安野光雅のレビュー一覧
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安野光雅(1926~2020年)氏は、島根県津和野町生まれ、山口師範学校(現・山口大学教育学部)卒の画家・絵本作家。芸術選奨新人賞、講談社出版文化賞、小学館絵画賞、(英)ケイト・グリーナウェイ賞特別賞、(米)最も美しい50冊の本賞、(チェコスロバキア)BIBゴールデンアップル賞、(伊)ボローニャ国際児童図書展グラフィック大賞、国際アンデルセン賞、菊池寛賞等、内外の数多くの児童書・美術の賞を受賞。紫綬褒章、勲四等旭日小綬章受章。文化功労者。
藤原正彦(1943年~)氏は、満州国新京(現・中国吉林省長春市)生まれ、東大理学部数学科卒、東大大学院理学系研究科修士課程修了、ミシガン大学研究員、コロラド -
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ネタバレそもそもこの小説に興味を持ったのは、ある私立難関校で教材として使用されており、3年間で1冊を読むという名物授業があるというのを知ったからだった。
3年間で読むような本とはどんなものなのだろうという興味があった。
購入したのはもうはるか昔のことで、それからまったく読む気にならず、ずっと積読状態だったが、ふと読んでみようという気が起こり購入から約10年経ってやっと手に取った。
なお、私が読んだのは本当は角川文庫から出ているものなのだが、検索したところ電子書籍版しかヒットしなかったので、仕方なくこちらに感想を書く。
何せ大正時代に書かれたものであるから、言葉も今とは異なっており、非常に読みづらい -
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幼児の頃、叔母からもらった安野光雅作の絵本をみて育った。独特で不思議な世界観に、子供ながらも魅せられて、まねて絵を描いたりしていた。
書店で本書を見かけ、ふと懐かしくなり購入した。
昭和の戦中のこどもの頃が逞しげに淡々とづづられている。しかしその陰に淡々とせざるを得ない苦しみや悲しみがあったのではないかと勘繰ってしまう。
良く覚えていられるな。と思うほどの友人知人が登場するが、それきりの人、所在不明の人、亡くなった人がほとんどである。父親の年を越え、著者は長く行き過ぎたと思っているのだろうか。
いやいや、まだまだ元気に活躍してほしいと思う。 -
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極めて個人的な感覚だが、藤原正彦氏の物言いはあまり好きではない。理由は特にない。本当に感覚的な部分で自分とは合わないのだ。
しかし、それでも本書の中で藤原氏が例に出す日本語には美しいものが多くて心を打たれた。
逆に安野光雅氏は、人柄は知らなかったが、氏の描く絵が好きで勝手に好感を持っていた。
だから、本書の中で安野氏が例に出す日本語には「さすが安野さん」という感じで大いに納得してしまうものが多かった。
あまり好きでない藤原氏と、好感を持っていた安野氏が師弟(安野氏が藤原氏の小学校時代の図画工作の先生)というのは驚いたが、結局、美しい日本語は誰が触れても美しく感じるということがよくわかった。