隆慶一郎のレビュー一覧
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高校生の頃に初めて隆慶一郎に出会い何作目かで呼んだ記憶がある。確か大学時代だったろうか。そしてこの本が自分のオールタイムベストになった。
正直なところ未完だったので最後の方で読んだのだろうと思う。10代、20代、30代と読でいるがその時の状況によって味わいが変わっている。5回以上は読んでいる。
10代・・・主人公に圧倒されその世界に魅了された。
20代・・・社会人になり組織で働くことを知り駆け引きや人間性に感じ入った。
30代・・・勤めて10年近くになり物語の背景や作者の人間性から小説から何かを得よう(具体的には元気)と考えた。
今回は30代なわけだが気分転換と自分らしさを取り戻すた -
Posted by ブクログ
どのような卑怯をも決して許さぬ社会、武士が武士たり得た社会、命など己が名誉に比ぶれば何の価値も持たなかった社会がかつてあった。江戸時代、佐賀鍋島藩である。佐賀鍋島藩の浪人、斎藤杢之助がこの物語の主人公である。
葉隠において「常住死身」(じょうじゅう・しにみ)という言葉は重要な概念である。いつでも死んでみせるという覚悟、それはたとえその死が犬死であっても構わないということともとれる。しかし、考えてみると犬死という言葉には価値観が含まれている。無駄な死、死に損という損得勘定、謂わば計算がそこにはある。しかし、葉隠のいう「常住死身」とはいざというときに死んでみせるという覚悟ではなくて、いつだって死 -
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佐賀鍋島の侍には3種類ある。
1、切腹して果てることを前提に行動する奴。
2、それに一生ついて行く奴。
3、主君に箴言を言って切腹するために出世する奴。
どのみち死狂いであった。
三河武士と双璧をなすめんどくさい侍たちの活躍を見ていると、本当の忠とは命を投げ出すものなのだと思わされる。熱い、ひたすらに熱い。
主君にずけずけと物を言う家風も、幕府が鍋島藩を潰そうとするなら江戸に火を放った上で一戦交えると豪語するいくさ人っぷりも大好きだが、一番好きなのは主人公の鍋島武士達が「何に」仕えているのか、という点。
誰のための、何のための「忠」。自分でも主君でも、藩でもない、彼らが仕えているのはもっと -
Posted by ブクログ
上巻レビューの続きですよ。
この本を好きな理由ですが、まず主人公が単純明快でヒロイックなこと。
これはこの著書の描く主人公のパターンですが、自分の世界観がきっちりと
あって、それに従って即断即決即行動。このパターンが死ぬほど好きなのです。
わたしは火星が牡羊座にあるので、単純・明快・行動的という火の男をこよなく
愛しているのですね。過去につきあった男はすべて火の男です(どうでもいい)
そしてこの小説の主人公は「死人」です。毎朝イメージの中で死ぬ。
なので死を恐れない、という付加価値がついてくる。
この死人であることが、蠍座のわたしにはたまらないのですね。
蠍座は生と死を司り、オール・オ