加藤諦三のレビュー一覧
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ネットでお勧めされてたから読んでみた。
「不幸は受け入れる」という言葉が繰り返されている。不幸を受け入れず見て見ぬふりをすると心の借金が溜まっていく。人はそれぞれ生い立ちも環境も考えも異なる存在である。現在の人間関係や感情は幼少期や過去の記憶と強く結びついている。したがって過去の辛い記憶を呼び起こし再び意味づけを行うことで問題が解決するのである。自分が不遇であることを受け入れたその時から幸福は始まっている。
ともすれば被害妄想的になりがちな自分にとって耳の痛くなる文章がたくさんあった。苦しい時こそ自分の境遇を受け入れる。それが前を向くということである。
良書だが大きなトラウマのある人が読むと苦 -
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ネタバレ<ポイント>
・今の生活のほうがいいと思える人は成功者。「貧しくても今の生活のほうがいい」といっている人はたくさんいる。社会的な視点から見れば失敗であるが、「自分自身の人生を生きる」という視点から見れば、この人は成功である。
・「ほしいものが手に入らないのは、時に思いがけない幸運である」という言葉がある。ほしいものが手に入らないとき、「これは自分に何を教えているのか」と立ち止まって考える人は、マインドフルネスな人である。幸せになる道を選んでいる人といっていい。叶わぬ願望とか、思わぬ失敗などは、「あなたはこの道を進んではいけない」というメッセージかもしれない。この道はあなたに向いていない、あな -
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感情を出すといってどんなことを思い浮かべるだろうか。
嫌いなことは嫌いという、嫌なことは嫌という、好きなことは好きだという。
ただそんな小さなことを加藤諦三は話をしたいのではないのだ。
もっと根本の表層に現れる感情ではなく、その奥にある隠された感情についてこの本では話をしている。
自分自身の感情がどんな感情なのか、どのうなことが原因でこの感情が起こっているのか。
そういった内面の奥底から考えだしていき、その上でどのように感情をだしていくのか、不安な自分、怖い自分、弱い自分そんな自分を丸っと受け入れた上で感情をだしていい。
そんな奥深く考えるきっかけをくれる。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ特に心に響くのは、「劣等感を克服しようとする努力が、かえってあなたを苦しめている」という逆転の視点。
劣等感は単なる自己嫌悪ではなく、“人生を地獄に追いやる力”を持つ深刻な心理構造であることを、著者は優しくも鋭く指摘します
加藤諦三氏は東京大学卒で元ハーバード大学研究員、現早稲田大学名誉教授という経歴を持ち、心理学的基盤と豊富な臨床経験にもとづいた説得力ある語り口が特徴。
『自分にうけいれ方』や『心の休ませ方』などのベストセラーにも通じる“自分の弱さとの折り合い方”を問うテーマは、本書でも健在です
劣等感や生きづらさに悩む多くの人にとって、自分を責めずに心の重荷を軽くする手がかりが満載 -
Posted by ブクログ
生きることがイヤになる人。
自分からしたいこともない、かといって何もしないでいるのも辛い。生きるのがイヤなのに対処法もわからない。食べたいものがない。見たいものもない。映画や演劇にも行きたくない。会いたい人もいない。でも家にいても退屈でやりきれない。
この人生には何かあるだろうと、一生懸命生きてきたのに気がついたら生きることに疲れていた。
まさにそう、と思って読み始めた。本の中で一貫して言っていることは、そんな自分を認めて、今はただ休んでいいんだよ、ってこと。
自分に刺さる内容が多くて、感情が揺さぶられた。時間をあけてまた読み返したい。
以下メモ
・誰かが自分を守ってくれた体験を持つ人は