飯田泰之のレビュー一覧

  • 要約 ケインズ 雇用と利子とお金の一般理論

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    ネタバレ

    これは面白い。
    経済学史やマクロ経済学という授業で習うものとは違ったケインズがそこに居る。「市場経済で完全雇用が可能」という前提を否定することからケインズが始まっているというのがよくわかる。

    内容的に、(新)古典派を「計算はあっているけれど前提条件が間違ってるからそもそも駄目」と言って切り捨てる感じが良い。ピグーなどはメッタ刺しにあってかわいそうなほど。

    なんてったって、「古典派よりもそれ以前の人たちの方が正しいよね」とかバッサリですから。

    この内容を山形浩生が訳をしているので語り口調が皮肉に満ちていたり、批判精神丸出しで楽しい。

    ちょっと難しいけど今の経済に不満がある人は是非一度読ん

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    2012年02月15日
  • もうダマされないための「科学」講義

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    一般向けの話と、科学者向けの話が混在。大学の講義でやって欲しかった内容である。各章の執筆者を著作をfurther readingとしたい。付録がいちばん痛快であった。

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    2012年01月22日
  • もうダマされないための「科学」講義

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    最初に科学と疑似科学について知りたい人にはオススメ。かなりとっつきやすい本。
    いかに自分たちがリスクゼロを望み、その結果二項対立で物事を考えてるかが分かる。

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    2012年01月04日
  • 経済成長って何で必要なんだろう?

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    パイの分け方を公平にすること、パイそのものを大きくすること。この二つは背反する目標ではない。経済の問題をイデオロギーの対立になぞらえる/すり替えることから脱し、今、ここにある若者の貧困や地域間格差、経済停滞に対して基礎的でプラクティカルな解決法としての経済成長の必要不可欠性を訴え、そのために論壇、経済学者、活動家/実務家が分担して果たすべき役割を提唱する。サクッとした見た目とは裏腹に予想以上に読み応えのある対談本。

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    2011年12月26日
  • もうダマされないための「科学」講義

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    「科学」はれっきとしたプラスチックワードであって、その実よくわからないままに私たちはそれを使用している。そのことを嫌でも反芻せざるをえなくなったのが、東日本大震災と原発問題なのだろう。第4章の科学コミュニケーションの問題は、政治教育と公共性の問題とも似たような構造を感じた。(いずれも、これまでは「おかみ」に与えられるものだった)科学にまがいものでない「根っこ」を与えようとする、適格な書ではないだろうか。文体も軽快で、すらすら読めた。

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    2011年12月19日
  • もうダマされないための「科学」講義

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    科学とニセ科学の境界問題,科学の周辺領域,メディアにおける科学の取り扱い,科学技術コミュニケーションの考察など。勉強になりました。付録として,放射能関連デマ(主にネット上)を紹介。

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    2011年12月15日
  • 経済成長って何で必要なんだろう?

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    ”人はなにもしなくても慣れやコツの会得により2%くらいは年々成長していく。そのままでは従業員100人を必要としていた企業は翌年98人で事足りることになる。だから経済成長をしなければ失業が増えてしまうのだ”

    慶応義塾大学で現代社会論を教えている飯田泰之さんが、エコノミストで戦後の成長を見続けてきた岡田靖さん、希望は戦争というフレーズで一躍有名となった赤木智弘さん、反貧困運動の代表格である湯浅誠さんとの対談をまとめた書。

    物凄く「分かりやすく」書かれているのは感じるが、私には「分からな」かった。本書に出てくる人はみな経済学を学んでおり(飯田さんは自身を経済ド素人だと言っており謙虚である)、学ん

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    2011年12月05日
  • もうダマされないための「科学」講義

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    理科系科目が好きでないとか不要だという人にこそ読んでほしい。で、感想聞かせて。これからの科学には、目に見えないものなんか信用できるか!という人が必要です。絶対に。

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    2011年11月11日
  • もうダマされないための「科学」講義

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    学校で教わる理科のイメージとは異なり、科学の問題に確定した答えがあるとは限らない。科学にも不確かな面があり、そのことが科学不信をもたらすことがあるという。しかし、不確かな面に切り込んでいくでいくためにも科学的思考の訓練が必要となるのは間違いない。科学不信を取り除くには専門家と一般市民とが双方的に対話する場を作っていくことが重要だと指摘している。
    安全性の基準は必ずしも客観的かつ不変的なものでなく、当事者のおかれた状況などによって異なってしかるべしという記述になるほどと思った。

    5人の著者による解説を足し合わせたものだが、それぞれ内容があってよい。

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    2011年11月07日
  • 経済成長って何で必要なんだろう?

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    経済にはうといが 最近の政治に絡む経済主張が
    どうも胡散臭い こうおもって紐解いてみた
    実証主義を否定することでは何も進まないと思う
    そこに共感を感じたが あやまった統計もそれにましておそろしいと思う
    実証を実現しつつ小出しの修正が重要なんだろう

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    2011年08月07日
  • ゼロから学ぶ経済政策 日本を幸福にする経済政策のつくり方

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     経済政策全般を、「成長政策」「安定化政策」「再分配政策」の3つの柱に分類・整理し、解説した一冊。 
    経済学や経済政策について一定の知見を持っている人にとっては、「どこかで聞いた話」であり、目新しさはない。経済の初心者にとっては入り口が良い本だと思います。

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    2011年07月18日
  • 世界一シンプルな経済入門 経済は損得で理解しろ! 日頃の疑問からデフレまで

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    一般的な経済学の教科書の内容は網羅されているような気がします。

    経済学を学んだことが無い方がわかるかどうかは解りません。

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    2011年05月03日
  • 経済学思考の技術―――論理・経済理論・データを使って考える

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    経済学をやった人には不要なレベルの本。物足りない。ただ基本を確認するには悪くない。データに対する正しい見方のいろはが書いてある。
    メモメモ;日本経済の問題
    債務の大きさ⇨×
    債務の利子率を下回る成長率の場合(税率が一定だとすれば)財政引き締めという選択ししかなくなる。

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    2011年03月30日
  • 経済成長って何で必要なんだろう?

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    「働く」、「儲ける」厳しさを感じる昨今。
    本書はまずそのメカニズム、つまりこれまでの経済成長そのものを示す。
    続いてその2面の繋がりをそれぞれの立場から模索する。

    この2面に対して、それぞれの立場が互いにどういった認識を持って活動しているかが示され、その対比を通してそれぞれがどの部分に働きかけているかが明らかになっている。

    二分法で語られがちな社会やものの見方が、結局実際はその間にあるもので、その中でどう落とし前をつけていくかを考えさせられる。

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    2011年03月17日
  • ダメな議論――論理思考で見抜く

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    ダメな議論を見分けるチェック項目
    ①定義の誤解・失敗はないか
    ②無内容または反証不可能な言説
    ③難解な理論の不安定な結論
    ④単純なデータ観察で否定されないか
    ⑤比喩と例話に支えられた主張

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    2011年02月26日
  • ダメな議論――論理思考で見抜く

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    今から20年以上前、私が大学のころ、コメ自由化問題が花盛りだった。さまざまな議論が交錯していて、もっとわかりやすく、整理して議論できないのかと思っていた。

    あれから、ニュース番組も増えて、多様化しているが、相変わらず、感情的な議論が多く、建設的な議論になかなかなっていかない。

    本書のような考え方が常識になって、議論が進めばもっといいのにと思います。

    面白かったのは、食料自給論でよくいわれる「てんぷらそば」のたとえに対して分析して、新たな見方を示しているところ。

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    2011年01月26日
  • ダメな議論――論理思考で見抜く

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    若手ながら最近各所で有名な経済学者が、議論に必要な最低限の要素をまとめた本。「世間にある議論のうち、少なくともダメと思われるものはこういう条件を満たしているので気をつけよう」というのがスタンス。だが逆に自分が議論をする(意見を発信する)場合にも、自分でチェックすることでより有用な議論を行えるようになる。この本の内容を無批判に受け入れるのもまた問題なのだろうが、一つの基準として心に留めておくことは意味がある。

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    2011年01月17日
  • 世界一シンプルな経済入門 経済は損得で理解しろ! 日頃の疑問からデフレまで

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    非常に分かりやすく勉強になった。 デフレを食い止める、ゆるやかなインフレ状態にしてくいようにすることが、今の日本にとって重要だと思う。
    また「合成の誤謬」という文言は初めて知った。これまた勉強になった。

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    2011年01月05日
  • ゼロから学ぶ経済政策 日本を幸福にする経済政策のつくり方

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    経済政策の基本的な枠組みと、その理論的背景が解説されており、大変、参考となった。幸福を軸に話が進められている点に興味をもった。

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    2010年12月19日
  • ゼロから学ぶ経済政策 日本を幸福にする経済政策のつくり方

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    今の日本は過去に比べて勢いがない。いまより豊かでなかった時期もあるだろうが、何度も首相が交代しているように、有効な経済政策を見出せない。個々がゆたかになるライフプランをたてることも必要だが、日本自体にも豊かになるプランが必要だ。
    経済政策を考える上での指針は、成長・安定・再分配であり、この3つのベクトルがどこに向かっているのかを意識して見るだけでも政策内容がわかってくるという。
    GDPの成長を考えると、要素は「資本」「労働力」「技術」と3つある。その3つの要素のうちどこに着目した政策なのかを考える。ひとつだけではなく、組み合わせた方策というのもある。どれを行うにせよ最終的には政府主導でなく、人

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    2010年12月14日