隆慶一郎のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
成長した忠輝の魅力といったら、欲なく、争いごとが嫌いで、庶民の立場にたて、冷静で客観的に判断し、しかも南蛮語や医術に長け、というほど非の打ちどころがないほど。
比較される秀忠は官吏としての才能はあるはずだが、ここでは臆病で猜疑心の強い人物に。家康は軍事・官吏・政治手腕のある人物に。
やがてキリシタン禁令、そしてイスパニア派遣への遣欧師という史実にからんでくる。ここでも支倉常長が剣の達人として、常人ならない強さと、忍耐強さが抜きんでて描かれている。支倉常長も知りたい、と思った。
些事になるが、家康は駿府を一つの独立国として、城を造り、軍を置き、貿易の収益を集めたという史実が、今の静岡に残 -
まさに名作!!是非読んでみて!
隆慶一郎さんの原作を武論尊さんが躍動感たっぷり見事に描き切った傑作!
戦国一の快男児前田慶次を中心に、戦国の世を生きた武将達(ばかりでなく女性達も!)も生き生きと描かれています。時に味方、時に敵、人間味溢れる人物達に引き込まれる事間違いなしです。
歴史好きな人、武将好きな人は元より、特に歴史に興味のない人も(あまり麻雀知らない人がアカギを楽しめる様に(^^))どんどん読めますよ! -
Posted by ブクログ
上中下の三巻を漸く読み終えた。面白かった。最後はもう終わるのが寂しくて、しばらく積読にしてしまった。
下巻には多少キリシタンの事がでてきて、キリスト者としては興味があった。
それにしても著者の推論、(関ヶ原以後は家康が死んだために影武者が家康を演じたと言う説)は説得力があって面白い。秀忠が陰湿な男として描かれているが、それはこの推論により納得できる。史実とされている家康の関ヶ原以後の陰湿さと、豊臣家への暴虐の陰謀は、実は家康のものではなく秀忠の者だったのかも知れない。本当にそうなのかもしれないと思わされるほど、小説の内容がしっくりと着て面白かった。
星五つ。