飯田泰之のレビュー一覧

  • 夜の経済学
    フーゾクやワリキリの実態をフェルミ推計を用いて数値化する好奇心をそそるところからスタートし、貧困や幸福など社会問題にまで踏み込んでいく。データを見ることで逆張りが溢れるメディアに惑わされないなど、読む前の期待がいい意味で裏切られた。
  • 夜の経済学
    ○ノンフィクションライター荻上チキ氏と明治大学教授の飯田泰之氏の著作。
    ○フーゾクの経済状況といった、社会の裏側に存在する大きな市場について、そのスケールや活況を、具体的な数値にて表し、分析している。また、そこから見える“真の社会的弱者”について、その実態を明らかにしている。
    ○まず、自分の身近な出...続きを読む
  • 夜の経済学
    この手の本としてはかなりのヒット。

    本文にも書いてあるとおり Inspired by 「ヤバい経済学」で、公式統計がない風俗などの分野について、なんとかして統計データを作った上でクロス統計で分析を行う、というのを読みやすくまとめてある。人々はなんで風俗産業で働いているのか、とかね。

    「ヤバい経済...続きを読む
  • 夜の経済学
    多くのメディアでは語られない、もし語られたとしても根拠の乏しい、夜の経済について、生真面目にデータを用いて分析している本。

    こういうサブカルチックな本は面白い。ただ、こういう本はよく、筆者の主観が多分にはいってしまうものだと思うが、この本はかなりの調査量に基づいたデータをもとに議論が進むので、現実...続きを読む
  • 夜の経済学
    よくぞここまで調べた。また、東スポを過去20年さかのぼって登場の多い源氏名を調べるなど、役に立たないと思われる情報も、本当に時間と手間をかけて調べた。この点だけでも敬意を表す。アンケート調査データの分析方法だけでも経済学の手法がわかり、勉強になった。
  • 夜の経済学
    統計学を用いて社会を評論するライトな社会評論と言ったところ。統計に関する著書も複数ある飯田が関わっていることから調査・分析のデザインはなかなか。ただ本書で着目すべきなのは「幸福な若者」及び生活保護に関する分析だろう。いずれも誤解や偏見の多い分野に対して、どのような条件から、いかなる認識が形成されるか...続きを読む
  • 飯田のミクロ~新しい経済学の教科書1~
    やっぱり経済学は難しい!
    読み終わっての相変わらずの感想…。だが、部分的には、試験対策のテキストに比べるとはるかに理解しやすい部分もたくさんあった。飯田さんステキ。マクロもお願いします!
  • ゼロから学ぶ経済政策 日本を幸福にする経済政策のつくり方
    題名のとおり「経済政策」の入門書。本著は理論的な整理を平易にしているため、世の中にでている経済評論をもう少し高い地点から考えてみたい人にはおすすめである。たとえば、規制改革や年金制度、量的緩和政策などなど、これらはパッケージとして行われる政策であり、単独では存在していないことがこの本からよくわかる。...続きを読む
  • 飯田のミクロ~新しい経済学の教科書1~
    同じ著者の『思考の「型」を身につけよう』が主として論理学や統計学の基本的な手法をツールとして提供していたのに対し、こちらは比較優位や効用関数などの経済学の概念を平易に解説したもの。まえがきでも著者が述べているようにミクロ経済学の概念はマクロ経済学などの基礎にもなっているため重要性は高い。数式もほとん...続きを読む
  • 思考の「型」を身につけよう 人生の最適解を導くヒント
    「自由な発想」はもういらない、という帯が挑発的だけど、中身は極めて全うな統計学及び経済学の考え方の解説書。論理学、相関関係、最適化などを社会や経済の問題を考える上でいかに用いるかをわかりやすく解説しており、安直なバッシングや大衆批判に走らないための心構えを身につけるためにも大いに役立つであろう。
  • ゼロから学ぶ経済政策 日本を幸福にする経済政策のつくり方
    今は経済について何も知らないが、現在の日本の経済政策を考えたい!という方におすすめの本。経済学の基本的な理論から、現在の経済政策について考えるポイントを、時折飯田先生の私見も交えて説明している本です。

    何も知らない状態からこの本を一冊読むだけでも、「経済政策を考え方はどのようなものか、今はどのよう...続きを読む
  • 経済成長って何で必要なんだろう?
    経済成長を可能にする方法は第一に個人の自由な創意工夫(競争)第二に失敗時のセーフティネット(再配分)第三に景気の振幅を抑制するマクロ経済政策(安定化)に尽きます。
  • 世界一シンプルな経済入門 経済は損得で理解しろ! 日頃の疑問からデフレまで
    こいつはすげい。
    経済学とは?から、ミクロ経済学、マクロ経済学、会計学、日本経済、経済政策、ニュースの見方までわかりやすく説明している。

    作中に出てくるブルくん、ベアくんのイラストも可愛げがあり非常に楽しく読めた。
  • ゼロから学ぶ経済政策 日本を幸福にする経済政策のつくり方
    経済政策を知る上での入門書となる。

    次は岩田規久男・飯田泰之共著の「ゼミナール経済政策入門」を読みたくなった
  • もうダマされないための「科学」講義
    日本神経科学学会が脳神話への声明を出していることは他の教育関係の本では引用は見かけない。成績が良い児童には朝食をとっている児童が多いことから、朝食を食べると成績が上がるという間違ったマスコミの例(家庭環境が関連すると想定されるのだが)が掲載されているので、学生に関連と因果を考えさせるいい材料になるで...続きを読む
  • もうダマされないための「科学」講義
    良書だと思う。
    科学のあり方について、大学の研究者やライターなど様々な人が語っていて、新書ながら内容が非常に濃かった。

    科学というと、どうしても絶対正しいものだとか、必ず答えが用意されているものと思いがちだ。しかし、実際にはそうではなくて、不確実な面もあるということを忘れてはいけないだろう。そして...続きを読む
  • ダメな議論――論理思考で見抜く
    常識とは,一般市民が「空気」として「なんとなくそう思う」,あるいは「なんとなくそう信じている」ところから生まれると著者は主張する。その常識は,やがて世間に受け入れられる中で「言説」として成立することになる。そういった傾向が社会のあらゆる側面にみられる中で,著者は,一部の天才と呼ばれる人間を除いては,...続きを読む
  • もうダマされないための「科学」講義
     トンデモ科学,似非科学など,人をダマす「科学もどき」が後を絶ちません。その内容は,「誰が見てもウソだろう」と思うものから,ちょっと見では気づかない科学っぽい話まで身の回りには実にたくさんあります。「誰が見てもウソだろう」と思うのにさえ誰かが引っかかるのは,人の弱さにつけ込むからでしょう。
     福島原...続きを読む
  • 日本を変える「知」~「21世紀の教養」を身に付ける~
    社会を理解する上での道具箱といえるような内容だと思う。 経済、政治、教育、社会、思想、という異なる視点での論述を通じて、 社会の姿が立体的に浮かび上がるような効果がある。 社会科学系の素人がとっかかりとして読むには最適。 あと、いくつもの本を読むだけの時間が取れない忙しい社会人にもお奨め。
  • 経済成長って何で必要なんだろう?
    2%の経済成長を続けることが必要である。そのためには3つ-競争、再分配、安定化が方法として有効である。これをわかりやすく角度を違えて示してくれる。とても納得した。

    経済と政治の違いも明確に分かった。
    経済の人間が理想に捕まり、政治の人間が方法論に終始する、まったく逆の事態になっている指摘はなるほど...続きを読む