峰守ひろかずのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ久々のメディアワークスさんでの峰守先生の作品、楽しみにしておりました。
しかも、男女バディというか夫婦もの。
言動は厳しいながら不器用な優しさも見える旦那様こと拝音様と、怪異を見ることができるゆえか内気な性格ながら、いざというとき自分の意志で動ける芯の強い泉ちゃんの夫婦、大変おいしかったです。
守られるだけのヒロインではなく、直接の戦闘力がある訳ではないながら旦那様と共に闘うところがいい。
特に最終戦はまさしく夫婦の共同作業な感じで胸躍りました。
他に外的支えがあったにしても、実にあっさり跳ね除けたからなあ。
凄かった!
不器用ながら心を通わせていた二人だったのに、あることが原因で離縁を突き -
Posted by ブクログ
文豪泉鏡花を探偵役にした小説の2巻目。泉鏡花が金沢で、受験生でありながら私塾の英語講師をしていた時代のお話である。鏡花は英語を学ぶ車夫の義信が持ち込む怪異の謎を解き明かしていく。
本書も五つの短編からなっていて「海神別荘」、「茸の舞姫」、「貝の穴に河童の居る事」、「竜潭譚」、「朱日記」となっている。魚の化生と噂される夫人、神隠しから帰ってきた息子、深山の河童等が登場する。前作同様に後の鏡花の作品のモチーフになったかもしれない物語という設定である。
鏡花の年上の女性に対しての憧憬、あるいは崇拝は本書においても描かれている。連作短編集なのだが、巻をとおしてのヒロインが前作では山姫とすると