飯田泰之のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
小学生の算数と国語の力があればわかる金融・経済の超入門書!と謳っているだけにとても分かりやすく説明されていた。
金融業界に勤めながら経済新聞を読んでも表面的な事しか理解が出来ていないことに反省し、まずは基本レベルを理解し経済の仕組みが分かれば市場を先読みしお客様にお役立て出来る事が増えると考え読んでみました。
経済の教科書に載っていたあの言葉の意味はそう言う事だったのねと!といくつも理解が進んだ気がします!なるほど経済は面白い!!
完全に腹入りするまで何度も読み返したいと思います。そして、定期的にこの解説レベルで(笑)時事情報を更新した関連本を出して欲しいです‼️ -
Posted by ブクログ
とても単純な5つのルールで、最近の政策形成のダメなところや、「国民的議論」が必要な題材でドタバタがいる理由に、説明がつきます。
・定義の誤解・失敗はないか
「日本は環境対策先進国である」とか。
・単純なデータ観察で、否定されないか。
「ある都市のここ数年の同じ時期の気温」とか。
・無内容または反証不可能な言説
「メリハリのある予算編成」とか。
・比喩と例話で構成された主張
「プレムアムフライデーでちょっと豊かな週末を」とか。
・難解な理論の不安定な結論
「小学校に入学した子供たちの65%は、大学卒業時に今は存在していない職業に就くだろう」とか。
自分の身の回りで、自分でパワーをもっ -
Posted by ブクログ
経済に近い問題の解決のために使う技術を一つづつ紹介する本
いろんなポイントが述べられているからこれらを意識しておくと良い。
ひとつひとつは簡単で知ってることだけど、いざ使おうとすると抜けが出ててそこが弱点になることが多いから、こういう本で体系的に身に着けておきたい。
ゼロからの発想は、基本が十二分に身についてからで良い。
物事を多面的に考えるためにまず、一面だけを観察して個別的に判断する
否定できない主張は意味がない。
権限が強い管理職:オープンシステム、権限が弱い管理職:クローズドシステム
演繹法:正しさを保証→情報の整理、帰納法:新しい発見の可能性→志向の前提探索
必要条件を重ねて、十 -
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論理的におかしい、内容のない議論は結構多い。政治の世界の議論はほとんどが突っ込みどころ満載だ。会社で行われている会議も結構当てはまる。本書では、そうした「ダメな議論」を解説し、それを見抜くためのチェックポイントを紹介している。また、後半では、実際に「ダメな議論」を挙げ、そのどこがどうダメなのか解説している。
「議論」というと複数の論者がそれぞれの考えを述べ、論じ合うというイメージがあるが、本書で扱っている「議論」はむしろ「論説」に近い。
自分が詳しい分野についての論説であれば、自然とおかしなところに気がつくが、専門外だったり知らない話だとそうもいかない。そうした場合に5つのチェックポイント -
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5人の科学者、サイエンスライターがそれぞれの立場から「科学」について語ります。
これを読んだから騙されないようにはならないですが、近年の「科学」周辺のトピックや考え方に触れる事ができて、面白く読めました。
それぞれ、印象に残ったことを覚書。
1.科学と科学でないもの(菊池誠)
・疫学的思考の重要さ。
例えば、「やった・やらない」「効果あり・効果なし」をクロスさせた場合、「やらない」×「効果なし」が、見落とされがち。
・道徳を決めるのは、物質の性質ではない。歴史や文化。
2.科学の拡大と科学哲学の使い道(伊勢田哲治)
・科学はモード1からモード2へと移り変わつつある。環境学、情報学など。
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Posted by ブクログ
日本の経済の苦境をわかりやすく解説してくれる本。2010年の書だが、現在でも通用する。この本でも提唱する、財政、金融政策がようやく日銀によって実施されているのだから。
注目点
・自分で考える力を身につけるには、論理的に整理し、理解し、適切なアクションを取る。
・ネットに時間を費やす人は機会費用の低い人。バカだからではない。
・サンクコストは無視しなければならない。
・比較優位説は世界の生産力が最大になるという考えに立つ。
・バカな人に見える人は、あなたにとって、最高の交換相手。
・経営学は競争は悪い→企業の利潤を最大。経済学は競争はいい→社会全体の満足度の合計を最大にする。
・社会全体の満足 -
Posted by ブクログ
貨幣の存在は経済活動の当たり前の前提になりすぎていて、その本質について考察するのは経済学の素人からすると言語を使って言語を考察するような難しさがある。そこで本書のように、今とは貨幣を取り巻く状況や性質が異なる歴史上の事件を使って経済について考えるのは面白い。
本筋からは外れるのだが、現代のような継続的なインフレーションは歴史の中では例外的な局面であると言うのは興味深い。本書では経済成長論には触れられていないが、適切な水準での成長通貨の供給ということから、経済成長そのものと密接に関連しているのだろう。
著者は、消費や投資のニーズがあるところへ資金が供給されやすくなるインフレに好意的である。 -
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Posted by ブクログ
久し振りに読み応えのある本に当たりました。
経済学での考え方を日常でも使ってみましょう、ということで、言っていることは当たり前なのですが、今まで知らなかった経済用語がたくさんあって、まだまだ勉強不足だなぁと痛感させられました。
特に目から鱗という内容があったわけではないのですが、要所要所で『なるほど!』と思わせる部分があったので、手元に置いておいて読み返したいと思う一冊です。
ラジオで著者のことを知ったのですが、その話し方や考え方が柔軟で多角的だったので、本書を読むのを楽しみにしていましたが、期待を裏切らない内容でした。僕の評価はA+にします。