アイザック・アシモフのレビュー一覧
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購入済み
大昔読んだのを、懐かしく
大昔、高校生のときに読んだのを、定年後に読み返しました。ストーリィはうろ覚えでしたが、読み返してると段々と蘇ってきて懐かしくなって来ました。昔読んだ文庫の紙の本に比べ、Bookliveの電子書籍は読みやすく感じています。小説の中に出てくる小道具で、高校生の時には違和感を感じなかった『マイクロフィルム』や『プロジェクター(光学式)』と言うものが、この歳になると随分陳腐化した印象を覚えます。ただ、勝手に解釈を、『マイクロフィルム』は『マイクロチップ』あるいは『マイクロストレージ』に、『プロジェクター(光学式)』は『プロジェクター(電子式)』とか『空間投影装置』など適当に解釈して楽しんでます。ストーリィはネタバレになりそうなので明かしませんが、40年以上経っても色褪せないものです。
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スペースオペラが“スーパーマン”とすると、このシリーズは“バットマン”の面白さ。とっておきの超能力とかスーパー兵器で完勝するのではなく、相手に欲しがっているモノを与え“勝った(あるいは買った)”と思わせて支配する。銀河系の辺境でトランターに替わり次の文明の中心と成るべく予定されたターミナスを選んだのはチェン(実質)皇帝自身と思わせて実はハリ・セルダンだった!/「千兆の人類のうち、百年後に生きている者は一人もいるまい」医学の進歩も限界があるようだ。
「自らは見ることはできない」未来のためにハリ·セルダンが何を犠牲にしたかは、遺作『ファウンデーションの誕生』で描かれる。
百年後、原子力をもたないアナクレオンが生意気にも恒星系間帝国を自認… -
Posted by ブクログ
AIのトピックが声高に語られるようになり、それと同時にこの本の冒頭にある、ロボット工学三原則もAI時代にふさわしい原則として頻繁に取り上げられることが多くなってきた。この原則は小説家アイザック・アシモフが考えたものであるが、彼のロボット傑作集が本作品である。三原則も作品の中で取り上げられている。下記にあらすじを記す。その前に、作中でも登場する三原則を記しておく。
作品のテーマとしては、人間とロボットの共存やロボットの脆弱性。また、近未来ロボットが現在よりも開発が進んだ時に起こるであろうことである。言うまでもなくフィクションであるが、楽しめる作品ばかりだ。
ロボット工学の三原則
第一条ロボットは人間に危害を加えてはならない。また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。
第二条ロボットは人間にあたえられた命令に服従しなければならない。ただし、あたえられた命令が、第一条に反する場合は、この限りではない。
第三条ロボットは、前掲第一条および第二条に反するおそれのないかぎり、自己をまもらなければならない。
あらすじ
1「ロビィRobbie」
女の子グローリアから愛するロボットであるロビィを取り上げた両親だが、ニューヨークでグローリアとロビィは感動の再会をする。
2「堂々めぐり Runaround」
水星で人間パウエルとドノヴァンがロボットのスピーディーにセレンの採取を命令し遂行させたところ、ロボット工学の三原則の第二条と第三条を同時に守るという矛盾のために命令を実行できないでループにはまっているという話。
3「われ思う、ゆえに Reason」
宇宙ステーションで人間パウエルとドノヴァンの命令を聞かなくなったロボットキューティ。
4「野うさぎをおって CATCH THAT RABIT」
新型ロボットの実地テスト。デイブをテストしても異常は見つからず、デイブが複数のロボットをひとりで監督せねばならず、自律性が大きく必要とされると推測される。親ロボットのデイブが6台のサブロボットを監督・指揮し、作業にあたる。そのためデイブの自律性が大いに必要となり、サブロボットを6台緊急時に対処する際に、デイブの陽電子頭脳に混乱が生じてしまう。
5「うそつき LIAR」
人の心を読む力をもったロボットのハービィをつくった。ロボット工学三原則の第一条は、人間に危害を加えてはならないこと。ハービィに、傷つけることと教えることとの無限ループに陥れることで破壊してしまう。
6「迷子のロボット Little Lost Robot」
63台目のロボットが行方不明に。ハイパー基地ではたまたま、ロボット工学三原則第一条が完全には刻みつけられていない頭脳をもったロボットを使用。そのロボットネクター10号を見つけ出すために様々な判別法を考える。
7「逃避 ESCAPE!」
USロボット社は競合相手に当たる合同ロボット社に<解なし>のデータを与え、その代わりに十万ドルを手に入れる。合同ロボット社はこわれたコンピューターをかかえ、USロボット社は完全無欠なブレーンと1,2年後にスペース=ワープ・エンジンを完成させ世界最大の発明をなす。
8「証拠 EVIDENCE」
政治家バリアリイはものを食べたことも飲んだこともないので、ロボットではないかと嫌疑がかかる。
9「災厄のとき The Evitable Conflict」
ロボットによる地球の統率が上手く機能しなくなってきているという話。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ心理歴史学者ハリ・セルダンの壮大な計画に基づき惑星ターミナスにファウンデーションが設立されて200年、滅びつつある銀河帝国そのものが遂にファウンデーションの存在を知り、攻撃を開始する。攻撃を指揮するのは、帝国の若く優秀な将軍ベル・リオーズ。優秀であるが故に帝国中枢からも煙たがられるほどの逸材であるベル・リオーズの進撃に対峙するファウンデーションは、セルダン計画に守られて繁栄が約束されているとの慢心の下、その指導層は腐敗しかつての勢いを失っていた。設立依頼最大の危機を迎えるファウンデーション、風雲急を告げる情勢は如何に!?
前作では古い勢力をその機智と科学力でばったばったと薙ぎ倒し、痛快な勝ちっぷりを見せてくれたファウンデーションは、この2作目では繁栄の上にあぐらをかいてすっかり停滞しています。そんなファウンデーションに牙を剥く2種類の敵、帝国将軍ベル・リオーズと闘う前半と、正体不明の敵「ザ・ミュール」が登場する後半の2部作となっています。
前半の「ベル・リオーズ編」は、若くて有能で鼻持ちならない、そんなところが魅力的なベル・リオーズが圧倒的な存在感で、ファウンデーション側を代表する登場人物ももちろんいるんですがかなり影が薄いです(^_^;でもまぁ結局はファウンデーションが逃げ切るんですが、この過程である登場人物が語った「ベル・リオーズの負けをセルダンが予測できた理由」が印象的でした。曰く、「強い皇帝と強い将軍」が同時に出た時だけファウンデーションは危機を迎える。何故なら、「弱い皇帝と強い将軍」の組み合わせなら、将軍の征服欲の矛先は皇帝に向かうから。でも、「強い皇帝と強い将軍」の組み合わせは、将軍が外宇宙への征服に燃えるものの、そんな将軍の存在を疎ましく思う皇帝がいずれ将軍を倒す、だからファウンデーションは安心だ、と。この下りには痺れましたね。ファウンデーション・シリーズが、「ただのドンパチ宇宙戦争もの」ではないということを端的に示す場面だと思います。
後半の「ミュール編」では、精神感能力を持つミュータント・ミュールの進撃が描かれます。数多くの人間集団の動きを予測する数学手法である心理歴史学は、ミュールのような特異な一個人の動きを予測に組み込むことは出来ず、セルダン計画に守られてきたファウンデーションは、遂に陥落。ファウンデーションの人々が正にセルダン廟でホログラムによる予言を聞いていたその時に、ミュールによるターミナス侵攻が開始される、この絶望感と緊迫感。
個人の動きを予測できない心理歴史学が負けた、ように思える展開ですが、でもこのシーンにおいて、セルダン(のホログラム)は、その時点でのファウンデーションの政権中枢が腐敗して反体制派が台頭してきていることをちゃんと言い当てているんですよね。ミュールが登場しようがしまいが、ファウンデーションは内乱の危機を迎える・・・自ら作り上げたファウンデーションの停滞と衰退(そして、それを乗り越えたところにある新たな希望)を、冷徹に計算しているセルダンの叡智。
前半・後半ともに鴨がしみじみ感じたのは、面白うてやがて悲しき人間の性、とでもいったらいいのでしょうか。
人間ってバカだよなー、やることなすこと巧くいかないよなー、でもだから面白いんだよなー。と思いつつ、セルダン博士やアシモフと一緒にこの壮大な歴史絵巻を紐解いて楽しむ感じ。文系でも楽しめるSF作品の最右翼と言えるんじゃないでしょうか。第3巻も楽しみです!