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アイザック・アシモフの数ある作品の中で『映像化不可能』と言われている作品です。そう言われるだけあって読み応えあります。
アシモフの作品には、有名な「ロボット三原則」のようにシリーズ毎に一貫したテーマがありますが、この「銀河帝国興亡史」では「心理歴史学」です。
「銀河帝国はどのような滅亡の道を辿るのか?」、「ファウンデーションはどうやってその危機を乗り越えるのか?」、「そして、ハリ・セルダンの予言とは何なのか?」
そう思いながら物語を読み進めていくと、あっという間に三部作を読み終えてしまいます。
他のアシモフ作品につながるテーマが要所に盛り込まれている、アシモフファン必読の三部作です。
Posted by ブクログ
巨匠アイザック・アシモフによる壮大な宇宙叙事詩第2巻。
滅びつつある帝国の若き逸材ベル・リオーズがファウンデーションを狙う第1部は、セルダン計画を盲信し凋落しつつあったファウンデーションがこの危機を乗り切れるのか?という緊張感が巧みな筆致で描かれており、大いに楽しめた。しかしながら、それに比較すると第2部「ザ・ミュール」はファウンデーション最大の危機を描いているにもかかわらず、やや冗長な印象が否めなかった。群衆の反応を統計的に予測する心理歴史学では、ミュールのような特異な個人の出現は予測できず、そこからセルダン計画が綻びを見せてくる、というのが第2部の要諦だが、このテーマを見せるためのミュールによるファウンデーション征服の過程はもっと簡潔に展開できたのではないかと思われる。また、本作におけるアシモフの描写は良くも悪くも俯瞰的であり、登場人物が直接見ていない出来事は詳細に描かれないことがよくあり、そのためか物語の展開に緊迫感が足りなかったように感じられた。しかし、ミュールの正体が明らかになる後半部分の仕掛けはさすがであったし、戦いに勝利する上で最も重要な要素は「人間の心理」であると措定した戦争描写はたいへん興味深いものであった。
広大な宇宙を舞台にして、圧倒的に巨大な人間集団が見せる栄枯盛衰を描くという設定そのものがセンスオブワンダーなのだが、セルダン計画とファンデーションの存在が示す、秩序と文明をいかにして破壊から守り維持発展させていくか、という価値観自体が極めてアメリカ人的であるように私には感じられた。そこが面白いと感じられれば、本作に対する見方も変わるのかもしれない。
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