安野光雅のレビュー一覧
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ドラマ『大草原の小さな家』の原作を安野光雅が翻訳したもの。もともとは絵で多くを語ることを前提とした対訳本にしたかったのだそうで、絵本並みに挿絵が充実しており、2歳の娘も「いっしょによむ」と寄ってきたのには驚いた。
私はドラマも見たことがなく他の翻訳本も読んだことがないので、初ローラでしたが、季節の移り変わりのなか、厳しく・美しく・災厄も恵みももたらす自然に囲まれて暮らすローラたちの生活ぶりが丁寧に描かれ、興味深かったです。人間も自然の一部だということを私たちはつい忘れがちだけど、忘れようのない、それを大前提とした暮らし。
『北の国から』とか『アボンリーへの道』とか、知っているドラマをイメージし -
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ネタバレ訳と絵が素晴らしく合っていてかわいい。これは古書店で探します。
小さい頃に、この絵本があったのですが、その記憶がよみがえってきて、大変懐かしかったです。あ、自分の中の何割かは、あの絵本が閉めていたんだな、と。
雪で冷ます蜜のキャンディ。燻製造り。とうもろこしの人形。もこもこのソリでやってくるいとこ。あの家の間取り図。
ダンスパーティーの準備や町への買い出しの様子が、当時のおしゃれの雰囲気が味わえて良いです。
あとやはり、日々を暮らす生活力に・・・、頭が下がります。
しかしこの家系図・・・お父さんとお母さんのきょうだい、他に結婚相手はおらなんだか。いとこ同士絶対に結婚しちゃいけないパターン -
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私の好きなアラナイ、改め、アラ卒(※アラウンド・卒寿)著名人のひとり、絵本作家安野光雅さんの最新エッセイ。
安野さんの文章は、自由で、いい加減。
軽やかで興味を引く語りから始まって、「そういえば」などと言って一見無関係な話題に飛んだりして、このあたりまでが枕かな?ここからどしっと本題に入るのだな、とワクワクしてきたあたりで、言いたいことは終わったのではい終わりです、というような(笑)。
○○であらねばならない、という気張りが微塵も感じられない、おおらかさが魅力です。
そしてたまにぶちこんでくる冗談がまた、かわいい。冗談そのものが格別におもしろいというわけではないのですが、ちょっと笑わせちゃ -
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生きているだけで人間は幸せだ、という傲慢さは筆者にはない。筆者は悪人である。人間の善意や純情は信じていない。悪人が持つグラマーというべき法則を信じている。良心も、その人の総合的な体験からできるものだ、と考えている。そうであれば、無垢に人間の幸せを願う宗教にも懐疑的になるのだ。
氏の根本には、戦争を生き延びたという体験がある。生きているだけでまるもうけなのだ。しかし、それですべてのことがなんでもいいどうでもいいという発想にはならない。人間存在は地球の大きな生命の流れの中の一部でしかないという認識がある。
つまるところ、謙虚なのだ。悪人を礼賛しつつも、それは他人との協働生活の中でお互いの利害を尊重 -
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安野光雅の新書、しかもカラー版。手に取ってみて、すぐに購入に至った。ところがしばらく、積ん読になっていた。本棚にあるときは、読んでほしいという気持ちが、背表紙を通して伝わってきていた。こちらも期待感が募った。
果たして、読んでみて、どうだったのか。絵とは、創造性のなせるものである。遠近法を使った対象物の写し取りの実験が示されている。反証である。絵は、画家が感じたことが投影される。写真には、その余地が無い。自画像の実験でも、同じことが言える。人物像とは、瞬間、瞬間の記憶の総合が描いている。このため、光の明暗などにこだわり過ぎる必要は無い。
創造性の最たる例として、著者はゴッホを挙げる。荒れ模 -
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即興詩人のストーリーに沿って、画家本人が旅をしながら、イタリアの名所をスケッチした本。
即興詩人が読みたかったわけではなく、安野さんの絵が見たかったので買った。
物語のあらすじとともに、森鴎外の訳を引用しているので、なんとなくではあるけれど即興詩人がどんなストーリーなのかはわかる。でも画家本人は、これを読んだからと言って即興詩人を読んだ気になって欲しくない、と断っている。あくまで紀行画文集として楽しむ本だ。
画集としてはとても良い。安いし。即興詩人のストーリーを知らなくても、描かれている場所は有名なところがほとんどなので、絵だけ眺めていても楽しい。なんで表紙に中の絵を使わないのかが -
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画家の安野光雅さんと、数学家の藤原正彦さんが日本語について語るなんて面白そうだし、専門家が語るより気軽に読めると思い、借りました。
漢詩(読み下し)や童謡など、意味が分からなくても若いうちから暗誦することの大切さを話していて、とても「にほんごであそぼ」的であると感じました。暗誦すると、確かにあとから効いてきて、人生をより豊かに過ごせるように思いました。
「読書ゼミ」で読む、と挙げられていた本は、なかなか難しそうなものが多かったですが、これから少しずつ読んでいこうと思います。
二人の実感に基づくお話が繰り広げられていて、ふーん、そんなものなのか、と感心しつつ楽しく読みました。 -
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ネタバレ[ 内容 ]
七五調のリズムから高度なユーモアまで、古典と呼ばれる文学作品には、美しく豊かな日本語があふれている。
若い頃から名文に親しむ事の大切さを、熱く語りあう。
[ 目次 ]
第1章 読書ゼミのこと
第2章 国語教育の見直しを!
第3章 日本人特有のリズム
第4章 日本語は豊かな言語
第5章 小学唱歌と童謡のこと
第6章 文語体の力
第7章 ユーモアと空想
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振 -
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[ 内容 ]
たとえば、天使がラッパを吹きながら空を舞う名画は、技術の蓄積だけでは描けなかった。
目には見えないその姿を描く画家は、人体のデッサンに習熟し、想像力に助けられて、絵画という世界を構築していったのだろう。
この本ではクールベやゴッホなどのたくらみや情熱の跡を辿り、美の宇宙の源泉へ旅してみたい。
描く技術、鑑賞する感性を会得するには、近道も終着点もないが、創造の歴史には「絵の真実」が現われてくる。
[ 目次 ]
1 空想の宿題
2 絵と真実
3 遠近法の実験
4 よく見て描く
5 自画像の実験
6 ゴッホの存在
7 イマジネーションと子どもの時代
[ POP ]
[ おすすめ -
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《わたしの趣味は空想である。》p.7/《空想は合理的な思考から生まれるのである。》p.148/《疑う力は、合理的に考えをすすめている点で、(感情的な色の濃い)いわゆる猜疑心とは違う。》p.150/《空想は生きていく上で、大切な考え方だと思う。》p.150/Eテレの「ピタゴラスイッチ」や「0655」「2355」の好きな人は楽しめると思います。ものの見方がすこしズレる。
《日本を出発したばかりの飛行機の中でさえも、つまるところそれは、旅の終わりの日本に近づこうとして進んでいることに他ならないのだ。》p.10
高速道路は《標識という記号の世界に入りこむことになる。》p.11
自動車で走ることは -
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画家であり装幀家、絵本作家でもある安野光雅のエッセイ集『空想犯』を読みました。
安野光雅の作品はうん十年前に読んだ絵本(作品名は失念)以来ですね。
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着眼力、嘘力、発想力が急増!人生が愉快になる!!
日常を非日常に、平凡を非凡にしてしまう、あっぱれな手法とは!?
空想の名手が繰り広げる、脳直撃の刺激薬。
空想犯アンノの共犯者にさせられてしまう本!
1938年10月30日午後8時すぎ、アメリカで緊急ニュースが流れた。
「火星人が着陸した」というのである。
目撃者へのインタビュー、大統領の声音によるメッセージなどをまじえたニュースだった。
かのオー