峰守ひろかずのレビュー一覧

  • 絶対城先輩の妖怪学講座 三

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    絶対城先輩の師匠のクラウス・インフォレスト教授が登場。森に暮らしているという冗談を言う。でも、実はそれがクラウス教授の技の秘密を解く鍵だったのだ。クラウス教授が真怪の天狗のはずがないのである。天狗がもともと姿は特定されず山で音を出す妖怪とされたいう民俗学的な事実を上手く物語に取り入れている。他に、山姥、鵺、鎌鼬、わいら、しろまくれという妖怪も物語のテーマとなっている。蘊蓄がなかなか面白いよ。それにしても、湯ノ山礼音のお人好しさにはあきれるが、それがこのシリーズの肝でもあるよなあ。

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    2022年09月06日
  • 金沢古妖具屋くらがり堂 巡る季節

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    ネタバレ

    寂しい気持ちはあるけど、あまり寂しくない、そんな最終巻。
    汀一と時雨達の日常はこれからも続いていくんだな、と自然に胸に落ちてくる終わりだった。
    峰守先生自身が「また続くことがあったら喜んで書く」と明言しているのもあるけれど、それ以上に水平線を見るように「彼等の物語」がすっと眼に映る、そんな終わりだった。

    中でも一番好きなのは四話「里帰りの夜」
    ケボロキ達がまた眠りにつくのは寂しいけれど、人も妖怪も、命あるものは全て眼には見えない"大きな流れ"の中で生きているのだと思えた話だった。

    そしてタイトルが最終話なの本当に良いっ!!そして賑やか!しんみりとする空気を吹き飛ばす賑や

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    2022年07月22日
  • 金沢古妖具屋くらがり堂 巡る季節

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    いつまでも続けられそうなシリーズですが、これで完結のようです。妖怪と人との距離感が好きなシリーズでした。主人公たちが大人になってからの物語も読んでみたい気がしますが、いいところで終わるのも大事ですね。

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    2022年07月16日
  • 金沢古妖具屋くらがり堂 巡る季節

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    優しい終わり方でした。
    これでシリーズが終わりなのは、正直言って寂しい限りですが、一年を過ぎて、
    はじめての2人旅や、そこでの時雨の誕生と、薄れゆく妖怪との出会い、さらには、蔵借堂のはじまりなど、知りたいことは、網羅されていました。
    これからの人生を考える時期を迎えた主人公たちにエールを送りたい。

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    2022年07月07日
  • お世話になっております。陰陽課です2

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    伏見稲荷を開いたの龍蛇神族?牛頭天王はもともとは龍神?うーん、どこまでが本当か分からないけどねえ。いろいろなあやかしたちが起こす事件が最後の伏見稲荷の舞台へと繋がっていてなかなか面白い。上手い。京都というのは、あやかしたちがたくさん人間の姿をして生活しているというこのシリーズの設定が、もしかすると本当かもと思わせるところがあるよなあ。ああまた、京都へ行きたいねえ。

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    2022年06月21日
  • 六道先生の原稿は順調に遅れています 二

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    妖怪の作家・六道琮馬と編集者・滝川詠見の心の触れ合いが読んでいていいんだよなあ。妖怪がなぜ作家を続けていくのか、編集者はどう担当作家と接していくのか、幾つかの話の中で問われていっていて、なかなか読ませる。最初の話で、詠見と知り合う作家の踊場漂吉(なんか古臭い名前だなあ)がいろいろと関わって来るので、こりゃきっと彼には六道が妖怪であることを明かすんだろうなあと思っていたら、予想通りだったよ。常連メンバーが増えたねえ。水泳選手の興野沙那ちゃんがスポーツ少女ど真ん中で微笑ましい。

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    2022年05月30日
  • 学芸員・西紋寺唱真の呪術蒐集録2

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    アンティーク博物館のイケメンの主任学芸員の西紋寺唱真と大学生の宇河琴美が遭遇する呪術に関する事件の数々を描く。呪術が本当にあるかどうかはとにかく、呪術に捕らわれる人間の心理がさりげなく表現されていて興味深い。仏教も現世の自己の利益を欲する人たちによって導入されたという指摘は意外と鋭いのではないか。呪符なんていうのも、密教というのもそれそのものだ。この作者はなかなか上手い。

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    2022年05月29日
  • 六道先生の原稿は順調に遅れています

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    セクハラの作家を殴って戦々恐々の編集者・滝川詠見は、デスクに呼ばれて、異動と思いきや、40年書き続けている謎の作家の担当になるよう言われて驚く。昭和の香りに満ちた一軒家に住む六道琮馬は、実は土地の過去の記憶に絡めとられた人々の思いが形となったモノノケを糧とする妖怪だったのだ。そのモノノケの思いを小説という形にしていたのだが、本人は、自分は空っぽという。そんな六道に働きかける滝川の奮闘が健気な短編集。結構面白かった。

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    2022年05月17日
  • 妖怪解析官・神代宇路子の追跡 人魚は嘘を云うものだ

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    妖怪小説? 人魚が主題。川から発見されたミイラが実は…
    科学解析官の女性と新人刑事がコンビを組んで人魚に纏わる謎を解く。
    結構文字数多いなと思ったけど、テンポが良い文体ですんなり読めました。

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    2022年05月13日
  • 今昔ばけもの奇譚 五代目晴明と五代目頼光、宇治にて怪事変事に挑むこと

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    ネタバレ

    源頼光と安倍晴明の血縁の苦悩を見た(笑)

    実際のところ、安倍晴明が注目されるのは今昔物語からだし、頼光の家系の鬼退治もねぇ~。

    武士も陰陽師もそんなに身分は高いわけでもないしというのが、よくわかる一冊でしたね。それをうまく調理して、話を持っていくのがうまいのはいつも通りで楽しかったです。

    シリーズ化してほしいなぁ。

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    2022年04月03日
  • 今昔ばけもの奇譚 五代目晴明と五代目頼光、宇治にて怪事変事に挑むこと

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    晴明から数えて5代目の泰親と同じく頼光から5代目の頼政のバディミステリー。さながら泰親がホームズ、頼政がワトソンという感じ。アイリーン的なな立ち位置の玉藻という女もいます。
    泰親は陰陽師ですが、術や怪などはまやかしとして、謎の解決はあくまでも現実的なのがいいですね。この作品がシリーズ化するのかはわかりませんが、続くようであればモリアーティ的な敵が出ると面白いですね。

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    2022年04月03日
  • 絶対城先輩の妖怪学講座 六

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    絶対城の思い出の女性晃さんと晃さんが追いかけていた「鬼」の話が一段落つきました。

    予想外の「鬼」の解釈、正体で楽しめました。
    相変わらず、明人や蒼空君と絡むところはほのぼのしていいですね。

    明人の鬼の考察で「記録を残したのが男の人だったから」とあります。よく戦いでは勝者が記録をするため真実かどうか怪しいなんてザラにあらますが、戦い以外の記録云々でもそのような見方もあるんだなあとスッキリしました。

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    2022年01月04日
  • 絶対城先輩の妖怪学講座 五

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    第5弾、今回は河童がテーマでした。関連して環境問題や政治問題など社会的な物も合わせて話が進んでいきます。

    毎回のように危険な状況に巻き込まれていますが、4話まではいつものノリで読みやすく最後は伏線が回収されていました。

    妖怪に関する考察も毎回のように興味深く、あとがきにあるようにストーリーの展開上、本来の伝承とは異なる内容に変更していることもある、となっていますが、ついつい引き込まれてしまいます。

    新しく登場したシアン君がまた活躍する機会があると嬉しいです。

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    2022年01月02日
  • ほうかご百物語

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    本編9冊、後日談含む短編集1冊の全10冊完結。色んな妖怪が割りと専門的な解説込みで出てくる。それを退治というか穏便に対処する話。でも8巻のラスボス的なものとの決戦は熱くなった!この巻のあとがきの仮想映画予告編はとても雰囲気でてる。
    主人公がヒロインのイタチさんへの愛情を全く隠すこと無くだだ漏れにしてるところが、面白かった。途中から登場のヘビ女房こと山楝蛇鱗さんがとても良いキャラクターです。

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    2021年10月27日
  • 金沢古妖具屋くらがり堂 夏きにけらし

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    ネタバレ

    ハコツルベ、こわ。孤爪はうざかわいい。
    亜香里とも意外といい雰囲気だけど、結局時雨大好きな汀一くん。

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    2021年09月04日
  • 金沢古妖具屋くらがり堂 夏きにけらし

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    ネタバレ

     別れることもあるということを改めて感じ入る一冊でしたね。

     それにしても金沢、行きたい。美味しいものがたくさんあるのよね。

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    2021年08月30日
  • うぐいす浄土逗留記

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    ネタバレ

    伊緒も七郎さんも穏やかで不器用でとてもかわいい。
    語り部が存在することで、この里がまたにぎやかになったりするのかな?
    何にせよ、ハッピーエンドでよかった。知恵をめぐらせていいとこどり、最高です。

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    2021年08月17日
  • 金沢古妖具屋くらがり堂 夏きにけらし

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    ネタバレ

    汀一くんに弟分ともいうべき新キャラが出てきて、面倒見のよさと人のよさがより見えてきた3巻である。
    高校生ペア、もしくはトリオが和気藹々している様が好きだったのだが、そんなペア、トリオに別れの展開。
    妖怪と言えども高校生だから、いずれ進路は定めなくてはいけないが、その展開が思いの外早くて、こちらの心の準備ができないという。
    作中でも某キャラが言っていたが、進路のために金沢を離れるという選択肢を時雨が即決しなかった辺りに成長が見えたと思う。
    それだけ執着できるものが、今の金沢にはあるということだから。
    以前の彼なら即行で離れていたと思う。

    思っていたより早く時雨を見送る話もあり、時雨不在の間の話

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    2021年08月08日
  • 金沢古妖具屋くらがり堂 夏きにけらし

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    新キャラのカワウソ君は近くにいたら疲れるだろうけど憎めないキャラです。今回は汀一の覚悟が試されるお話になっています。

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    2021年08月01日
  • 妖怪大戦争ガーディアンズ外伝 平安百鬼譚

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    ネタバレ

     楽しかったですね。

     頼光四天王VS妖怪なんだけど、黒幕がとんでもない人で(;^_^A

     特に坂田金時にされてしまった山の民のトキがねぇ~。

     優れたエンタティメント作品でした。映画はどうしようなかぁ(-ω-;)ウーン

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    2021年06月28日