隆慶一郎のレビュー一覧

  • 一夢庵風流記

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    漫画「花の慶次」の原作。

    それまでも前田慶次(作中では慶次郎)を描いた作品はあったものの、彼を有名にしたのはこの作品。そして漫画。

    もともと資料は少ないので創作の部分が多い(朝鮮渡航は完全に創作、漫画では諸事情で琉球)が、その創作部分がこの作品を素晴らしいものにし、前田慶次の魅力を作り出した。

    実際もそうだったらしいが、作中の前田慶次はさらに「傾奇者」。

    女はもちろん、男までも惚れさせる。

    「こんな男がいたら、もっと歴史に名を残すはず」と思うかもしれないが、「逆にこんな男だからこそ歴史に名を残さなかった」のかもしれない。

    個人的には「皆朱の槍」のエピソードに唸り、ラストで直江兼続が

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    2025年12月11日
  • 吉原御免状

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    ネタバレ

    キャラが立っていて、ズイズイ引き込まれるように読み終えてしまった。
    時代劇、バトル要素あり、ミステリー要素あり、エログロありと大満足な作品。
    隆さんの吉原を描く眼差しがあたたかい。

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    2025年12月03日
  • 死ぬことと見つけたり(下)

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    あまりにも好きな一冊。
    執筆された年代をまるで感じさせない、引き込まれる文章!
    時代小説の中でも最高に好きな作品のひとつですね!

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    2025年10月25日
  • 影武者徳川家康(中)

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    戦からは距離をおいたところに隠れ
    ぬくぬくと 世の情勢を眺め 企む

    そういう かくれんぼに似た心地良さが この小説には ある

    夜桜の中 酒を飲む 左近のシーンは一枚の絵のような迫力

    誰か描いていないだろうかと検索したりも

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    2025年09月07日
  • 影武者徳川家康(上)

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    歴史ファンムックのような小説
    関ヶ原以降の左近の活躍が見れるのはここだけ

    噂に高い隆慶一郎 楽しい話を描く

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    2025年08月23日
  • かくれさと苦界行

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    前作に引き続きすごく面白い。
    あとがきに書いてありましたが、早逝されていなければ四部作の予定で、かつこのシリーズが他の作品の骨格をなしているとは、本当に惜しまれます。
    酒井忠清が晩年に末節を汚す暴挙にでた理由をここに繋げたのか!間違いなく最初から構想の中にあったんですよね〜
    素晴らしい。

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    2025年03月25日
  • 一夢庵風流記

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    存在が謎ながら人気が高い前田慶次の生涯を端的な文章で描く歴史小説。というかこの小説が後々の前田慶次像となっている。風流人でありながら教養もありいくさもめっぽう強い。「傾奇者」という言葉が示すように生きたいように生きる姿は現代に生きる人たちに活力を与えてくれると思う。名シーン、名言のオンパレードで心がグッと熱くなる場面が飛び出してくる。周りを固める武将の造形もよく出来ている。生涯の友となる直江兼続や確執のあった前田家の造形は素晴らしく、利家との別れのシーンは絶品で兄弟とはかくあるものだなぁと思わせてくれる。

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    2025年03月12日
  • 一夢庵風流記

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    戦国時代の傾奇者としての人生は
    読んでいて退屈が無く、最後まで読み続けられました。
    一言でカッコイイと思える生き様は
    読んでいてとてもその人物に惹かれるものでした。

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    2024年11月24日
  • 花の慶次 ―雲のかなたに―  1巻

    匿名

    無料版購入済み

    傾奇者

    ツッコミどころが多い部分を男気で見事に黙らせている作風は見事。当時のジャンプでは歴史ものは流行らないと言われたジンクスを見事に打ち破り、北斗の拳に続くヒット作となった。また「前田慶次」のイメージ像はほぼここから出ていると言っても過言ではない

    戦国の世を駆け抜けた快男児の活躍、一度は是非見た方がいい

    #アツい #ドキドキハラハラ #カッコいい

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    2024年11月08日
  • 一夢庵風流記

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    とにかく すかっと させてもらえるのです。
    なんとなく 気分がすぐれないなぁ
    なんとなく やる気がでないなぁ
    なんとなく やりきれないなぁ

    隆慶一郎さんの「時代小説」は
    まさにそんなときの 一服の清涼剤です

    かなりお歳になってから執筆活動をされたので
    遺された作品たちを繰り返し読んでは
    ーやっぱり いいねぇ
    と 思ってしまう素敵な作家さんです

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    2024年07月29日
  • 花の慶次 ―雲のかなたに―  18巻

    購入済み

    次世代に残したい漫画

    間違いない漫画

    #癒やされる #カッコいい #アツい

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    2023年07月09日
  • 死ぬことと見つけたり(上)

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    最後まで終わっていない事だけが悔しい。
    しかし構想だけ見ればある程度は想像出来ると共に、他作品を見ると容易に想像出来る。
    バイブルと言える作品が見つかった。

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    2023年03月31日
  • 死ぬことと見つけたり(下)

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    最も好きな作品
    このフレーズ自体はワンピースの章名から知り、まさかそのままの題名で小説があるとは思わなかった。
    作品自体は黒澤明の用心棒や椿三十郎といったサムライ映画を連想させるものがあり、作者の隆慶一郎自身も黒澤同様、史実を研究し尽くすことで忠実に当時のサムライを再現しており、フィクションではあるものの本当にいた侍とはこのようなものだったのだ、と確信出来るほどの描写になっている。
    杢之助の生き方は現代に生きる私にとって、本当に尊敬すべきであり目指すべき指針となった。
    葉隠も同時に読んで欲しい。

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    2023年03月31日
  • 死ぬことと見つけたり(下)

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    初隆。…いや、これは凄いッ!?今まで読んだ時代小説の中でトップ(※マイベストは藤沢周平「蟬しぐれ」である。)に並ぶ大傑作。こんな作品が絶筆だなんて——完結していたら、間違いなく星五つ。今度は完結している作品を読みたい。

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    2023年01月19日
  • 死ぬことと見つけたり(上)

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    死を畏れぬ心の鍛錬とは、人を一体どこに辿り着かせるのか。葉隠が教える生き様。死が恐ろしくないならば、人は自暴自棄に生きてしまわないものか。そこに眠る信念を歴史小説が解き明かす。清々しく気持ちの良い、痛快な物語だ。それでいて葉隠の真髄が随所に散りばめられる傑作。今まで読んだ事が無かった事、本作を手に取った邂逅を嬉しく思う。

    何より、作者の原体験。死は必定。戦時中の回想から始まるのである。徴兵検査を受けさせられ、兵役を課せられることになった作者は、その当時アルチュール・ランボーと中原中也が愛読書だった。ランボー作『地獄の季節』をどうしても戦場に持っていきたかった。考え抜いたあげく戦場でも許される

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    2022年11月10日
  • 影武者徳川家康(上)

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    関ヶ原から、征夷大将軍拝命まで。

    今もって私にとって、隆慶一郎を超える小説家はいない。
    史実をもとに、新たな解釈を加え、圧倒的な筆致でぐいぐい迫る。
    他の作家の、似たような小説もいくつか読んだが、いかんせん物足りないのだ。

    何度読み直したかわからない。

    分量といい、完結したことも含めて、代表作の筆頭にあげて良いと思う。

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    2022年07月22日
  • 一夢庵風流記

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    隆慶一郎の代表作。前田慶次を発見し、読者に提供した功績はおおきい。かぶき者の慶次とまつの交わりが好きだ。

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    2022年05月14日
  • 死ぬことと見つけたり(上)

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    太平洋戦争で徴兵された若者が、ランボオの詩集を持ち込みたくて「葉隠」の中に潜ませて行く。活字に飢え、やむなく葉隠を読み出して、その魅力に引き込まれ、独自の解釈を展開していく。ここから時代は江戸初期に移る。鍋島藩(現在の佐賀)の葉隠武士3人衆が、藩のため、主君のために躍動する。その生き方は、武士の本分そのままであり、常に自分は死人(しびと)として生に執着せず、故に立場にも金にも執着しない。義や孝に反するものは許さないが、それが主君であっても、不法を諌めて切腹を賜るのが最上とするもの。なんとも爽やかで潔い生き方。家族も友人も、吉原の顔役すら、皆彼らに惹かれる。まっすぐなだけに、命懸けで付き従うもの

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    2022年05月02日
  • 影武者徳川家康(中)

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    駿府の城構えを進める二郎三郎。もはやこの巻では彼の名字を呼ぶことはなくなった。もう本物か影武者か、どちらでも良いくらいの存在感があるのだ。将軍・秀忠と柳生宗矩の暗殺計画を見事にかわす二郎三郎軍団だからこそ、さらに秀忠の怨みが増幅し、緊張感が高まっていく。計略により駿府に残置された形になった柳生忍びの殲滅作戦は、柳生の道統を継ぐ兵庫助による厳しく悲しいものだった。六郎とおふうの間に子ができた。青蛙の藤左と二郎三郎に瓜二つの伴天連・ソテーロの登場。最後は後陽成天皇弑逆の危機が出来し、下巻に続く。

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    2021年11月30日
  • 影武者徳川家康(上)

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    もし家康が関ケ原の緒戦に暗殺されていたら? タイトルを受けた設定かと思って読み始めたが、途中から史料を引用して著者の考察を示す書きぶりに、単なる時代小説ではない雰囲気を感じた。二郎三郎が「道々の者」として一向一揆に従軍した回想も面白かった。上巻を読むと、織田信長も徳川秀忠も悪人に見えてくる。徳川家存続のため、家康の影武者であることをひた隠しにしなければならない立場を生かした二郎三郎の生き残り戦略が、だんだんはまっていく様が痛快!

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    2021年11月26日