隆慶一郎のレビュー一覧

  • 影武者徳川家康(下)

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    最期はあまりにもあっけない・・・

    史実にのっとれば、徳川将軍家はやがて影武者の血統に移ったことになるが、その整合性はいかに?

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    2013年05月11日
  • 影武者徳川家康(下)

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    面白かった!
    下巻は豊臣方との交渉とか秀忠との攻防とか、なかなか影武者家康の思い通りにならないことが多くてもどかしい気持ちになった。
    最後の桜のシーンが何とも切ない。

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    2013年03月31日
  • 影武者徳川家康(中)

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    秀忠に征夷大将軍を譲り、大御所として駿府に城を構えた影武者家康が、対秀忠に向けて味方を増やしていくのが中巻の中身かな。
    いよいよ下巻!どう決着をつけるのか…。

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    2013年03月23日
  • 鬼麿斬人剣

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    主人公と同じリズムで、ザックザクと文章が進む。
    時代劇のドラマみたいにカッキンカッキンという戦闘シーンはない。
    真剣勝負はいつも一瞬、ぶった斬るか、ぶった斬られるか。
    それを見逃したら、手遅れだ。

    手を下す瞬間というものがあって、そこに命を賭けるという生き様。
    残酷でエロチックで、真剣な爽快感がいい。

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    2013年02月27日
  • 吉原御免状

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    脚本家をやっていた人の小説は、やっぱり一味違う。
    設定、ストーリー、構成の素養というものがあって、それに時代考証だとか研究内容だとかが裏打ちされると本当に凄い。
    そして、底辺に流れている思想というものに共感できれば、これほど楽しい文章体験はない。
    戦国時代の知識が増えるほど、楽しく読める素晴らしい作品です。

    そうです、男泣きっていうのは、こういう事なんです。

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    2013年02月27日
  • 花と火の帝(上)

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    隆慶一郎さんは大好きな作家さんです。
    未完で終わっているのが残念……

    それでも十分楽しめます。
    他の作品ともつながりがあるような、ないような。

    後水尾天皇のお話。徳川家との色々な確執など、もしかして史実かも?!と思わせる設定もよいです。

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    2013年01月21日
  • 死ぬことと見つけたり(上)

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    隆慶一郎の『死ぬことと見つけたり』(新潮文庫 上下)を
    読み終えました。
    このタイトルからもお察しの通り、
    あの『葉隠』を下敷きにした痛快時代活劇です。

    たとえ両腕を切り落とされようとも、
    相手に体当りし首筋の血管を噛み切ろうとする。
    彼等は既に「死人」同様であるから、
    死ぬことに対して何のためらいもない。
    従って、敵の動きが冷静に見て取れる。
    こんな侍たちの物語です。

    尚、主人公の3人の武士は架空に人物で、
    長年読み続けた『葉隠』から
    その人物像を作り上げたようです。

    同じ作家の『影武者徳川家康』よりははるかに面白い。
    隆慶一郎氏が最後の力を振り絞って書き続けたそうですが、
    残念ながら

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    2012年11月16日
  • 死ぬことと見つけたり(上)

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    日本の時代小説だってのにのっけからランボオ「地獄の季節」の引用をしちゃうロックな隆慶一郎先生。当然内容もロックです。
    サムライなのに(だから?)メインウェポンが鉄砲の主人公、しかもサムライなのにお殿様が間違った指令をだそうものなら切腹したあと切り殺すぐらいの思想。そんな男が主人公でつまらなくなるはずがありません。
    実は未完の作品でもあり下巻には結末までのプロットも解説されているのですが、この男ならどんなストーリー展開になっても気持ちの良い終わりになるだろうと思えます。

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    2012年11月14日
  • 死ぬことと見つけたり(下)

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    ネタバレ

    上巻は2年前に。しばらく放置していた下巻は今、読むべくして読んだのかも。

    苦手な時代物だったけど、これは夢中で読破!
    ただし作者の死によって未完に。そういえば…と。最後まで忘れてた。泣いた。

    編集部に遺されたシノプシスがせめてもの救い。でもやっぱり完成品を読みたかったなぁ。

    杢之助、萬右衛門、求馬。
    潔すぎる三人の死人がかっこいい。

    あと、ここにきて静香が武士で乙女なのがとても可愛くて癒し要員キターと思いきや、いきなり男と果たし合い殺人切腹フラグ立ててしまったので全然癒されずハラハラした(笑)

    数馬や熊之助との話ももっと見たかったな~。二世組は可愛い。

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    2012年08月30日
  • 影武者徳川家康(中)

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    詳しくは下巻に書く。
    相変わらずの秀忠のこざかしさ…! そして着実に家康(二郎三郎)の老いを感じさせる描写に、少しはらはらさせられた。平和を望む家康(二郎三郎)と徳川家――いや自分自身を頂点へ押し上げたい秀忠、そこで重要な位置を占める豊臣秀頼。この緊迫感が、秀忠の数々の策によってうまく書かれているんだなあ。
    誰かちゃんと説明してあげる人っていなかったのかな、なんて思ってしまった(笑)。あれだけ何度も挫折を味わえばそりゃいやしくもなると思うのよ。圧倒的な人材不足の秀忠と、自分の才覚や「いくさ人」としての感覚、人柄によって人を惹きつける二郎三郎とさらに新たな集団。もうね、鮮やかに書かれていて、普段

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    2012年07月08日
  • 吉原御免状

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    ネタバレ

    天皇の子孫「松永誠一郎」の話。
    宮本武蔵を師にもち
    師が亡くなって吉原へ。
    誠一郎さん、すんごい強い
    さすが山育ち。。
    んで、御免状をめぐっていろんなことあります。
    大好きな隆先生の作品の中で
    非常に色っぽいというか
    艶っぽいといいますか。
    花魁の切ない一面とか、なんか誠一郎さんのピュアなとことか。
    すごくすごくイイです。
    「主さんに、惚れんした…」
    しびれます。

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    2012年06月19日
  • 鬼麿斬人剣

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    映像化したらさぞかし面白いだろうと思いつつ、主人公の設定を考えるだに「原作に忠実で完全な映像化は、  ゼッタイ無理だろうな…」と思うw
    面白くてたまらない、が ただ、過去は過去として、試し切りの達人というのはそれはそれとして、刀鍛冶が何でそんなにもめちゃめちゃ強いねん?!というツッコミが終始頭の中を駆け巡ることは確実♪

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    2012年05月25日
  • 死ぬことと見つけたり(上)

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    とあるレビューに共感して読んだが、想像をはるかに超える衝撃的時代小説だった。
    人物はみな個性的で、特に主役の三人がいい。陰湿なのに、笑ってしまうほど爽快で豪快な話の数々。こんな堂々とした主人公、今まで見たことがない。
    『葉隠』は書かれた当初あまり流行らなかったらしいから、実際鍋島藩士がこうだったのか謎な上、個人的に史実重視の小説が好みというのに、これはエンターテイメントとしてとっても面白く楽しく読めた。
    未完なのが非常に悔やまれる。最後まで読みたかったなー。

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    2012年01月23日
  • 死ぬことと見つけたり(上)

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    武士道の解釈は人それぞれあると思うんだけど、この人の解釈は覚悟とか死とかそういう悲壮感漂うものとは結構かけ離れた部分にあって、読んでいて痛快だった。
    斎藤杢之助以外のキャラクターもまた魅力的。
    個人的には中野求馬が好き。

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    2011年12月30日
  • 影武者徳川家康(中)

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    ネタバレ

    関ヶ原で見事な勝利を収めた徳川陣営。しかし、嫡子・秀忠による徳川政権が確立すれば影武者は不要となる。その後の生命の保障がないことを知った影武者・二郎三郎は、家康を斃した島左近を軍師に、甲斐の六郎率いる風魔衆を味方に得て、政権委譲を迫る秀忠、裏柳生と凄絶な権力闘争を始めた。そして、泰平の世を築くため、江戸・大坂の力を拮抗させるべく駿府の城の完成を急ぐ。

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    2011年11月29日
  • 死ぬことと見つけたり(下)

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    またしても未完の本。タイトル通りの、葉隠。


    人を使う立場にある者は、常に身辺を清潔に保たねばならぬ、と五郎兵衛は信じている。

    決して『我が身よかるべき』という保身のためではない。

    だが同時にその点が自分の小ささであることも、五郎兵衛は感じていた。

    悪臭をふりまきながら、尚平然と一藩のために己がよしと思った道に猛進する為政者の馬力を自分は持っていない。

    どうしても廉潔さが邪魔をするのである。

    <求馬は悪党になれる>

    悪党になれぬ男になぞ何ができよう。



    かっこよすぎ。

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    2011年10月30日
  • 花と火の帝(下)

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    まず「天皇の隠密」という着想がずば抜けている。そして鮮烈に印象に残るのが白と黒兵衛が対決する場面(頭から突っ込むってやつ)。「これぞリュウケーだー!」と激しく興奮。「吉原御免状」の誠一郎が裏柳生と対決する場面を思い出したり。だからなおさらこの場面の直後で絶筆となってしまったのが残念。

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    2011年10月01日
  • かくれさと苦界行

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    『吉原御免状』の続編。前作もそれなりに面白かったが、今作の方が私的には断然面白かった。著者の急逝がなければ、4部作の構想だったとか、、、(解説より)。う~、心底残念。
    とにかく出てくる登場人物が男女関係なく皆、格好イイ。誠一郎はもちろんだけど、あれほど憎き相手の義仙も最後の潔い姿は格好良く感じた。そして幻斎。最後の又右衛門との闘いは圧巻の一言に尽きる。凄い場面を読ませていただきました。

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    2011年05月27日
  • 死ぬことと見つけたり(下)

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    主人公斎藤杢之助は常時坐臥死人である訓練をし佐賀武士道である「武士道というは死ぬことと見つけたり」を実践している。精神修養と自己鍛錬を怠らない冷静に自らを見つめることができるまさに死人だ。

    杢之助を中心に鍋島勝茂、中野求馬、牛島萬右衛門らが戦に出、御家騒動を静め、宿敵松平信綱と渡り合っていく。

    全く嫌味がない。登場人物も背景も実に味わい深く人間味にあふれている。
    (内容のことは書きません。知りたければ買って読んでね~損はしません。)

    ここから何を学び取ろうとしたのか?

    明日をも知れぬ命を生きる潔さだろうか。

    下げ針金作との決闘、老中松平信綱との駆け引き、難破した舟での殿を守る姿、主人

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    2011年04月15日
  • 死ぬことと見つけたり(上)

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    高校生の頃に初めて隆慶一郎に出会い何作目かで呼んだ記憶がある。確か大学時代だったろうか。そしてこの本が自分のオールタイムベストになった。

    正直なところ未完だったので最後の方で読んだのだろうと思う。10代、20代、30代と読でいるがその時の状況によって味わいが変わっている。5回以上は読んでいる。

    10代・・・主人公に圧倒されその世界に魅了された。

    20代・・・社会人になり組織で働くことを知り駆け引きや人間性に感じ入った。

    30代・・・勤めて10年近くになり物語の背景や作者の人間性から小説から何かを得よう(具体的には元気)と考えた。

    今回は30代なわけだが気分転換と自分らしさを取り戻すた

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    2011年04月15日