森晶麿のレビュー一覧

  • 黒猫の接吻あるいは最終講義

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    ネタバレ

    『黒猫の遊歩〜』の続編。今回は長編で、二人のプリマをめぐる事件に、黒猫と私が巻き込まれていく。
    探偵役として「私」の単独行動が多く、美学論議が少なめなので前作より読みやすい。
    そして、前作以上に恋愛要素が多め。なかなか進まない二人の関係がじれったくもあるけど、ラストは黒猫流の愛情表現とも取れ微笑ましい。次作も楽しみ。

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    2013年12月13日
  • 黒猫の遊歩あるいは美学講義

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    若き天才美学教授「黒猫」と、付き人の「私」が遭遇する日常のちょっとした謎を解決する短編ミステリ。
    「私」がポオ研究者ということで、ポオの作品がいろいろ出てくる。「黒猫」の独特の美学理論が結構難しくて、なかなか全部は理解できないが、ポオの作品にこんな解釈があるのかと新鮮な驚きがあった。改めてポオを読み直したくなる。
    この作者さん初読みだったけど、何より日本語が美しくて好き。2人のなんとも言えない距離感もよくて、今後が気になる。

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    2014年02月05日
  • 黒猫の遊歩あるいは美学講義

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    ネタバレ

    「あらすじ」
    でたらめな地図に隠された意味、しゃべる壁に隔てられた青年、川に振りかけられた香水、現れた住職と失踪した研究者、頭蓋骨を探す映画監督、楽器なしで奏でられる音楽。日常のなかにふと顔をのぞかせる、幻想と現実が交差する瞬間。美学・芸術学を専門とする若き大学教授、通称「黒猫」は、美学理論の講義を通して、その謎を解き明かしてゆく。第1回アガサ・クリスティー賞受賞作。

    とまぁ、美学理論を通して「日常の謎」を解く短編集。ミステリというより、文学な趣きだった。多分、ポオの作品に通じていれば、より楽しめる作品。

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    2013年11月22日
  • 黒猫の遊歩あるいは美学講義

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    タイトル(猫という単語に弱い)と装丁に惹かれて。作者は本当に本当にポーが好きなんだろうなというのが伝わってくる。この中で題材になっているのは『黒猫』『モルグ街の殺人』くらいしか読んでいないので他のを読みたくなった。小説というよりポー解説書のような雰囲気もする。分かりにくいところもあったけど雰囲気はまぁまぁ良い。2012/214

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    2013年11月15日
  • ホテル・モーリス

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    ネタバレ

    ドタバタ系ミステリー。ミステリー要素は薄い。
    新人支配人とマドンナオーナー、元殺し屋のチーフ・コンシェルジュがギャング御用達の倒産寸前ホテルを再興するために奮闘するお話。
    途中でオチがすぐ分かってしまう謎と主人公に都合がよすぎるラストは残念だが色々な人間の思惑が絡まりあって意外な展開に進んでいくところが面白かった。
    特に「シェルの歌でも聞け」は最後まで分からず騙された。

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    2013年10月03日
  • ホテル・モーリス

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    黒猫シリーズはあまり好みではなかったのですが、この作品は面白かったです。
    滅茶苦茶ですが、クセになります。

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    2013年09月30日
  • ホテル・モーリス

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    この作者さんの黒猫のシリーズしか読んだことなかったから、すごく新鮮だった。
    ドタバタしてて、すっごくエンタメだった。
    オムニバスで映画とかいいと思う。
    映像が目に浮かんだ。
    これ、続かないかなあ。

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    2013年09月28日
  • 黒猫の遊歩あるいは美学講義

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    ネタバレ

    美しく流麗で静かな文章を書く人です。キャラもたっていてテンポもいいのに、軽すぎない。黒猫の洗練された会話や語り口は、それだけでワクワクします。連続短編集なのですが、どの短編も、最後の一行が美しく、幸せな余韻に浸れます。

    アガサクリスティ賞とのことですが、純粋にミステリとして読むと期待外れかも。伏線が後出しだったり御都合主義だったりな感。美学談義も面白かったのですが、私自身素地となる知識が不足していて、半分ほども理解出来ませんでした、残念。


    それにしても、タイトルだけでも心惹かれますよね。美学の名に恥じず美しい。

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    2013年09月20日
  • ホテル・モーリス

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    【収録作品】プロローグ/第一話 グリーン・ビートルをつかまえろ/第二話 ローチ氏を始末するには/第三話 けじめをつけろ、ドラゴン・フライ/第四話 シェルの歌でも聴け/第五話 バタフライを見失うな/エピローグ

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    2013年09月18日
  • ホテル・モーリス

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    ネタバレ

    娯楽系の軽い読み物。
    楽しく読めました。
    個性的なキャラクターが多数登場するが、キャラクター設定だけであまり日の当たらないメンバーもいてちょっと残念。
    准さんの今後の活躍、恋愛に期待。

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    2013年08月31日
  • 黒猫の薔薇あるいは時間飛行

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    終わったと思った黒猫シリーズの新作です。相変わらずの黒猫と付き人。気持ちの伝え方がなあーと思いながらも、これが二人らしさだなと。
    いろいろ伏線ありで面白かったですが、やはり解釈の時、論理に感覚すら追いつかず、難しいなと。
    何度か読み返さないとわからない(^_^;)
    文庫で出たら買い揃えたいです。

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    2013年08月14日
  • 黒猫の遊歩あるいは美学講義

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    謎とその解明があるので、たぶんミステリ。
    ミステリ風の何かと思って読んだ方がよいかも。
    以降は長編なので、美学的推理はそちらを読めばはっきりする?

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    2013年08月08日
  • 黒猫の薔薇あるいは時間飛行

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    黒猫と付き人第3弾。
    前作は読んでてちょっと辛かったけど(二人の関係に注目するしかなくて)、今作は謎もまだわかりやすく、二人の関係が進んでるようでよかったかな。黒猫が付き人に惹かれてる理由はよくわからないけど…後輩な黒猫のライバル?や外国の付き人のライバル?なども登場。

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    2013年06月24日
  • 黒猫の薔薇あるいは時間飛行

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    この方の作品はどれも小説の皮を被った研究発表なのだろうと思う。美学を齧ったことのない自分には講義内容がさっぱり解らず、更にミステリ自体も然程頭に残らず、結局黒猫と付き人の関係性のみに注視してしまう。

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    2013年06月07日
  • 黒猫の遊歩あるいは美学講義

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    24歳の大学教授「黒猫」と付き人「私」の謎解き話し。短編6話。装丁がかわいくて惹かれたけど、内容はだいぶ都合よいような?恋愛要素はなくてもいいかな。

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    2013年06月02日
  • 黒猫の薔薇あるいは時間飛行

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    離れてしまった彼と彼女。
    そんな日々にて、の話。

    こちらで起こった話と、あちらで起こった話。
    解決編付き、という状態ですが…まさかまさかの最後。
    サプライズすぎるから!
    勘で気が付いてみたりしようよ!
    とか思ってみたり。
    あぁ残念すぎる。

    謎については…言われてみれば納得、な状態。
    むしろそばに居ないのに、それだけ分かってしまう貴方がすごいです。
    いやそれよりも、15分しか休憩がないのがすごい?
    あちらにもこちらにも、好奇心旺盛な女の子は存在、です。

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    2013年04月10日
  • 黒猫の薔薇あるいは時間飛行

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    黒猫の渡仏から半年。付き人は日本で、とある女流作家のデビュー作の解体作業のために、彼女にインタビューを行う。そこで聞いた、彼女のひとつの恋とそれにまつわる謎がデビュー作の構造に深く関わっていることを知り、その秘密を解いていく。
    一方黒猫は、パリで、恩師の孫娘から、とある音楽家の音色が変わった原因を調べてほしいと頼まれる。
    日本とパリで、二つの謎を解く二人。二つの謎の鍵は、ポオの「アッシャー家の崩壊」が握っている。

    黒猫シリーズ第三弾。
    付き人の章と黒猫の章が交互に挟まれている。
    唐草教授とか戸影くんとかの作家綿谷埜枝さんとか、日本側のキャラクターがとっても魅力的だった。ラテスト教授もかわいい

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    2013年04月02日
  • 黒猫の接吻あるいは最終講義

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    ネタバレ

    黒猫と付き人がバレエ『ジゼル』を鑑賞中、ダンサーが倒れるハプニングが発生した。五年前にも同じ舞台、同じ演目で、バレリーナが死亡する悲劇が起きていた。 ガラスアーティストの塔馬から聞いた黒猫の過去と、二つの次元の関連を気にする付き人。しかし何やら隠し事をしているらしい黒猫は、関わらないように忠告するだけだった。
    仕方なく付き人は一人で事件に挑むが……。

    黒猫シリーズ2作目。
    今回はバレエがメイン。謎と、進展はしないけど恋愛要素もかなり高め。
    相変わらず文章が美しく、透明度が高い。美学談義も謎も、ひとつの作品を構成するための要素でしかない、というほどのまとまりを感じる。
    しかし、その分、登場人物

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    2013年03月31日
  • 黒猫の薔薇あるいは時間飛行

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    黒猫と付き人がフランスと日本に別れた分、衒学的な部分は減ったかなと思ったが、やはり黒猫の講演の内容は難解だった。

    ポオの『アッシャー家の崩壊』、『星の王子様』、万葉集などがモチーフになっている。

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    2013年03月30日
  • 黒猫の薔薇あるいは時間飛行

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    ネタバレ

    シリーズ第三弾。

    黒猫と付き人はパリと日本で離れ離れに…

    けれど、おのおのに事件が起こる。


    離れた二人がそれぞれに謎を解いていると思ったら、二つの事件はつながっていて、そしてインターネットを利用し、アバターを使って会話したり。読んでいて二人が進展しないことにヤキモキしつつ、そこが面白いと思いつつ読んでいました。

    黒猫と付き人のすれ違いと謎解きのドキドキ感とても楽しめます。

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    2013年03月21日