加藤諦三のレビュー一覧
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「心の休ませ方」とタイトルにあるが,具体的な休ませ方の方法論は記述されていない。しかし,うつ病患者の心理,深層心理の理解を深めるには良書だといえる。著者によると,うつ病患者の心理の根底には「怒り」が存在するとのこと。それを他者に理解してもらいたいという,いわば幼少期にみられる欲求がある。それが満たされないから悪循環が生じ,孤立化,孤独感へ繋がってしまう。更に,そのような悪循環がうつ病の症状を悪化する一因になってしまう。著者は,本書の中で繰り返し(少し反復した記述が多すぎる印象をもったが・・・)そのような精神状態に言及し,「休む」ことの必要性を訴えている。うつ病患者の方,うつ病患者を家族にもって
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夫がアメリカ人なので、バックグラウンドを知るべく読んでみました。
「権威と宗教と家族を大切にする」
「家族を大切にしていなければ、経済的成功者も尊敬されない」
統計結果を数字で表しながら、各国との比較も含めて述べられている。
結婚・離婚が多いのは「自立」が早く、かつカップル社会だからと考えていたが、
「素敵な家族」に対するあこがれや信念によるところも強いのかもしれないと考えた。
読んでみて、夫本人からは聞かないアメリカ像が得られた。
きっと、夫の方も日本人について私が考えもしないことを、「へー」とか「なんで?」とか思っているのだろうなぁ。 -
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こんなことがありました。久しぶりに諸先輩方との食事会が開かれることになったのです。一番の若輩者であることも手伝い、場所決め等のセッティングは僕がすることに。実は僕、これまではそういったことからなんやかんや逃げていまして、それこそお店の予約をするにしても初めての経験だったわけです。しかも、良いお店や便利な街を知っているわけでもない。うーん、困った。苦し紛れにこう提案をしました。「場所は山手線の駅の中からクジで決定します」と。それには先輩方も異論は無いようで、僕はクジを作り、自分で引きました。そして、その結果を参加者にメール。
「クジの結果、第一候補は巣鴨、第二候補は秋葉原、第三候補は・・・」 -
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心の休ませ方を書いているというよりは、どうして生きる事に疲れてしまうのか、という事について主に書かれている。
どうして自分が辛いのか?という事を認識するには良い本だった。
愛情飢餓感を感じている事によって、周囲に認められたいという気持ちが強くなり、
周囲に迎合する、認められるためだけに頑張ってしまい、心身共に疲れてしまう。
また、このような行為を続ける事で憎しみが募っていく。
他人に迎合するために、憎しみという感情をさらけ出せず
周囲に悟られまいと隠そうとする事で、また心が疲れていく。
何故辛いのか、という事が多く書かれているのに対して、
こうしたらいいんだよ、というアドバイスはあまり多く -
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心に迷いがあると緊張する。心の迷いとは、心の中に葛藤があるということである。あれをしようか、やめようかという心の迷いは、不安な緊張で人を疲れさす。あることを始めると別のことをしなければならないように感じ始め、そのことを始めると前のことが気になり出す。結局、何もしないで迷うだけで、疲れて時間がいたずらに過ぎていく。 どちらにも決められないのは、どちらをしても満足できないからである。またどちらをしても完璧にやろうとするからである。どちらをしても完璧になど物事はできるものではない。したがって、あることを始めるとそのことが完璧にできないから別のことをしなければと思うのである。完璧な状態で完璧にやろうと
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順調に年を取って社会的な責任がどんどん増しているのに、精神は5歳児のまま一向に成長しない「5歳児の大人」が増えていると著者は指摘する。心理学的に言うと、こういう大人は、幼児期における母親からの愛情が足りていない、ということになるらしいが、その主張はイマイチよく分からなかった。ただ、下記の引用にはドキッとしたのでメモしておく。私自身も、今のようにまっとうな職について、社会人として仕事をして、人並み以上の給料を貰っていることは「奇跡」だと思っているので…。(小学生~大学生の頃の知り合いは、みんな「あのアンタが、よく普通にサラリーマンになれたね」って反応だもん。私はどれだけ社会不適合者だと思われてい
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ネタバレ言いたいことが言えない人、この本では「恥ずかしがり屋」と呼ばれている。
恥ずかしがり屋とはどういう人のことを言うか、いかにして恥ずかしがり屋となったのか、ということが書かれている本。
このタイトルを見て、「あ、自分のことかな」と感じた人は、読んでいて7,8割性格•境遇を言い当てられてるんじゃないだろうか。僕はそう感じた。
つまりは(占い的な受け手の思い込みかもしれないが)結構な精度で分析されている心理状態なのかなと。
けど解決策はほぼ書かれていない。
集約すると自分に自信を持ってねということ。そこは期待とはずれた。
「恥ずかしがり屋」がそうでなくなった割合や年齢や経緯を知りたかったなぁ -
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ラジオの人生相談をやってらっしゃる加藤諦三さんの著書。心理を読むのが得意な人らしい語り口ですが、どうなんだろう、そんなに断定して述べられるくらい、人の心ってわかっちゃうものなんでしょうか。人生経験の豊富さはちょっと怖い気もします。
これも、前回のUFOの本と同様、コンビニで同じときに買った本です。
とくに、自分は「やる気がでない人」ということで困っているわけではないのですが、
どういうもんかと思い、さらに著者の加藤諦三さんが
ラジオの人生相談をやっているのを何度か聴いたことがあって、
面白かったこともあったので、買ってみました。
プロフィールを見てみたら、東大卒の人でしたよ。
さて、内容は -
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ネタバレ最近どうもイマイチやる気が出ないため、やる気を出す方法でも書いてあればと思い購入した。その点では、本書はやる気を出す方法が中心に据えられているのではなく、まさに書名通りやる気がでない理由が中心に据えられて書かれている。
本書によれば、やる気が出ない、無気力な人は、子供の頃に自力では逃避し難い不快な経験をし、その結果として自力では自分の状況を改善し得ないと学習してしまった人だそうである。これは犬に対してある種の実験を行った結果から推察されるもので、この主張自体にはそれなりに納得感がある。
その上で、この無気力状態から脱するためには、その過去に自分が無力感を学習してしまった経験から抜け出ること