【感想・ネタバレ】そして、何も残らないのレビュー

あらすじ

閉鎖された中学校の校舎で、かつて軽音楽部で生まれた曲の歌詞通りに起こる連続殺人。
アガサ・クリスティー賞受賞作家が書き下ろした現代日本版『そして誰もいなくなった』。

すべて伏線、衝撃のどんでん返し……。究極の「青春+恋愛」ミステリー。

真琴は高校の卒業式を終え、既に廃校となっている母校の平静中学校を訪ねた。朽ち果てた校舎に、彼女が所属していた軽音楽部のメンバーが集められたのだ。目的は中学三年のときに部を廃部に追い込んだ教師への復讐。だが、再会を祝して全員で乾杯した瞬間、ミニコンポから、その教師の声が響き渡った。「平静中学校卒業生諸君に死を」。一同が驚愕するなか、突然メンバーのひとりが身体を痙攣させ、息を引き取る。真琴は警察に連絡をしようとするも、携帯電話の電波が届かない。しかも学校を囲む川に架かる橋が何者かによって焼き落とされ、町に戻ることができない状態になっていた……。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

かの名作「そして誰もいなくなった」は未読なのですが、多少のツッコミ所はあるものの絶海の孤島ものとして楽しく読めましたし、この結末は予測できませんでした。久々に「そして誰もいなくなったっちゃ!?」が観たくなりました…って、通じる人は少ないか(笑

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2016年02月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

台詞がわざとらしいなあ、と違和感バリバリだったのはこういうことか。
血は流れていないのに後味が悪いなんて珍しい。
ウィルコを聴きながら書かれたのであろう。

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2015年11月08日

Posted by ブクログ

雪に閉ざされた廃校、ある企みのもとに集められたメンバー、そして見立て殺人。好物がいっぱい詰まったミステリです。「そして誰もいなくなった」好きには特にたまらないなあ。
次々起こる見立て殺人には、不謹慎ながらわくわく。終盤になってくると、事件の真相はなんとなく分かってきてしまうのだけれど。だからといって興が殺がれることはありませんでした。犯人が誰かよりも動機が何なのかという部分にクローズアップされた真相は、また別の緊迫感が感じられて魅力的です。
青春ミステリと言っていいけれど。爽やかさよりもむしろ苦さと痛々しさが強く感じられました。だけどそこから立ち上がる希望が感じられて、読後感には何も残らないなんてことはなかったかも。

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2015年10月22日

Posted by ブクログ

誰と誰がなんなのか?ということをしっかり理解しながら読まないといけない。それは確かに正しいのだが、そうした作品はいかに複雑な関係性でもあっても、それを複雑に表現するだけでは読んでる方にハードルの高い作品になる。そのあたりでちょっと混乱したなぁ。

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2017年03月30日

Posted by ブクログ

途中ものすごい山田悠介みたいで、「ええー……('A`)」と思ってたけど、トリックとラストに向けての展開は森晶麿ワールド全開だった。
今回は歌、特にロックが大きなテーマだったので、なかなかおもしろかった。
ナユタの存在は本当に神秘的だった。対極的に軽音部OBOGがすごい噛ませ犬っぽい。

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2017年01月20日

Posted by ブクログ

こじらせた人間関係と、それを割り切る事も忘れる事も出来ない中学時代の元軽音部のメンバー達。
時が経ち、母校に集められた彼らに起こる事件と過去の精算。

青春ってのは脳内で歳を取るとやたらと懐かしく美化されてしまうもの。
10代の頃の無駄に肥大化した自意識と自尊心と言った黒歴史を思い出す、ヒリヒリと痛い物語。

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2016年07月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

過去を清算するために廃校になった校舎に集まる元軽音部関連のメンバーたち。なかなかありえないような場所で、久々に復讐かねて演奏しようと集合しましたが、次々とメンバーが以前に作った曲の歌詞と同じように殺されていきます。過去を思い出しながら解決のために頭を巡らしますが、糸口はつかめないままばたばたと倒れていきほんとに誰もいなくなっちゃうんじゃと。正直最後は、手をかけたのは妹だと思ってたので、そうか・・でした。しかしこの道をいくとまた妹に邪魔されそうですが、どうなんでしょう、ナユタが中間に立つんでしょうか。

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2016年05月26日

Posted by ブクログ

読み進めながらアレコレ推測したのですが、『犯人はこうなるの!?』『いや、まさかのこっち??』『でも待てよ…』とぐるぐるしまして、最終的に、私の予想が3回転半くらいでんぐり返ったところが結末となりました…笑。
青春だなぁ。青いなぁ。若いなぁとしみじみ。

全部消えてもロックンロールは終わらないぜ。

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2016年02月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

高校卒業を目前に控え、廃校になった中学校に集まったかつての軽音楽部のメンバーたちが、一人、また一人と殺されていく。
クリスティの『そして誰もいなくなった』のオマージュということで、クローズドサークルに見立て殺人は本家のまま。そこに中高生の恋模様やちょっとした叙述トリックもプラスされ、何となく辻村深月さんの作品を思わせる。
登場人物がいまどきの中高生、しかも軽音楽部でロックバンドってこともあるのか、あまり森さんらしくないと言うか、森作品特有の穏やかさ、美しさがあまり見られなくてちょっと残念。

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2015年11月17日

Posted by ブクログ

登場人物の妙にくだけた口調が気になり、読みにくかったです。ロック好きなので、いろんなアーティストが登場するのは嬉しかったですが、なかなかストーリーに親しめませんでした。ちょっと上滑りな印象です。ラストは良かったかな。しかし、いくらなんでも内山のような教師はありえないのでは?

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2015年10月01日

Posted by ブクログ

今では中2病という言葉があるぐらい、中学生というのは青くて甘酸っぱくてどこかゆがんでいて悲観したりすべて見通せている気になって達観していたりする。
歪んだ時間軸の中にいる彼女彼らの青ずっぱい恋愛ミステリでした。あちこちに散らばめられている違和感のある言葉をすべて回収しているところはすごかったです。読後はあまり後味はよくなかった。
著者の『四季彩のサロメまたは背徳の省察』と似たタイプの作品かな。
オマージュしている作品があるそうですがそれを知らなくても読むことができました。個人的には別の作品を思い浮かべました。

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2015年09月22日

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