すべての高評価レビュー
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Posted by ブクログ
今まで読んできた小説とは一線を画す技巧を凝らす作品である。物語展開で作品に引き込まれるのでなく、小説の表現方法で心つかまれる体験は初めてかもしれない。
たった二日間の出来事を登場人物たちの内省を中心に物語を組み立てる手腕はさることながら、ある人の心理描写がいつの間にか他の人の思考に置き換わり、溶け合う。さながら、長尺一本撮りの映画を観ているよう。しかし、読者が触れるのは登場人物たちの発話や表情ではなく、内なる独白なのである。この奇妙な感覚は本作との出会いに感謝せざるを得ない。
各主要人物たちは総じて魅力的だが、個人的なベストはラムジー。なんといっても女々しい。「同情を強いてくる飽くなき欲望 -
Posted by ブクログ
問題
次の文章を読み、家族の幸せの形を、文章中の言葉を使って40字以内で答えなさい。
通っている塾のテストで出てきた問題を前に、小学6年生の長谷川十和は固まってしまう。
優しい父と楽しい母、可愛い妹。周りから見れば「幸せな家族」に見えるはずの長谷川家だが、どうしてか十和は理由もわからずイライラと心の荒みを感じる毎日を送っていたからだ。
小学生最後の夏を前に、十和の感情が爆発。
今の状況から逃げ出すため、地元の東京ではなく、あえて大阪の私立中学を目指す決意をする。
最初はひねくれた動機だったものの、だんだんと真剣に合格を目指し努力を重ねていく十和。
特に関係がギクシャクしていた父とも、受験勉 -
Posted by ブクログ
対馬の海に沈んだJA職員。
彼が、死ななければならなかった罪とは…。
地を這う緻密な取材に引き込まれてしまった。
JAという大きな組織のなかで、何故見過ごされていたのか…これは一人だけでやれるものではないとわかる。
一般に日本の組織は、閉鎖的で同調圧力が強く、年長者が頂上に立つピラミッド型をなし、そこに所属する個人は、考え方から行動に至るまで組織の影響を受ける。
このようなムラ社会の構造は、まさにJAでこそ強固に築かれているように思えて…
頷かざるを得ないことに、JAでは縁故採用が基本だということに今更ながら驚く。
特に対馬となると…けっして多くの人口でもなく狭い。
不正に気づき、正す者 -
Posted by ブクログ
ネタバレ
わーー!!ってなりました。
なんとなく表紙的にラノベっぽいイメージがあって敬遠していたけど、おすすめされている方を見て。
そうしたら翡翠のキャラがぶりっこすぎてキツいし、過去のトラウマ?からの自分可哀想PRがすごいし、香月もいくつなのか知らないけど2人で高校生みたいな考え方とやりとりをしてて全体的にキモ。って思ってしまって…こりゃ大丈夫かな〜と思ってた。
でも事件も謎解き自体は面白く読んでいて、遅い方なんだと思うけど、最後のインタールードでやっと、あれ?これ同一人物?そうだ、香月はペンネームなんじゃ!?と気付き。最終章〜絶対!!そうだ!!!って確信を持ち。
わーどんでん返しってこのこと -
Posted by ブクログ
世の中の流れが変わるにつれて「良い」とされてるものが変わりそれに人々が乗っかっていく感じや、自分の本当の感情(汚い感情)に蓋をして周囲の人に馴染めるよう”クリーンな人”でいようとすることは現実の世界でもあると思う。
人との付き合いの中ではもちろん汚い感情を出す事が正解ではない場面もある。
どこかおかしいと思いながらもその環境の中で理想とされる”クリーンな人”であろうと心掛けるあまり自分の感情を押し殺す。
しかし、その結果、その環境で感じるべき感情と自分の本当の感情にギャップに苦しみながら生きている人たちも少なくないのではないだろうか。
自分がこれまで生きてきた中で感じてきた違和感が言語化さ
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