森晶麿のレビュー一覧

  • ピロウボーイとうずくまる女のいる風景

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    ピロウボーイってそういうお仕事のことでしたか。いろんな才能がないとできないようで…。今回は政治論、クラシック音楽論までが盛り込まれている。ホテルモーリスが出てきてニヤリ。

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    2016年04月10日
  • 黒猫の遊歩あるいは美学講義

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    美学講義、というタイトルに惹かれて読んでみたのだが、残念ながらあまり得意な作品ではなかった。

    「黒猫」と呼ばれる准教授と同じ大学で助手をしている同級生「私」が日常で出会う謎について、美学談義を含め解いていく。
    ポォの研究者である「私」と「黒猫」の談義は聴いていて確かにおもしろい。しかし世界があまりにも二人だけのものすぎて、置いていかれてしまう読者も居るのではないだろうか。
    また謎と講義を噛み合わせるにしても、ちょっと飛躍というか、無理というか、現実味がないようなものもあって、ごく普通の現代世界を相手にしているはずなのに違和感が否めない。
    「黒猫」と「私」の関係もうまいように進んでいるのかもし

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    2016年04月02日
  • 奥ノ細道・オブ・ザ・デッド

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    1巻完結。
    ゾンビと俳句の融合。日本のわびさびの斬新な表現。話の展開は良くわからんけど、むちゃくちゃを楽しむ作品。

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    2016年03月20日
  • そして、何も残らない

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    読み進めながらアレコレ推測したのですが、『犯人はこうなるの!?』『いや、まさかのこっち??』『でも待てよ…』とぐるぐるしまして、最終的に、私の予想が3回転半くらいでんぐり返ったところが結末となりました…笑。
    青春だなぁ。青いなぁ。若いなぁとしみじみ。

    全部消えてもロックンロールは終わらないぜ。

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    2016年02月12日
  • 黒猫の回帰あるいは千夜航路

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    パリで大規模な交通事故が発生。深夜そのニュースを目にした付き人は、相変わらず連絡のない黒猫の安否が気になっていた。1年前、イタリアで二人の距離が縮まったと感じたのは、勘違いだったのか。互いに研究で多忙な日々を送る中、いつしか声を聞かない時間ばかりが増えていた。そんの時、大学院の後輩戸影から、ペルシャ美学の教授が失踪したと連絡を受ける。黒猫のことが気になりつつ、付き人は謎を追いかけてゆくが……。

    全編愛の話。六話プラスエピローグの連作短編集。懐かしい人々も再登場。美学談義もポオを根底に、ペルシャ美学やワーグナー、演劇にコメディアンとバラエティに富んでいてわりと飲み込みやすい。やっぱり黒猫シリー

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    2016年01月24日
  • 黒猫の接吻あるいは最終講義

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    前作は短篇集の代わりに今回はたった一つの物語を中心として語った。相変わらずな雰囲気が、登場人物の美意識や愛のこだわりが絡み合い過ぎて、逆にストーリー性が蒼白になって様な感じ…

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    2015年12月14日
  • 名探偵だって恋をする

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    ネタバレ

    ライトな謎説きアンソロジー。別に必ずしも恋してない。
    『空蜘蛛』の異色さと落ち着きが際立って魅力的だった。『ローウェル骨董店の事件簿』も落ち着いた文章と人間味ある雰囲気で好感度高い。本編後日談やスピンアウトが多いので新たなシリーズへの出会いもあるかも?

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    2015年11月24日
  • そして、何も残らない

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    ネタバレ

    高校卒業を目前に控え、廃校になった中学校に集まったかつての軽音楽部のメンバーたちが、一人、また一人と殺されていく。
    クリスティの『そして誰もいなくなった』のオマージュということで、クローズドサークルに見立て殺人は本家のまま。そこに中高生の恋模様やちょっとした叙述トリックもプラスされ、何となく辻村深月さんの作品を思わせる。
    登場人物がいまどきの中高生、しかも軽音楽部でロックバンドってこともあるのか、あまり森さんらしくないと言うか、森作品特有の穏やかさ、美しさがあまり見られなくてちょっと残念。

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    2015年11月17日
  • 黒猫の約束あるいは遡行未来

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    シリーズ5作目。舞台はイタリア…建物や謎解きがよくわからないが、それより二人の距離が縮まった感じが…!今回も装丁が素敵ですね。

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    2015年11月14日
  • そして、何も残らない

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    登場人物の妙にくだけた口調が気になり、読みにくかったです。ロック好きなので、いろんなアーティストが登場するのは嬉しかったですが、なかなかストーリーに親しめませんでした。ちょっと上滑りな印象です。ラストは良かったかな。しかし、いくらなんでも内山のような教師はありえないのでは?

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    2015年10月01日
  • 四季彩のサロメまたは背徳の省察

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    サロメをモチーフとし、魔性の女と引き寄せられるように関わる人々が交錯し、事件にまで発展していく話。伏線も上手く絡み合っていて面白かった。
    しかし『サロメ』感を強調するために官能性を強く押出しているのかも知れないけれど、同じ調子で続くので、少し辟易してしまった。しかも高校生の設定で・・。若さ故の浅知恵を使って入口に立ったばかりを表現したかったとしても、他にも方法があるんじゃないかと思う。
    けれども猥雑さだけにならないのは、文章力ゆえだと思う。話自体は面白かっただけに、もっとフラットな感じで読んでみたかった。

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    2015年09月25日
  • そして、何も残らない

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    今では中2病という言葉があるぐらい、中学生というのは青くて甘酸っぱくてどこかゆがんでいて悲観したりすべて見通せている気になって達観していたりする。
    歪んだ時間軸の中にいる彼女彼らの青ずっぱい恋愛ミステリでした。あちこちに散らばめられている違和感のある言葉をすべて回収しているところはすごかったです。読後はあまり後味はよくなかった。
    著者の『四季彩のサロメまたは背徳の省察』と似たタイプの作品かな。
    オマージュしている作品があるそうですがそれを知らなくても読むことができました。個人的には別の作品を思い浮かべました。

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    2015年09月22日
  • 黒猫の刹那あるいは卒論指導

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    ネタバレ

    黒猫シリーズ第4弾。黒猫と付き人、2人の出会った頃のエピソード。

    既刊の「現在」より甘い雰囲気じゃないですか~。相変わらずのニヤニヤ展開ですけれども(笑)
    モントレゾール君なんて、「付き人→黒猫じゃなくて、黒猫→付き人だったんじゃないの!?」と思ってしまう箇所が色々。

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    2019年08月04日
  • 花酔いロジック 坂月蝶子の謎と酔理

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    ミステリというよりはモラトリアム大学生青春譚。にしても戸谷大がまんま○大でちょっちええなあ,と明大出身の自分は思いました(笑)

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    2015年07月19日
  • 花酔いロジック 坂月蝶子の謎と酔理

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    推理とは違う酔理。酒に酔う話かと思えば様々な事に酔う話。黒猫シリーズとはまた違った主人公たちがとても良い。神酒島先輩が特に謎多き続編にて謎が少しでも減るのか増えるのか期待してしまう。風景の描写でイメージが膨らんでしまう。

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    2015年07月04日
  • 四季彩のサロメまたは背徳の省察

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    オスカーワイルドの「サロメ」を中心に置いた推理もの。

    4章からなるが、各章のテイストは少しづつ異なり、最初はオカルト風味で最後は推理風味となる。また、1章は「乳房」2章は「尻」3章は「太腿」4章は「背中」と、フェティッシュも色とりどり。全編を通じて絵画や文学それに音楽など、美学の各要素がちりばめられている。そしてやっぱポオなのね。マラルメなのね。

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    2015年06月24日
  • 四季彩のサロメまたは背徳の省察

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    私立扇央高校朗読部の主・華影忍。〈歩く女百科全書〉を自称する彼は、新入部員の後輩、通称「カラス」から、春休みに一目惚れした女生徒を探してほしいと頼まれる。だがカラスが探していたのは、「存在するはずのない」少女だった。
    カラスの仄かな恋心は、嫉妬が引き起こした残酷な夏の事件、軽薄さが全てを崩壊させた秋の事件を経て、次第に忍と彼の婚約者との歪な関係へと繋がっていく。青い春の只中で、今は亡きサロメの幻影に囚われた美しき男子高校生の1年を描く。

    エロ×ホラー×ミステリ×芸術。カオス!頼むから忍先輩もう何もしないで!という感じ。忍先輩とかその周囲の女たちとかがしてることって昔の少コミとか携帯のTLマン

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    2015年06月21日
  • 黒猫の薔薇あるいは時間飛行

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    四作目?時系列が違う気がするがまあいいや。冒頭の謎は最後で解決する。パリと日本でおこる謎に黒猫と付き人がそれぞれ対応する。章立てで切り替わるが何処かつながりを感じさせる。黒猫の行動のヒントをつなげるとラストにつながるところが面白い。

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    2015年05月20日
  • 黒猫の薔薇あるいは時間飛行

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    黒猫シリーズ第3弾。
    フランスへ渡った黒猫と、東京の付き人。2人はそれぞれに音楽家の天地逆の庭の謎、小説家の処女作に籠められた謎を解く。

    2人の関係…どんだけプラトニックやねん(褒め言葉)!でも、このゆったり感が美学的なのかも。もっと美学講義を読み解けていれば、作者が言葉の端々に含ませているものをより感じられるのかもしれない と思う。

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    2019年06月07日
  • 黒猫の遊歩あるいは美学講義

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    ちょっと二人の会話が私にはレベル高すぎて理解不能な部分が多過ぎた。なんか私って物事をきちんと考えられない人間なのかと思ってしまう。
    でも他に読む本のストックがなかったから無理やり頑張って読んだ的な感じです。続編はどうしようかなあ…

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    2015年04月19日