飯田泰之のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
経済に関する本は今まで多くの本を読んできましたが、なぜこの種の本を読んできたかを振り返ってみると、今の経済状態は自分の生活や会社の業績にどのように影響するのかを理解したいというのが背景にあったと思います。
そのような私に取って、この本のタイトルである”経済は損得で理解しろ”というのは私の興味を惹くには十分であったと思います。難しい内容を分かりやすく書くには本当に理解していないと書けないと言われますが、この本は経済についてわかりやすく解説されていたと思います。
特に、サンクコストの解説において、テーマパーク入場前後でサンクコストを考えるポイントが異なる(p30)というのは、他にも応用出来 -
Posted by ブクログ
第1章はとても面白い。
毎年2%の経済成長というのは実にリーズナブルだ。
たしかに立ち止まるというのは衰退を意味するわけで、0%成長というのはありえない。とはいえ、もういちど高度成長を行うのは無意味なわけで、この成長率は現実的だ。
マクロは良く分からないが、会社経営の視点から見ても、成長期が終わって安定期に入った会社にとって、この程度で成長するのは、妥当なところだろう。
国も会社と同じと考えたときに、GDPは粗利だというのは、非常によく分かる。
粗利が毎年2%成長する。それは必要だし、それができなければ、いろいろと会社全体がきしみ始める。そしてそのきしみは、弱い部署や、新規事業や -
Posted by ブクログ
まず「ダメな議論」とは、「誤った」「無用な」「有害な」言説のこと。
と定義し、常識とされているものにもこのような言説が多く含まれていることを指摘。
その上で必ず正解を見抜く術ではなく、ダメな議論を簡便に見抜くためのチェックポイントとその応用方法をレクチャーする一冊。
備忘録として著者の挙げるチェックポイントを記します。
1、定義の誤解・失敗はないか
2、無内容または反証不可能な言説
3、難解な理論の不安定な主張
4、単純なデータ観察で否定されないか
5、比喩と例話に支えられた主張
感想としては、著者の主張もチェックポイントももっともだけど、
「ダメな議論」を見抜くというのは実際とても面倒 -
Posted by ブクログ
・初心者にも分かりわかりやすい経済学の入門書
・著者のお家芸である「経済学の知識を政策にどう生かすか」という点に重点が置かれている
【以下、興味深かった記述を抜粋】※「?付きの文章」は自分の感想
・経済学 …社会全体の満足度の合計を最大にする方法を考える →競争は望ましい
経営学 …会社の利潤を最大にする方法を考える →いかにして競争を避けるかがポイント
・日本の不況(失われた20年)は、「デフレ = ギャップ型不況」
→小泉改革の「成長戦略」(規制緩和、公的企業の民営化)は、NG
→本来は「安定化政策」(財政政策、金融政策)が必要 →結構やった筈?
・安定化政策
景気の上