樋口美沙緒のレビュー一覧
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ムシシリーズでも、閉塞的な男子学園の雰囲気を鮮やかに描ききっているセンセ。今回は擬人ものではなく、本格的にイギリスのパブリックスクールを舞台にした話で、読む前からとても期待していました。
「アナザー・カントリー」とか、もーさま(独)とか、竹宮恵子師匠(仏)とか、BLゲー「神学校」とか、いろんな寄宿舎で妄想してきた身には正統派パブリックスクールものというだけでたまらんものがww
嬉しくて何度も読み返してしまいました。
yocoセンセの神イラストは映画のワンシーンのようで、素晴らしいです。エド、ギル、レイという古典的な名付けもいいですね~
母親を亡くし、イギリスの名門貴族だという父方に引き取られ -
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「愛の巣へ落ちろ!」「愛の蜜に酔え!」「愛の裁きを受けろ!」「愛の罠にはまれ!」に続く虫シリーズ第5弾。
スピンオフ的な新キャラcpでした。澄也とマヤマヤも出てきて嬉しかったけど、前作読まなくても問題ナシです。
ハイクラスのオオムラサキの大和×ハイクラスのナナフシの歩という、高1の同級生同士。ナナフシって、擬態してまったく気配を消してしまうあの虫ですよね…図鑑で見た姿とはちょっと違って、街子マドカセンセの描くナナフシの歩はすごくかわいかったです!
なのに、誰にも気づかれず空気のように扱われていて存在感ゼロってさすがナナフシ。
対する大和は存在感抜群で男らしく、テニスでも頭角を現していて目立つ -
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「愛の巣へ落ちろ!」「愛の蜜に酔え!」「愛の裁きを受けろ!」に続く虫シリーズ第4弾。憎まれ役だった篤郎が改心する続編あるかな~と前作レビューで期待してたら、来ました!読んだら何これすごく萌えました。
皆の中で一番温厚で頼もしい存在だというイメージが強かった兜が、まさかこんなお人だったとは…というサプライズもあり、あんなに嫌な奴だった篤郎が、まさかこんなにもやさしくて繊細な心の持ち主だったとはという安堵もあり、予想外の展開にハマってしまいました。
兜の意外な一面を見ちゃいましたね~
ハイクラスのお坊ちゃまで何不自由なく育ったから、まっすぐで正義感も旺盛だけど、その分人の痛みを知らずにきたのだ -
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昆虫シリーズ第3弾です。
今回は1作目でものっそ嫌な男だったタランチュラと、
家畜化された唯一の虫であるカイコガのお話です。
自分一人では生きることも出来ないくらい身体の弱い
受は、口をきくことが出来ず、すぐに熱を出すし
転けただけでも歩けなくなってしまうこともあるくらい、
とにかく弱い種です。
そんな日々を生きるだけが精一杯で、明日死ぬかもしれない
という毎日を送る受のことを、うっかり好きになって
しまう攻という構図。
勿論、一途にずっと攻のことを大好きだった受を、最初は
ロウクラスに対する嫌悪もあり(詳細は1作目)、攻めは
暇つぶしのようにして付き合うんですが、受の健気さに
絆されて、気 -
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樋口美紗緒センセの原作を夏乃あゆみセンセが作画。ヴァンパイアものは好物ですが、最近読んだのが「Nightmare Catalog」www
そのせいか、この作品は一服の清涼剤!のようなあふれる胸キュンを感じてしまったのでした。王道の中に乙女心を鷲掴みにする萌えポイントがてんこ盛りです。
俺様ワガママなツンデレ吸血鬼アンリの屋敷で家政婦のバイトをすることになった地味な高校生、湊。ところがアンリはとても俺様でワガママで身勝手。始めはそんなアンリの態度に腹を立てていた湊だけど、だんだん彼の優しさに気付いていくことに。
年の差400歳近くもあって、生まれも育ちも全然違う二人なので、意見の食い違いから -
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前作「愛はね、」の1年後。俊一と望がどんな選択をしたかが、細やかな筆致で描かれていて、興味津々で読み進みました。二人の関係にじれったくなりつつも、俊一の切実な思いや苦悩を知ることでストーリーに生々しさが感じられて読み応えがありました。
前作では望視点だったので、俊一がどう思っているのかは望を通してしか分からなかったのですが、今回は俊一からの目線なので、彼が何をどう感じていたのかよく理解できます。
望はいろいろな修羅場をくぐってきて確かに成長しています。俊一を好きな気持ちはブレがないけど、彼に依存することがなくなったんですよね。
ところが俊一は相変わらずだな~という印象。望にこれまで関わってき -
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ムシ3冊目。同人誌で既読だったので免疫できてるし、と思ったら大間違い。やっぱり涙腺決壊だったのでした…
街子マドカセンセのイラストが入ると、また一段とウルウルさせられてしまいます。
「愛の巣へ落ちろ!」で悪役だった、陶也のスピンオフです。見た目はステキだけど、ロウクラスをバカにしていてものすごく嫌なキャラでしたよね。
そんなタランチュラの陶也と、虚弱で短命だとされているカイコガの郁の切ない恋物語です。
郁がシリーズ最虚弱体質。口がきけません。でも、自分の存在価値や、生きることの意味を求めて一生懸命がんばっている芯の強さがあります。陶也との交流は筆談なんですが、これが心にじんわりきます。書くこ -
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最高でした!
同人で出版されたものだったそうですが、ここが初読みです。
740円で少しお高い、と思ったら、手に取ってビックリのボリュームでした。本編が前後編に分かれている+描き下ろしついているので、全部で3話入ってます。
「愛の巣へ落ちろ!」で悪者だった、陶也の恋のお話。
前作ではなかなかに悪い奴だったのが一変、さみしがり屋で憎めないキャラになってます。お相手の郁も健気で辛抱強くてかわいかったです。
ネタバレになるので、詳しくは書きませんが…前編の終盤からは、涙が止まりませんでした。
このシリーズは受が病弱なのが共通点。似通った設定のはずが、それぞれ持ち味があってどれもおすすめです。