隆慶一郎のレビュー一覧

  • かくれさと苦界行

    購入済み

    4回目です。

    この小説は4回読みました。10年毎に読んでます。何回読んでも、素晴らしい作品です。

    0
    2017年01月03日
  • 吉原御免状

    購入済み

    重厚な筆運び

    筆者の作品は何度読み返しても、その都度感銘を受ける。一連の徳川家康を取り巻く時代背景が面白い。

    0
    2016年12月10日
  • 影武者徳川家康(中)

    Posted by ブクログ

    中盤に差し掛かり、物語はますます面白くなってきました。でもきっと史実に詳しかったらもっと楽しめるんだろうなと思うと、家康物語を読んだ後、もう一度読み直したい気もします。もはや戦の世でなく、忍びが跳梁跋扈する世界だからこそ、権謀術策蠢く中での親子喧嘩を堪能できるってモノ。裏に島左近と風魔小太郎が陣取っているのもスリリングだし、その存在感にも興奮させられる。ここから豊臣滅亡に至る流れ、本物語ではどのように描かれていくのでしょうか。これからクライマックスに向けての展開にも目が離せません。

    0
    2016年09月09日
  • 影武者徳川家康(上)

    Posted by ブクログ

    正直、家康の正史をまともに読んだことが無いんで、入り口間違えちゃった感はありつつ。でも、家康を影武者扱いしていること以外、概ね史実に則った物語ぽいし、そういう設定にすることで良い具合に緊張感も生まれているから、楽しく読み進めることが出来ます。考え始めたらキリがないけど、写真も無くて本人確認の仕様もない時代、入れ替わりなんて結構出来ちゃいそうですよね。いかにバレないようにするかとか、戦略とは違ったところで知恵をめぐらさないといけなかったり、そういう面白さもあって、ここからの展開も興味深いです。

    0
    2016年08月29日
  • 死ぬことと見つけたり(下)

    Posted by ブクログ

    「葉隠」をベースにした歴史小説。家光の時代鍋島藩の「死を覚悟して」毎日を生きる浪人が主人公。毎朝自分が死ぬことを想像し、死の覚悟を確かめる。浪人仲間等とともに藩の問題を裏から支援する。

    話の最後は残念だったが(この展開は読書人生で2度目だ)時々強烈にはっとする箇所があり、心震わせられる。

    死に対する意識が改まったと言うか、そこまで行かなくても大儀の前には自分を殺すことの大切さを思う。
    また、死ぬとは前のめりに生きたいとも思う、医療が発達してなかなか死ねなくなった現代、前向きに死を選択する生き方の思案。

    0
    2016年04月14日
  • 吉原御免状

    Posted by ブクログ

    まさに書名の通り、吉原に対して、
    神君家康が残した御免状をめぐる物語。

    設定は斬新だし、吉原の仕組みや歴史を学ぶ、
    ある種の歴史書にもなっていると思う。

    これがデビュー作とのことだけれども、
    主人公・松永誠一郎はともかくとして、
    登場する男たちはみんな格好いい。

    0
    2016年02月12日
  • 新装版 捨て童子・松平忠輝(中)

    Posted by ブクログ

     成長した忠輝の魅力といったら、欲なく、争いごとが嫌いで、庶民の立場にたて、冷静で客観的に判断し、しかも南蛮語や医術に長け、というほど非の打ちどころがないほど。
     比較される秀忠は官吏としての才能はあるはずだが、ここでは臆病で猜疑心の強い人物に。家康は軍事・官吏・政治手腕のある人物に。
     やがてキリシタン禁令、そしてイスパニア派遣への遣欧師という史実にからんでくる。ここでも支倉常長が剣の達人として、常人ならない強さと、忍耐強さが抜きんでて描かれている。支倉常長も知りたい、と思った。
     些事になるが、家康は駿府を一つの独立国として、城を造り、軍を置き、貿易の収益を集めたという史実が、今の静岡に残

    0
    2015年11月26日
  • 新装版 捨て童子・松平忠輝(上)

    Posted by ブクログ

     徳川家康の第六子の松平忠輝が主人公。
     新井白石が赤ん坊の時を『藩翰譜』に記述していて、その形相の恐ろしさから「捨てよ」と言われたというような言い伝えまである。
     家康といった権力の中枢にいる父親をもちながらも、忠輝の人物的な魅力を引き出しているのは、母親が帰化人の流れを汲む鋳物師の妻であったり、傀儡であったり、忍者であったり、、当時社会組織から外れている存在なのが面白い。
     新装版として、読み継がれていってほしいと思う。

    0
    2015年11月26日
  • 吉原御免状

    Posted by ブクログ

    古本で購入。

    師の宮本武蔵の遺言に従い江戸の色里、吉原に赴いた松永誠一郎。
    彼を襲う裏柳生の忍、「自治都市」吉原の本当の姿、そして神君御免状。

    ただただ一言、傑作。
    謎が謎を呼ぶ物語の巧妙なつくりと、それが徐々に解き明かされていく過程が、すごく心地いい。

    「道々の輩」などと呼ばれた傀儡子ら中世以来の遊行者たちがつくりあげた、無縁・公界としての都市、吉原がまた魅力的。
    沖浦和光が「豊饒な闇」と表現した彼ら被差別民の世界が活写されていて、「やるなぁ」と感心してしまう。

    一気読み推奨。オススメ。

    0
    2015年08月02日
  • 影武者徳川家康(下)

    Posted by ブクログ

    桜の、花びらが開け放した窓からの風に吹かれて舞う様をただ眺めているだけの、ただただ心を無にしてその瞬間に浸っていられる幸せに胸が熱くなる。
    隣には愛する人、また命を共にした仲間、そこで飲む酒の味を思いながら激動の生を生き抜いた二郎三郎に乾杯。

    0
    2015年01月28日
  • 花の慶次 ―雲のかなたに―  1巻

    まさに名作!!是非読んでみて!

    隆慶一郎さんの原作を武論尊さんが躍動感たっぷり見事に描き切った傑作!
    戦国一の快男児前田慶次を中心に、戦国の世を生きた武将達(ばかりでなく女性達も!)も生き生きと描かれています。時に味方、時に敵、人間味溢れる人物達に引き込まれる事間違いなしです。
    歴史好きな人、武将好きな人は元より、特に歴史に興味のない人も(あまり麻雀知らない人がアカギを楽しめる様に(^^))どんどん読めますよ!

    2
    2015年01月20日
  • 影武者徳川家康(下)

    Posted by ブクログ

    影武者の追いかけた壮大な夢は半ばに破れるも…という下巻です。

    自由を愛しながら、ひょんなことから影武者になり、さらに影から武士の頂点という表舞台、およそ自由人とは間逆の立場になりながら、あえてその立場を利用し、本当に自由な世を作るべく人生を賭けていく、という話に、当時高校生であった自分にとって、大人のカッコよさを感じたのを覚えています。影は光になれるか、でも夢破れ、でもいいじゃないか、というほろ苦い感じも好きです。うまく言い表せませんが。

    0
    2015年01月08日
  • 影武者徳川家康(中)

    Posted by ブクログ

    はじめは暗殺された家康のかわりであった影武者が、自身の夢を叶えようと奮闘する中巻。下巻に続きます。感想は下巻に書きます。

    0
    2015年01月08日
  • 影武者徳川家康(上)

    Posted by ブクログ

    高校生のときくらいに読みました。徳川家康が関ヶ原で暗殺されていた、という仮説にもとづくストーリーです。暗殺された本物の家康にかわって、影武者が関ヶ原の戦いを勝利に導き、その後も本物顔負けの立ち回りをしていくという上巻です。中巻に続きます。感想は下巻に書きます。

    0
    2015年01月08日
  • 影武者徳川家康(下)

    Posted by ブクログ

    上中下の三巻を漸く読み終えた。面白かった。最後はもう終わるのが寂しくて、しばらく積読にしてしまった。

    下巻には多少キリシタンの事がでてきて、キリスト者としては興味があった。

    それにしても著者の推論、(関ヶ原以後は家康が死んだために影武者が家康を演じたと言う説)は説得力があって面白い。秀忠が陰湿な男として描かれているが、それはこの推論により納得できる。史実とされている家康の関ヶ原以後の陰湿さと、豊臣家への暴虐の陰謀は、実は家康のものではなく秀忠の者だったのかも知れない。本当にそうなのかもしれないと思わされるほど、小説の内容がしっくりと着て面白かった。

    星五つ。

    0
    2014年12月04日
  • 影武者徳川家康(中)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    征夷大将軍となった二郎三郎だが,相変わらず秀忠との暗闘は続く.それは,柳生 対 風魔 の形をとり,両本田を味方に付け,秀忠の兄弟やフランシスコ会,帝まで巻き込み...
    秀忠と柳生を徹底的に軽薄で底の浅い人物として描いているが,実は,微妙に秀忠に分別がついて行っているような気がする.

    0
    2014年11月10日
  • 影武者徳川家康(上)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「大河ドラマより面白かった」と評判だった今年の正月のテレビ東京の12時間ドラマに触発されて読んだ.12時間もぶっ続けで見ているわけに行かなかったので,飛び飛びで見たことを反省.いや,これはおもしろいわ.
    家康の影武者を務める「信長を撃った男」二郎三郎,および本多正信が,関ヶ原合戦中の家康の不慮の死を隠し通し,秀忠と柳生の暗躍と対峙しつつ,世の中の平和を目指して,ついには征夷大将軍となるまでが上巻.

    0
    2014年11月09日
  • 影武者徳川家康(中)

    Posted by ブクログ

    歴史的には一見平穏な時代である関ヶ原以後の時代。平穏な時代の裏には、家康の子で二代目将軍の秀忠と、家康の影武者で徳川家のため、自分のいのちのために家康を演じる二郎三郎の暗闘があった。そしてこの暗闘は、柳生と風魔の忍者合戦であった。

    作者は色々な文献でこの時代の家康を影武者であると結論付けて、所々で資料も開示して力説。実に面白い。

    星五つ。

    0
    2014年10月07日
  • かくれさと苦界行

    Posted by ブクログ

    著者は東大出身でフランス文学の教授もしていたという経歴。大岡昇平も同じようなキャリア。大賀昇平は小林秀雄の友人でもあった、(中原中也とも)。筆者は小林秀雄の弟子でもあった。フランス文学の研究者が時代劇を書くというのも面白い。研究者だけあって時代考証や時代の背景にあるものなどよく調べてると思う。ある個所はかなりのボリュームで歴史背景や言い伝え、民話について記述されてて、歴史書かと思わせる。単なる時代劇ではなくとっても興味深く読める作品。吉原三部作の二作目。

    0
    2014年09月12日
  • 吉原御免状

    Posted by ブクログ

    これからどんどん書いて欲しかったのに急逝されてとっても残念。
    この『吉原御免状』が処女作で、かつ直木賞候補作となった作品。時代小説の傑作中の傑作ですね。

    時代劇やドラマでよく出てくる吉原ですが、こういう遊郭が出来た歴史や幕府との関係など関心しきり。
    これ以降、時代劇を見る目が変わった。

    0
    2014年09月05日