安野光雅のレビュー一覧

  • 小さな家のローラ

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    ストーリーはとても有名だが、安野光雅の挿絵ということで手に取った。テレビドラマで一躍有名になったが、それとはまたひと味もふた味も違った、素敵な場面が広がっている。

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    2025年04月05日
  • シンデレラ

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    パッと見は、ダイジェスト版シンデレラなのだけれど、かの安野光雅がそれだけの絵本を作るわけがないと読み返してみたら、やはり仕掛けがありました。すべてのページにまほうつかいがいるではないか!
    さすがです。

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    2025年03月18日
  • 世にも美しい日本語入門

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    第5章の童謡の話が面白かった.出てきたものはほとんど歌えるが、歌詞が文語調で最初に習ったときは意味が分からずに覚えていた.今改めて内容を確認するとうまい表現が随所にある.日本語は平仮名、片仮名、漢字を使うので外国人が覚えるのは大変だと思う.Do you have a chance to learn Japanese language? と何人かの外国人に聞いてみたが、漢字はほとんど把握できないようだ.95%理解するのに日本語の場合2万2000語必要で、英語やフランス語は5000語で足りるとの説明があったが、分かるような気がする.

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    2025年02月26日
  • カラー版 絵の教室

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    遠近法という策が技術からものの見方、認識の仕方と絵を描くということを関連付けながら、これらを画家の視線から浮き彫りにしてゆくところが非常に面白く感じた。画家の視点での絵の見方というものも少し垣間見られてなかなかよかったし、「赤い靴」にたとえて、ゴッホの生きざまをなぞらえるあたりもなかなかわかりよかった。

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    2025年02月23日
  • 世にも美しい日本語入門

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    2025.01.13〜01.17

    文語体は難しい、なんでこんなものを学習しなくてはいけないんだ、と学生の頃は思っていた。というか、この本を読むまで思っていた。
    意味がわからなくても、良いんだ。情緒として、感覚として、捉えられたら。確かに、この本に出てくる言葉はとても美しい。そして、使いたくなる。
    幼き頃に、嫌がらずに感覚として読んでいたら、もっと表現力豊かに自分の気持ちを伝えられていたかも。

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    2025年01月17日
  • シンデレラ

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     1974年発表の(本書は2011年の復刻版)、文も絵も安野光雅さんが描いた『シンデレラ』は、ファンタジー要素満載な夢物語というよりは、その中世ヨーロッパを舞台にしたような服飾や世界観に、当時としては親しみやすい、くだけた文章もあることで、とても現実感の強い物語に感じられて、たとえ魔法の力を借りたとはいえ、そこから垣間見えたのは、安野さんの絵による、人の見えない素敵な部分を見事に表した、そのシンデレラ自身の絵から醸し出される、素朴な優しさの中にも凛と佇む、一人の女性としての気高さであった。

     シンデレラと共に暮らす、2度目の母と2人の姉達が彼女に付けたあだ名は、「灰まみれのきたない娘」と、聞

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    2023年11月21日
  • 絵のある自伝

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    安野さんの絵を意識してみていたかと言われれば、そうでなかったように思う。風景のイメージが強いのもなぜだろう。。

    「昭和を生きた著者の人生」が突き刺さる。自分はそれを祖父に見ていただろうか。

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    2023年05月14日
  • 絵のある自伝

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    感想
    絵を描く人の鋭い目線。刺々しい切れ味はなく優しさに満ちている。それでいて他人が気づかない細部に気がつき大局を汲み取る。時代の空気を感じる。

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    2022年12月12日
  • 世にも美しい日本語入門

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    藤原さんのエッセイ、日本語に対する考え方が好きで、文藝春秋の巻頭や、エッセイ集は読んでいます。今回は恩師との対談形式でまた別の楽しみ方が出来ました。語彙力が思考の深さ、広さを支えているのだと、日本語の特別な特性、可能性を改めて認識させていただきました。もっと古典に触れ未熟なジジイから大人のジジイになれればと思っております。

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    2022年11月20日
  • 絵のある自伝

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    絵を描く人なのに、言葉選びも無駄がなく洗練されていると思った。私の親世代より少し上くらいだと思うけど、その時代のことが気軽に抵抗無く(固く古めかしい感じではなく)読めて良かった。大型本屋の戦争特集か何かで平積みされているなかで、読みやすそうだなと思って見つけた。大型書店はこういう出会いがあるから本当に好き。

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    2022年08月29日
  • 会いたかった画家

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    先日お亡くなりになった有名な絵本作家。
    自分が子どもの時は意識せずに、
    子どもが出来てからは意識しながら、
    夢中で見てました。
    気になる画家、名も知らない画家、
    優しくも意志の強い視点で
    面白かった。勉強になりました。

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    2022年01月16日
  • 絵のある自伝

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    安野さんの生きた時代の息づかいを感じたのが良かった。ずっと続いているような錯覚に陥るけれど、母と父、祖父母、私と兄弟、甥っ子、それぞれを取り巻いてきた、取り巻いている時代の空気は、自分の生きた年齢に合わせてその感じ方は矢張り違うもので、それをまざまざと実感したというか。同じ時代を生きているということだけで、どうしてこう容易く「私とあなたは同じ」だなんて思ってしまえるんだろう?甘えもいいとこだ。厳密に言えば、同世代と言えども違うこともあるわけなのに。

    「同じだね」って、時にぐっと人との距離を近づけてくれるけれど、同時に同じくらい「我々は違う」って、忘れないでいることって、とっても大事なんだなっ

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    2022年01月14日
  • 絵のある自伝

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    安野光雅さんの自伝。エッセイ。
    絵のことはあまり書かれてなかった。絵本がすごく大好きでいろいろ読んだので、少しでも詳しいことがわかればと思ったが。ただ書き下ろしの絵が沢山で有難い。ABCの本については残念。いろいろ考えて描かれたのに駄目出しが多かったり無断で使われたりあまり良いことがない。それでも大好きな絵のひとつ。

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    2021年10月23日
  • 赤毛のアン

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    アニメやドラマで見て物語を知ったつもりでいたが、文字で読む方がスッキリしていて面白い。何より想像力に訴えてくる。映像だとアンに隠れてしまうマリラの不器用な優しさも、本の方が痛いほど伝わってくる。

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    2021年06月07日
  • 絵のある自伝

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    ネタバレ

    安野光雅さんのエッセイ。

    少年時代から歳を重ねるまでの思い出が綴られています。
    生きてきた時代は異なるのに、どこか懐かしい匂いのするお話も多数あり、朗らかな気持ちで読めました。

    そんな中にも安野さんなりの信条や絵を思う気持ちが散りばめられていて、ますます安野さんのファンになりました。

    本の中で、
    妄想と空想は違う。
    妄想は現実と想像の違いがわかっていないが、空想は現実を理解した上で想像していること。
    というようなことをおっしゃっていたのが印象的でした。

    宮沢賢治は教員時代に空想の時間を設けていたようですが、「空想」は自分の世界を広げるために必要な時間だなと改めて思います。

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    2021年03月27日
  • カラー版 絵の教室

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    NHK人間講座「絵とイマジネーション」をもとに書かれたもの。写真、遠近法、実際の画家を映した映画、ゴッホの生き方というものなどを手掛かりにしたり、実際にスケッチしたり、自画像を描いたりしたりしながら、イマジネーション(想像力)というものを考えている。見たものを写真のように描くことや遠近法を厳密に守って描くこと、刻々と変化するものを一瞬として捉えるのと時間の流れの中で視点も移動しながら全体として描くのを比較したりなどと、いろいろな観点から考えているが、結局は描く人の内からの衝動(ミューズ!?)が大切だということなのだろう。絵画鑑賞の本ではなく、絵を描く人のためのものだね、やっぱり。
    ゴッホについ

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    2020年05月22日
  • カラー版 絵の教室

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    基礎がないと応用はできない。そんな当たり前なことは意外に理解できていないことなのかも知れない。

    例えば、ピカソの絵を見て「俺にもこんな絵描ける!」って思うことは1度はあるだろうが、実際彼のデッサンを見るとまぁ普通に上手いわけ。笑

    このように基礎の上に応用、つまり創造性やイマジネーションが成り立つ。基礎もないのにそれらは成り立たない。

    この本で著者は、基礎である技術を磨くことに拘泥するあまり、創造性を放棄することを危惧している。(どちらも必要だということ)

    一般的に本物のように描く写実的な絵が「上手い絵」とされるが、本当にそうなのか?
    遠近法を用いた絵は現実に近いから「上手い絵」なのか?

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    2020年04月10日
  • 小さな家のローラ

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    季節の移り変わっていく様子。
    季節の流れに逆らわずに、自然の恩恵を受けて暮らしていく様子。
    美しかった。
    生きていくために必要なものはほぼ自分たちで作って、質素に暮らして(質素感は全然ないけれど)、たまに小さな贅沢をして、、、なんか、あったかいなあと思った。
    文章もおだやかでよかった。ほっこりした。

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    2019年02月24日
  • 小さな家のローラ

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    絵本といってもいいほどたくさんの絵が散りばめられていて,読んでも眺めても美しい本です.先に安野氏の展覧会の方で絵を見てましたが,この本の絵の発色がよくできていてすばらしいです.物語は前にも読んでましたが,今回のはとにかく絵が多くて道具類や,暮らしぶりなどが本当によくわかり,楽しい本です.

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    2018年11月24日
  • 世にも美しい日本語入門

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    藤原さんの国語教育重視の考え方に賛同しているワタシ。今回は久しぶりにその流れの一冊を。
    藤原さんの小学校の恩師(!)である安野さんとの対談形式で進むこの本のいいところは、「今の若いもんは…」的な嘆き調になっていないこと。だから、読んでいて反発を覚えるどころか、やっぱり日本人としては日本語を誇り、日本語、しかも文語を読まなきゃ、という気にさせてくれる。
    内田樹さんも指摘している通り、母語のほかに英語をマスターしないと職につけないなどという状況もなく、日本語さえ使えれば何とかなってしまう。この環境に感謝しつつ、文語にも目を向けることにしよう。

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    2018年11月18日