成田名璃子のレビュー一覧

  • 月はまた昇る

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    第5希望まで書いて、妥協もして、色んなものを諦めても無慈悲に突きつけられる「不可」の二文字に心を抉られて、社会を恨んだ過去を思い出した。それらを原動力に変え、悪徳保育園にも屈さず保育園立ち上げに奮闘する母親達は格好良かった。こう言う保育園があったら救われる人は多い。

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    2023年12月06日
  • 東京すみっこごはん 楓の味噌汁

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    ネタバレ

    今作は3篇。楓のターン。
    ルイという読モ女性、瑛太という中学生男子がそれぞれすみっこごはんを訪れるが、彼らが陥っている問題が解決することなく、楓は落ち込む。

    ルイは華やかな世界に憧れているが実際は事務のOLで読モ仲間達との付き合いや欲しいものが手に入らない生活、実家の母からの金の無心という現実とのギャップ、自分はどうしたいのか?など悩めるアラサー。
    アラサーにしてはルイが幼いな〜と思うのと、読モ仲間の金持ちぶりがテンプレすぎて、私は真剣には捉えられなかったかな。

    瑛太はシングル家庭で、修学旅行積立金も払えない。
    母は高校進学しなさいと言うものの、お金がない家のため就職しようと思っていたとこ

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    2023年11月19日
  • 時かけラジオ ~鎌倉なみおとFMの奇跡~

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    1985年と令和がラジオで繋がる。悩みを抱えるリスナーにだけ通じるラジオ番組。ドラマとか映画にでもなりそうなネタだなと思った。DJトッシーもリスナー4人も収まるところに収まった感じでよかった。

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    2023年11月06日
  • ひとつ宇宙の下

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    スーパーで働く父は家族の為に夢を捨てた。そんな時に息子が天体観測に興味を持ち始めた。近所に住むお祖父さんはお金持ちで立派な天体観測ドームを持っていて、そこに息子が通い始める。父と息子、母と息子が代わるがわる通い初めて、段々と過去を思い出す。
    息子の夫婦は星を通じて出会って結婚したのであった。その時の熱い想いを思い出し、星の世界へ再び戻ろうとする父、感動の物語である。

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    2023年10月10日
  • 幸せの青い贈りもの

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    くじを引くとあなたに1番適している一点ものに出会えて運命が変わる。胡散臭いと誰もが思うが、全ての人が人生が代わり、自分も引いてみたい!と思いました。

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    2023年10月10日
  • 月はまた昇る

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    保育園に入れなかった。だったら保育園を作っちゃえばいいんだ!そんな感じでママ友3人で保育園を立ち上げる事に。場所を無料で貸してくれたり、地域密着型の保育園を作るのに街の人々が協力をしてくれて立ち上げた。色々な妨害や嫌がらせなどもあったけどついに保育園は出来た!中々の感動の物語である。

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    2023年09月18日
  • 坊さんのくるぶし 鎌倉三光寺の諸行無常な日常

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    三光寺に集められた問題児の坊さん3人は荒修行に挑む事になる。質素な生活の中にも意外な抜け道があったり、最後には坊さんフェスをやったりと面白い。

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    2023年09月15日
  • ハレのヒ食堂の朝ごはん

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    ホームレスとなってしまった鈍臭い女性が辿り着いたハレの日食堂。アラン会長の眼鏡にかなって住み込み採用された。最初は鈍臭いだけだったが、だんだんと慣れハレの日食堂を人気店にするまでに成長した。そんな時に実家から父が連れ戻しに来る。人間の成長をも描いた作品。

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    2023年09月10日
  • 月だけが、私のしていることを見おろしていた。

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    落ち着いていて綺麗な文章だったので、一気に読めました。

    ヒロインの年頃は、おっちゃんにも通づるところがあり、共感できました。
    やっぱその年頃が、仕事も任されること、出来ることが増えて、一番楽しい時期だったと思います。

    そして自身のことは二の次で、あれよあれよといい年頃に^^;

    ヒロインもおっちゃんも不器用。だけどおっちゃんの方が更に、人間がヘタクソだったもんでお一人様って現実ですわ(笑)

    本作は、綺麗にまとまっているように感じましたが、ラスト急にファンタジー要素を出してきて、少し“んんっ?”ってなりました。

    それが故の星3つ。

    綺麗な文章を書く作者さんなので、他の作品があるなら読み

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    2023年09月06日
  • 月だけが、私のしていることを見おろしていた。

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    高学歴、高年齢、高層マンションに住んでる咲子が天体望遠鏡を買ってから、不思議な青年と出会い近況を伝える楽しみを見つけた。後輩と言った占いで1週間で出会いが無いと一生独身だ!と言われて焦る。そんな時に取引先の金持ち息子からお見合い話を持ちかけられ、この人が運命の人か!と思わせぶるも最後には元カレと出会う。そう、コレが運命の出会いだったのだ。そして、不思議なら青年は実は幽霊だったという話し。

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    2023年08月28日
  • 咲見庵三姉妹の失恋(新潮文庫)

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    川越の町で咲見庵を営む3姉妹の長女。芸術家で放浪癖がある父が親友の息子を家に住まわせる事になった。3姉妹は何のことかわからずも父の約束事だからと一緒に生活を始める。3姉妹の様々な恋のいくえ。ある日突然昔に置き去りにした母が現れ息子を取り返しに来た。中々面白くて一気に読めた。

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    2023年08月26日
  • 東京すみっこごはん 楓の味噌汁

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    家にお金が無い事で、高校受験出来ない中学生。自分がお金を稼ぐ事もできず葛藤が続く。楓や柿本もそれで彼を救えなかった事が心残りである。食は様々な人を救う力がある。最後になおさんが来てくれた事がほんのり良かったなぁと思う。

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    2023年08月16日
  • 東京すみっこごはん 親子丼に愛を込めて

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    今回は恋愛要素多めだったな。
    メニューは酢豚、キスの天ぷら、おにぎり、親子丼だ。

    いつも口の悪い柿本さんと、由佳さん(楓のお母さん)のエピソード、良かったなぁ。柿本さんがすみっこごはんを大事にしてる理由がわかった。
    由佳さんはとても魅力的な人で、由佳さんの生前のお話をもっと読みたいと思った!

    親子丼の話は、最初は繭子にイライラ…
    16歳の娘がいる男性と結婚して、私の結婚生活で唯一の問題は蓮花(連れ子)だって…連れ子がいると知ってて結婚しておいて、連れ子からも散々気を使われてるのに、なにその言いよう!?と、子を持つ親として腹が立った。
    でも、すみっこごはんの田上さんも楓も、そんな人にも優しい

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    2023年08月04日
  • 今日は心のおそうじ日和2 心を見せない小説家と自分がわからない私

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    少し前に読んだ「今日は心のおそうじ日和」の続編。住み込み家政婦になってから1年経ってのお話。

    先生のもとに押しかけてきた弟子入り希望の若い女性が家の中を引っ掻き回し、涼子さんにはお見合い話、美空は美空で担任とトラブル…、掃除することで嫌なことを吹っ切っていく涼子さんの手際には相変わらず感心するが、ずっとモヤモヤの展開が続く。
    ペースを乱され、大事にしていたものを壊されてもじっと我慢だが、いかに住み込みの家政婦だとしてももう少しバシッと言って欲しいよね。相変わらず内省するばかりの涼子さんにちょっとイライラ。
    それでストレス溜めてお見合いに走ったり子どもの様子に気が付けなかったり、先生は分かって

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    2023年07月17日
  • 東京すみっこごはん 親子丼に愛を込めて

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    第3作目、柿本さんがボクサーの時や楓が学校で嫌がらせを受けてたり、楓のお母さんの話など、ご飯を作るだけでなく、個々の過去の話が入ってきたりとても面白く読めてます。

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    2023年07月06日
  • 東京すみっこごはん

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    ザ・エンタメ小説!
    気楽に読める、いわゆる「ほっこりする」系かな。
    私はもうトウが立ってしまって、なかなか素直にほっこりできにくいのですが笑、時にはこういう系も楽しいなと思いました。

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    2023年06月27日
  • 東京すみっこごはん 雷親父とオムライス

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    東京の古い路地にある協同台所「すみっこごはん」(素人が作るのでまずい場合もあります)。

    声優を目指す若い女性。
    妻に先立たれてひとり暮らしをしている高齢男性。
    毎日塾に通う小学生男子。
    新キャラが数人登場して、常連になる人もいれば、人生の交差点ですれ違うように数回来訪するだけで自分の道に戻っていく人もいる。

    第2作の本書のサブタイトル「雷親父とオムライス」は、塾通いの小学生と、雷親父こと有村さんの交流を描いたお話。
    有村さん、元気なおじいさんだと思っていたら、突然の別れ・・・。
    小学生の男の子にとっては、人の死というのは身近なものではなくて、きっとすごく悲しみにくれたんだろうな・・・。有村

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    2023年05月09日
  • 咲見庵三姉妹の失恋(新潮文庫)

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    影のある恋愛をする三姉妹+α

    お互いを想い合う姉妹の仲の良さがいい

    ドキドキしたりはしないけれど
    先が気になる4章で構成されている

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    2023年04月21日
  • 東京すみっこごはん レシピノートは永遠に

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    最終巻を楽しみにしていましたが、次から次に楓に起こる出来事がとある人の死をもって終わらせる事に寂しさを感じ、自分の親も同じ病なので読むのがキツかったです。温かみのある最後が良かったと思うのはこのシリーズが好きだったからだと思いました。

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    2023年04月14日
  • 時かけラジオ ~鎌倉なみおとFMの奇跡~

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     『 勝手に「ラジオ」特集 #1 』
     ー成田名璃子さん『時かけラジオ』ー

     浅葉なつさんの『どうかこの声が、あなたに届きますように』が、この勝手な特集開始の発端です。ラジオが鍵になる他作品はあるのかな? と素朴に思いました。鮮やかに過去を思い出し、ラジオのよさを再認識するような作品‥。
     勝手ながら、この発端作品を<特集#0>にしちゃいます。ただ、Podcastを扱った青山美智子さんの『月の立つ林で』もとてもよかったのですが、リアルタイム性を鑑み、ラジオと棲み分けしようと考えました。

     さて本作は、「しゃべり」に悩む「鎌倉なみおとFM」 のDJトッシーが、缶チューハイ片手に、時間外のでっ

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    2023年04月09日