安野光雅のレビュー一覧
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銀の匙は中勘助が書いた小説。中勘助の自伝的小説だそうだ。
明治43年に前編が執筆され後編は大正2年1913年に執筆された。
文章が美しく、当時をしらない自分にも郷愁を抱かせる描写がすばらしい。
東京の神田で生まれた主人公は、やがて緑豊かな小石川に引っ越す。
その土地でであった子どもたちとの交流や、自然描写、淡い恋心などが綴られていく。
病弱だった主人公が、世界を見る視点は、生き生きとしていて驚きや恐怖に満ちている。
小学校に上がってしばらくすると、主人公は勉強に追いつかず、苦労して遅れを取り戻す。
体が大きくなり、ガキ大将となる。
やがて近所に越してきたおけいちゃんという女の子と親しくなり -
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谷川俊太郎さんの訳した『あしながおじさん』を読む。よく考えると、あしながおじさんを読むのはじめてだ。1967年に出版された少年少女世界の文学の初版本。装丁が美しく、いまさっき、偶然持ち込まれたもの。必然なのかな。
作家としての表現力をやしなうには、手紙を書くのがいちばんだと、孤児院から大学へ通わせてくれたあしながおじさんと一方通行の文通をするミスジルーシャアボット。実はぼくも架空の女性「詠美」へ向けた手紙を毎日書き綴っている。手紙って、ほんとに魅力的で、内面の強度を高められる。
内部の強度を鍛える。。外側だけ取り繕っても、現代の社会では、それなりにきれいなものが出来上がってしまう。学生でも -
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子どもの頃に読んだはずなのに、
まるで覚えていなかった。
ほんっとに面白い傑作。
ジュディの知性と率直さを見出したあしながおじさんの導きで、
カレッジで学ぶようになるジュディの変化が、
一方的な手紙を通じて、
情緒豊かに展開していく。
この一方通行が重要なのだ。
まるで精神分析のように、
おじさまがそこにいるのかいないのか、
何を感じ考えているのかわからないからこそ、
素直になったり、怒ったり、
いろんな感情が広がっていく。
ジュディの劣等感と傷つきと寂しさは、
体験のない人間には容易には理解できないのだが、
それを不幸にしない心のちからこそ、
あしながおじさんが彼女に惹かれたところではな -
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2018.12月。
自分で考えること。いかに日々考えてないことが多いか。
メモ
物理的な見え方や時間の感じ方など、大人と子どもの感じる世界は違う。
しつけや怒ることは必要か。
悔しさや屈辱を経験して揉まれる。
勉強は自分でやること。自分で学ぶこと。
知ることとわかることは違う。考えてわかる。知るは知識・情報。
一流のものを見せて一流の音を聴かせる。それを繰り返して自分のものさしができる。自分で経験して自分のものさしを作る。
勉強はinterest。
何もかも疑い自分で考える。
自然の中で自分を知る。
その場に行きその場で感じる。
本物を見る。
ひとりでいる。
本を読むことは心の体操。心を磨き -
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絵本作家、安野光雅さんが「考える」ことについて、自身の子供時代や今の子供たちを見つめながら「考えた」ことを綴ったエッセイ。
子どもってどんな生き物だろう、学ぶってなんだろう、自分で考えるってどういうことだろう。易しい言葉の中に鋭い考えがあり、読みながらドキッとした。
私は考えることをやめていたかもしれない、
子どもたちに考えることをやめさせていたかもしれない。
世の中が考えることから離れていってるかもしれない。
日常の小さな出来事を拾いながら、そこにはたくさん考えることがある。そして、それはとても楽しいことだと教えてくれる。
さらさらと2時間もかからず読めるが、奥深い。
安野さんの絵本 -
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懐かしい。子どもの頃に「大草原の小さな家」のテレビドラマも観たし、翻訳本もほぼ読んだと思う。
大好きなシリーズだった。
今作では文章も挿絵も一新されたが、文、絵ともに温かみがあり、ページをパラパラとめくるだけでも楽しめる。
子どもの頃はこの物語を単にローラの目線で読んでいたと思う。両親を大事に思い尊敬し、お姉ちゃんが大好きでもありうらやましい存在でもある。。。家族の愛に包まれた少女を体感しているように読んでいた。
○十年経ち、母親になった今読むと、ローラの目線もそうだが、両親、特に母親の目線でも読むようになる。母として主婦としていかに家庭を切り盛りしているか、限られた道具や食材を利用していかに -
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★★★
ビッグウッズの森の隅にローラの家はあります。
家族はお父さんのチャールズ、お母さんのキャロライン、姉のメアリー、そしてまだ赤ちゃんの妹キャリーです。
小さな家には、みんなで食事をしたり生活するために必要なものを作ったり家族が団欒する大きな部屋と、小さな寝室と、そして冬の間には食料貯蔵庫となる屋根裏部屋があります。
家畜は、牛のスーキー、冬の食料になる豚、猫のブラックスーザン、そして森の獣を追い払うためのブルドックのジャックがいます。
お父さんは狩りに出かけ、獲物を高い木に吊るします。
お母さんは獲物は毛を削ぎ皮を剥ぎ、肉を切り取り燻製にします。メアリーとローラも手伝います。
メ -
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ネタバレいつも小説ばかり読んでいるので、新書を手にとってみました。
日本語って綺麗だなあと漠然と思っていたけれど、改めて日本語の奥の深さや、自分の浅学さを感じることができた気がします。
「文字を簡略化するたびに、世代間に一種の段差ができます。世代くらいならまだいいのですが、古典との間に開きができます。」
日本は、日本語で書かれた書物が古くから多く残っている国です。私たちが日本語を正しく身につけられていないことで、その歴史や文化との間に壁が出来るのは、悲しいことだと思いました。
昔から紡がれてきた文学を、言葉を、美しいと思えるように、美しい日本語を学び続けたいなと感じました。
日本語が愛しくなる本 -
Posted by ブクログ
安野光雅さんの文章と言うのは、割と以前から好きです。
無論、本業は、
画家・イラストレーター・装丁家・絵本作家・などなど...、
とにかく「絵を描く人」。そして、文章も素敵です。
文章も素敵、なんですが。
絵メインではなく、文章メインの本もいっっぱいあるんですが。
安野さんの不思議なところは、ほとんど全て、
「明確に、なんだかちょっと欠点のある、ややへっぽこな、魅力的な本」なんです。
なんだろう。
例えば。
序盤はわくわくするけど、後半腰砕け。
はっとするような素敵なエッセイもあるけど、「エッセイ集」としては、ぐだぐだなエッセイも多すぎる。
人生論として、なんだか情熱的過ぎて読み辛く -