ハイヌウェレの父親は、掘り出した死体
を切り刻んであちこちに埋めた。すると、彼
女の死体からは芋が生えてきて、人々の飢え
を満たしたそうだ」”
目次より抜粋引用
“ここはどこの細道じゃ
天神さまの細道じゃ
ちいっと通してくだしゃんせ
御用のない者通しゃせぬ
御札を納めに参ります”
見たくないのに幽霊が見えてしまう大学生
を主人公とした、短編連作青春オカルトミス
テリの長編作。シリーズ第八弾。
副部長・三田村藍の卒業旅行を理由にして、
部員全員で温泉旅行へ出かけた雪大オカルト
研究会。色々なトラブルに見舞われた挙句、
とうとう吹雪で立ち往生までしてしまい…。
上記の引用は、昔話の瓜子姫と世界の神話
についての部長の台詞。
距離も時代も離れた世界で、同じような神話
や昔話のエピソードが語られるのは、人が生
きることはどんな所でも同じような物という
ことなのかもしれませんね。
シリーズ初の長編。終わりに向けて怖さや
気持ち悪さが積み重なり、濃密になっていく
のが、ここまでのシリーズとは少し違った味
わいです。ホラー度は長編の方が、高く描き
やすいのかもしれませんね。
どんなことでも、執着が過ぎると人は狂っ
てしまうものなのか、と思わせる話でした。
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Posted by ブクログ
読書録「ホーンテッド・キャンパス死者の花
嫁」4
著者 櫛木理宇
出版 角川ホラー文庫
p69より引用
“「もちろん、すべて一次審査落ちでした。
小柳は『既定の賞なんかではおれの才能は推
しはかれない』と主張し、各出版社の編集者
宛に抜き打ちで送りつけたようですが、当然
返事が来るわけもなく」”
目次より抜粋引用
“さいなむ記憶
追想へつづく川のほとり
ファイアワークス
うつろな来訪者
死者の花嫁”
見たくないのに幽霊が見えてしまう大学生
を主人公とした、短編連作青春オカルトミス
テリ。シリーズ第四弾。
部室もカビる梅雨の長雨、いきなり大声を
出したオカルト研究会部員・三田村藍。大学
生活最後の夏を楽しむために、海での合宿を
提案するのだった…。
上記の引用は、困ったちゃんな義理の弟を
持つ文芸サークル部長の台詞。
ネットの発達していなかった時代は、編集者
の目にかなわなければ、日の目を見ることが
出来ない作品が沢山あったのでしょうね。
そう思うと、読者やファンがいなくても、作
品を手軽に発表することだけはしやすい世の
中になっています。ただ読む側としては、自
分に合う作品や良い作品に出会うまでの苦行
は増えているのかもしれません。
主人公・森司と意中の相手との仲も少しず
つ進展し、良い感じになりつつあります。
部長と従妹の過去話や、主人公の想い人の少
しずれている理由など、登場人物の人間像に
深みを持たせるエピソードのある巻となって
います。
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Posted by ブクログ
なかなかホラー色の強かった一冊。
森司とこよみは相変わらずだが、ホラーで息が詰まった合間に、ふっと一息つかせてくれる。
森司の勘違いポンコツぶりには、呆れる部分もあるが…
最後のエピソード、浅間山荘や連合赤軍の事件が、深く関わってくる。
この作品には実際に起こった出来事や事件がよく扱われているが、参考として扱われることが多く、ここまで深く関わったのは初めてだ。
私が小学生にあがったばかりの頃、浅間山荘立てこもり事件のニュースがテレビで流れていた。
おそらく連日TV中継されていたのだろうけど、幼かった私は遊びながら横目でチラッと見た記憶があるくらいで、その印象も警察もののTVドラマを見ている感覚とあまり変わらなかった。
大人になってから事件の詳細を知ったが、それでもなぜ当時の若者があのような事件を起こさなければならなかったのか、今も理解できない。
ただ何となく解るのは、時代が今と違って、若者や女性に対してもっと押さえつけて窮屈で理不尽だったのだろう。
学生運動もそうだけど、事の起こりは世間も納得できるものの筈だった。
それがどこかでだんだんおかしくなっていって、引き返すことの出来ない所まで行ってしまったのか。
東大の抗争もそうだけど、頭も良くっておそらく普通の家庭の人たちがなぜ?とも思うが、オウムの事件でも捕まった人たちは、たいてい高学歴だった。
何か集団心理が働いて、そこから動けなくなってしまうのか?
そして抜け出せない自分を守るために、犯罪とわかっていても「これは仕方のないこと」として、受け入れてしまうのか?
お勉強が出来る頭の良さよりも、正しく普通に生きていく図々しさを身につけたい。