【感想・ネタバレ】ファウンデーションのレビュー

アイザック・アシモフの数ある作品の中で『映像化不可能』と言われている作品です。そう言われるだけあって読み応えあります。
アシモフの作品には、有名な「ロボット三原則」のようにシリーズ毎に一貫したテーマがありますが、この「銀河帝国興亡史」では「心理歴史学」です。
「銀河帝国はどのような滅亡の道を辿るのか?」、「ファウンデーションはどうやってその危機を乗り越えるのか?」、「そして、ハリ・セルダンの予言とは何なのか?」
そう思いながら物語を読み進めていくと、あっという間に三部作を読み終えてしまいます。
他のアシモフ作品につながるテーマが要所に盛り込まれている、アシモフファン必読の三部作です。

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Posted by ブクログ 2022年07月21日

中学生のころはまり、数学・心理学・統計学の専門家になりたいと進路をまじめに考えたことを思い出す。
全編読んだあとに再読すると隠された謎など考えながら読めて改めて面白い。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2018年09月10日

偉大な心理歴史学者の敷いたレールの上を踏み外さないように歩く人々。

膨張した科学と原子力が減退していき、それを維持する科学者達の集団。

描かれる英雄達の行動方針はただ一つ「何もしない」ように行動する。それによって、偉大な心理歴史学者の描いた
未来を辿っていく様子が、壮大な物語として描かれている。

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Posted by ブクログ 2018年03月07日

銀河系全土を一万年以上にわたって支配してきた銀河帝国は、爛熟期から停滞期を超えて、緩やかに衰退しつつあった。
「心理歴史学」の第一人者ハリ・セルダンは、このままでは帝国が滅亡することを予言し、人類の知識的滅亡を防ぐために帝国中から学者を集めて百科事典を編纂するプロジェクトを開始する。衰退を直視しよう...続きを読むとしない帝国から危険分子と見なされたこのプロジェクトは、セルダンの死去とプロジェクト関係者10万人が辺境の惑星ターミナスに追放されることにより、実質的に幕を閉じたかに見えた。しかし、ターミナスにプロジェクト拠点が写されること自体、実はセルダンの遠大な計画上予測され、準備されたことだった。セルダンの計画、それは多数の人間集団の行動を予測する為の数学的手法である「心理歴史学」を駆使することにより、未来の人類社会の動きを中長期的に予測し、なにもしないままでは次の文明興隆まで1万年以上かかるであろう暗黒期を千年に縮めるという気宇壮大な計画。ターミナスに残された10万人は、失われつつある帝国の科学技術を温存して次の「第二銀河帝国」の種となるべき存在だったのだ。百科事典編纂財団として発足したことから、やがて「ファウンデーション(財団)」と呼ばれるようになるターミナス社会は、「第二銀河帝国」への道筋をどのように切り開くのか?未だに強大な権力と軍事力を有する銀河帝国勢力と、どのように闘っていくのか??

いやー、愉快痛快!「古き良きSF」の面目躍如!!
何分にも、1950年代の作品(!)ですので、今読むと古さを感じるのは否めません。キャラ設定がシンプルで善人は善人、悪人は悪人と読み進めるまでもなくわかったり、作中に登場する「原子力」は現実の原子力とは異なり要するに「スゴく進んだ技術」を示すイメージだったり、訳文も古いので会話の流れが時々直訳調になって読みづらかったり、というところはあります。
が、そんな欠点を補ってあまりある、この「手に汗握る」感!銀河の辺境の田舎惑星ターミナスで、資源も軍事力も持たないファウンデーションが持っている唯一にして最大の武器、それは「知識」そしてそれを活かす「知略」です。衰退しつつあるとはいってもまだまだ強大な周辺諸国や帝国中枢を相手に、知と策略を武器にばったばったと敵をなぎ倒し、手を替え品を替えつつ勢力を拡大していくファウンデーション。この過程の爽快感と言ったらないです!

現実の人間社会に鑑みて、この展開は楽観的すぎるんじゃないの?という意見は、確かにあります。でも、「心理歴史学」という魅力的な架空理論でこの作品世界に強固なバックボーンを通し、痛快な冒険群衆活劇(と言っていいのか?ヽ( ´ー`)ノ)を描き出したアシモフのこの発想力は、まさにSF、センス・オブ・ワンダーだと鴨は思います。SFなんだから、思いっきり楽しみましょうよ!

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Posted by ブクログ 2015年12月10日

アシモフの銀河帝国興亡史1 金字塔!
表紙   7点鶴田 一郎
展開   9点1951年著作
文章   9点
内容 850点
合計 875点

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Posted by ブクログ 2012年06月17日

アイザック・アシモフ!なんと巨大か!
さすがビッグ・スリーと呼ばれるだけはある。

アシモフといえば、ロボットの行動原則をシンプルにまとめ上げた(良いものは、往々にして単純なものだ)『ロボット工学三原則』で有名だが、ただそれだけが彼の名をビッグ・スリーと呼ばせたワケでないことを、未熟ながらも認識して...続きを読むいるつもりだ。
科学的な後押しを得た豊かな発想に、読者を難なく惹きつける見事なプロット。そして、それらに垣間見られる確かな洞察は、単純明快でエキサイティングな彼の作品に多重の深みをもたらしている。

さて、そんな偉大なアシモフが樹立する気宇壮大な叙事詩─ファウンデーションシリーズは、ロボットシリーズに並ぶ彼の代表作。ヒューゴー賞のベストオールタイムシリーズ部門を受賞する傑作である。

その銘記すべきシリーズの第一作である当著は、帝国の生んだ最後の天才/心理歴史学者ハリ・セルダンの予言で始まる。
「銀河帝国の滅亡は避けられず、然る後三万年の暗黒時代が到来する…」
この暗黒時代を僅か一千年に圧縮にするため、セルダンは”ファウンデーション”を建立するのだが…

ファウンデーションに襲いかかる大難に、全幅の機知をもって立ち向かうサルヴァー・ハーディンやホバー・マロウの活劇に心奪われる…!
前に読んだ「われはロボット」に見られるように、当著はミステリー要素を多分に含んでいる。課題に立ち向かうハーディンやマロウの行動は一見すると理解し難いが、物語の終りでは、快刀乱麻を断つが如く謎は明らかとなり、課題は解決する。
複雑にもつれた(ように見える)事柄は、単純明快な名の下に整理整頓され、後には興奮冷めやらぬ余韻だけが残るのだ!
そして、そんなスリリングでエキサイティングな物語だが、空想の世界に留まらない─現代世界にも通じる的確な洞察が見え隠れする。
うーん、やっぱりアシモフすげぇよ。

読後、「アシモフすげぇ…!」という語彙のない月並みな感想しか抱けなかったが、それでいいのだ。
良いものは、往々にして単純なのだから!

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2011年08月21日

これも若い時に読んで大変影響を受けたSF。銀河帝国を復興するために巧妙なコントロールを第二ファンデーションがするという内容だったと記憶している。思った通りに表現する相手とそうでない相手を区別し始めたのもこのSFがきっかけだったと思う。よければ社会の表舞台にという発想は優秀な人間の悲願のようなものだと...続きを読む思うが、あるべき形を実現するには裏から巧妙にコントロールしたほうがいい部分もある。闇将軍と揶揄される存在ではなくて、もっと自分や周囲の人間たちの利益を考えない立場をどう保っているかが基本だろうなぁ。かなり危うい存在の仕方である。

このシリーズは何巻もあるし、新・銀河帝国興亡史なども出ているようだ。以前読んだのは創元推理文庫だったと思う。もう一回は読んでみたい本である。

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Posted by ブクログ 2010年08月20日

もったいなくて手を出せなかったシリーズをついに買ってしもうた。…あーもう!あーもう!!心理歴史学って設定だけでご飯3杯。

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Posted by ブクログ 2010年05月29日

ハリ・セルダンの心理歴史学、この思いつきで成り立つ話
アクションや星間を飛び回る描写がなくても、いやないからこそ、面白い。古びた感じがしない(暗黒星雲の…と違って)
しかし、百科事典編纂者とは。さすがのアシモフも、インターネットとウィキペディアは予見できなかったんだなあ

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Posted by ブクログ 2024年01月06日

人類史に重ね合わさるストーリーのスケールとSF要素としての技術描写の興味深さが合わさり、子供から大人まで幅広く色々な観点から楽しめる作品。
「心理歴史学」2020年代の技術を持ってしても、まだまだ実現は難しいかもしれないが、近しい理論や方法論が見つかるのではとワクワクしつつも、もし本当に実現されれば...続きを読む、それはそれで気味が悪いだろう。

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Posted by ブクログ 2022年05月01日

23冊目

心理歴史学が予想した銀河帝国滅亡。その後の暗黒時代を短縮するための対策は百科事典を編纂するファウンデーション(財団)の設立。「百科事典の編纂で帝国が救えるの?」って思いますが、真意は民衆にも我々読者にも明かされないのです。まさに三体の面識者計画。

財団の教えは宗教となり、布教により近...続きを読む隣の惑星都市を支配します。やがて経済の力が強まると宗教の力が弱くなり、商人が影響力を強め貿易によって支配力を拡大させていきます。

地球人による世界の運営が続く限り、世界史でみられた歴史の興亡は宇宙に出ても繰りかえされるのでしょう

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Posted by ブクログ 2021年12月28日

資源の乏しいターミナスが小型技術と貿易により、古めかしい巨大技術と軍事力を持つコレルに勝利するくだりが面白い。読んでる時はアメリカから見た日本への危機意識の表れとして書かれたのだと想像したが、1940年代に書かれた小説のため当然そんなはずはない。
異なる文明の衝突を俯瞰的に捉えた、未来予知的な視点に...続きを読む驚いた。

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Posted by ブクログ 2021年09月18日

SFではレジェンド的存在という事で読んでみましたが、非常に面白かったです。前世代の革新的成功が、次世代の打破すべき課題となる。盛者必衰のことわりを楽しみながら、実感できる本です。

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Posted by ブクログ 2021年07月24日

もっと早く読んでおけばよかった。面白い。学生の頃に延々と漫画を読み返していた時間がもったいなかった。

宗教と科学、各自の理解を超えたところでは区別がつかなくなるのではないか。興味深くもあり、怖くもある。
この後の展開はわからないが、高い科学には倫理が要求されることがよくわかった。科学技術をほぼ独占...続きを読むしていたら、周辺を支配しようと思えば容易だなと思う。

心理歴史学、三体につながる話であったと思う。

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購入済み

大昔読んだのを、懐かしく

2021年05月15日

大昔、高校生のときに読んだのを、定年後に読み返しました。ストーリィはうろ覚えでしたが、読み返してると段々と蘇ってきて懐かしくなって来ました。昔読んだ文庫の紙の本に比べ、Bookliveの電子書籍は読みやすく感じています。小説の中に出てくる小道具で、高校生の時には違和感を感じなかった『マイクロフィルム...続きを読む』や『プロジェクター(光学式)』と言うものが、この歳になると随分陳腐化した印象を覚えます。ただ、勝手に解釈を、『マイクロフィルム』は『マイクロチップ』あるいは『マイクロストレージ』に、『プロジェクター(光学式)』は『プロジェクター(電子式)』とか『空間投影装置』など適当に解釈して楽しんでます。ストーリィはネタバレになりそうなので明かしませんが、40年以上経っても色褪せないものです。

#深い #タメになる

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Posted by ブクログ 2021年04月11日

初アシモフ。三部作の第一作目。SFなのだが、中で起こる危機は現実に起きてもおかしくないもので、それを回避するための権謀術数が面白い。訳の評判が悪いので、二作目は創元版で読んでみることに。

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Posted by ブクログ 2021年02月12日

大戦の最中に執筆が始まっているそうだが、時代を先取りしている傑作。今読んでも非常に面白い。
ついに映像化されるそう
シリーズは全4作とのことで、全部読みたくなる。
個々の未来予測はできないが、集団として将来が確率的にどうなるかを数学的に表した心理歴史学は、気体などのふるまいを統計的に予測するボルツマ...続きを読むン方程式から着想を得ている雰囲気がする。

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Posted by ブクログ 2020年02月22日

スペースオペラが“スーパーマン”とすると、このシリーズは“バットマン”の面白さ。とっておきの超能力とかスーパー兵器で完勝するのではなく、相手に欲しがっているモノを与え“勝った(あるいは買った)”と思わせて支配する。銀河系の辺境でトランターに替わり次の文明の中心と成るべく予定されたターミナスを選んだの...続きを読むはチェン(実質)皇帝自身と思わせて実はハリ・セルダンだった!/「千兆の人類のうち、百年後に生きている者は一人もいるまい」医学の進歩も限界があるようだ。
「自らは見ることはできない」未来のためにハリ·セルダンが何を犠牲にしたかは、遺作『ファウンデーションの誕生』で描かれる。
 百年後、原子力をもたないアナクレオンが生意気にも恒星系間帝国を自認…

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Posted by ブクログ 2019年10月18日

ついに読み始めてしまった。心理歴史学という(架空の)学問をもとにハリ・セルダンにより緻密に予測された、銀河帝国の衰亡と再興が時間軸に沿って語られていく。本作は、セルダンらによって銀河百科事典を編纂するという名目で、惑星ターミナスにファウンデーション設立されてから幾度かの危機をその時々の指導者たちが乗...続きを読むり越えて行くというストーリー。まだほんの序章しか語られていない。

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Posted by ブクログ 2018年10月12日

SFの名作との評判を目にしたので、読んでみたもの。

政治的な話を軸に話が進み、確かに面白い。

本書では、ハリ・セルダン、サルヴァー・ハーディン、ホバー・マロウといった人物を中心に描かれる。

この先、広大な歴史が続くようだが、このまま進むべきか、
それとも、三部作だけでも読むべきか・・・

迷う...続きを読む

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(目次)
第1部 心理歴史学者
第2部 百科事典編纂者
第3部 市長
第4部 貿易商人
第5部 豪商

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Posted by ブクログ 2017年05月13日

やっぱアシモフはいい!ストーリーテラーとして人類史上ベスト5くらいには入るのではなかろうか。
長さを感じさせないし、これから続くであろう物語への期待が膨らむ。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2015年05月10日

全銀河はトランターを首都とする銀河帝国に支配されていた。ハリ・セルダンは心理歴史学の研究の結果、銀河帝国の衰退とそれに続く暗黒時代を予言した。帝国側から危険思想として裁判にかけられたハリ・セルダンは多くの研究者を伴って銀河百科事典の編纂を目的に銀河の辺境の星ターミナスに追放された。

各章ごとに主人...続きを読む公を替えながらハリ・セルダンが創ったターミナスの組織、ファウンデーションがいかに危機を乗り越え発展していくかが描かれる。

・第一部 心理歴史学者
ガール・ドーニックがハリ・セルダンに出会い共にターミナスへ追放される。ファウンデーションの始まり。

・第二部 百科事典編纂者
ファウンデーションが創られてから50年後、ルイス・ピレンヌはファウンデーションの代表者として銀河百科事典の編纂に心血を注いでいた。銀河帝国の支配力が低下し、辺境の星々が独立の機運を見せていた。ターミナスの近く、アナクレオンも銀河帝国から独立し、ターミナスを併合しようと企んでいた。ルイス・ピレンヌは銀河帝国の権威を信じ、銀河百科事典の編纂を遂行することにこだわっていた。この危機を回避するため市長サルヴァー・ハーディンはクーデターにより権力の奪取を決意する。

・第三部 市長
ターミナスの市長、サルヴァー・ハーディンはファウンデーション内部の反対分子による突き上げと、アナクレオンによる外部からの圧力にさらされていた。これを一気に解決するために宗教を利用することにした。この頃、銀河の辺境ではすでに文明は衰退し、原子力エネルギーは過去のものとして忘れさられていた。そこに唯一高度な文明を維持するファウンデーションの存在を一種の宗教として広めることで支配権を確立し生き残ろうとした。この信仰心を利用してサルヴァー・ハーディンは内外の脅威を一掃した。

・第四部 貿易商人
貿易商人のリマー・ポニェッツは惑星アスコーンに貿易商として潜入していたファウンデーションのエージェント、エスケル・ゴロヴを助けに向かうことになった。アスコーンの人々は科学技術の成果や原子力を完全に排除していた。アスコーンの君主ファールとの交渉の結果、鉄を金に換える金属変成機と交換にエスケル・ゴロヴを取り戻した。この金属変成機を使用しているファールを立体録画して自分たちの安全を保障させた。

・第五部 豪商
貿易商人のホバー・マロウは三隻の貿易船が行方不明となる事件が起きたコレル共和国に調査のため出発した。元商人のジェイム・トゥワーと共にコレルの近くまで来た時にファウンデーションの宣教師が助けを求めてくる。コレルとファウンデーション双方の法律を順守するため乗組員たちの反対を押し切って宣教師をコレルに引き渡した。コレルの主席であるアスパーと会見を果たしたマロウは、宗教ではなく貿易によって両国の関係を改善させようとした。コレルでは銀河帝国製の銃や戦艦が存在し、いまだ銀河帝国の存在が確認され、その脅威の存在も知られることとなった。しかし、コレル自体には科学技術の下積みはなく現在あるものを維持するだけだった。ターミナスに戻ったマロウは宗教によるファウンデーションの勢力拡大を望むジェレイン・サットと対立することになった。マロウ自身はすでに宗教の役割は終わり、貿易がこれに代わると考えていた。サットは宣教師をコレルに引き渡した罪でマロウを裁判にかけた。しかし、マロウは宣教師は偽物でコレルの秘密警察の者の変装だと見破った。これによりマロウは釈放され、後に市長と祭司長を兼任することとなった。

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Posted by ブクログ 2014年11月19日

統計的手法により集団心理と行動を予測する事が可能な心理歴史学。心理歴史学の計算により予言された帝国の緩やかな崩壊とその後に続く長い暗黒時代。それを最小限に食い止めるため人類の技術、知識、文化をあまねく収集して百科事典としてまとめるべく辺境に設立されたファウンデーションの最初の200年の物語。電子書籍...続きを読む化されてたので30年ぶりに読んだ。スケールが壮大で圧倒される。短編集。

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Posted by ブクログ 2014年04月06日

初めてアシモフの本を読んだが、ファンデーションとは何かがやっと理解でした。 銀河百科事典を作り人類の知識を保存し、帝国の滅亡による荒廃から少しでも早く立ち直るためにハリ・セルダンによる心理歴史学による未来の道を歩むためにターミナスにファンデーションを置き未来を予見する。
さてこれからどうなるか。まあ...続きを読む初めはとっかかりがちょっと悪かったが、だんだんのめり込んできそう。 でも話が結構賞で飛ぶので付いていくのが結構大変。

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Posted by ブクログ 2012年03月31日

ファウンデーションシリーズの1作目を読み終わったにすぎないが、こりゃゴツいなあと感じずにはいられない。単に僕の working memory が衰えているだけなのかもしれないが。
やっぱりこういうのを読むのは楽しい。経済学を少しでも勉強してみようかなという気を起こすのにもってこいだと思う。

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Posted by ブクログ 2011年11月10日

何度目かの再読。

何度か読んでいて、面白いと思っているにも関わらず読んでいる途中必ず睡魔に襲われると云う不思議な本。
しかし今回はそんなことはなかった。何が違っていたのだろう。

あとがきを読む前から、まるで技術だけで世界と渡り合っている(た?)日本の姿を描いた物語だな、と思った。
そして原子力技...続きを読む術こそが全ての科学の頂点である、と云う物語上の設定に、今の日本の惨状をどうしても思い浮かべずにはいられない。

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Posted by ブクログ 2010年07月11日

何がすごいって、心理歴史学という概念だ。


実社会において、ゲーム理論や行動経済学が、スポットライトを浴びることを、まるで予想してたかのよう。


まったく、すごいじいちゃんだ。

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Posted by ブクログ 2022年06月12日

昔のSF
心理歴史学者が銀河帝国の滅亡を予言することから始まる。
ハリ・セルダンの先見の明がすごい。
人と時がどんどん変わっていく、昔の翻訳だからかなー、少し読みづらかった。
心理歴史学の内容がおもしろかった。実際にこんな学問があったらおもしろいのに!

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Posted by ブクログ 2020年01月24日

とにかく読みにくい。
登場人物がちょくちょく変わり、星間政治的背景がこれでもかと押し出されるために内容を理解するのにとても時間がかかりました。
鋼鉄都市から入った人(私ですが)には正直キツい。
銀河興亡史というタイトルがつくだけあって、ただひたすらに歴史をかいつまんで説明してるのだと思います。
宗教...続きを読むが政治を支配し、民衆もそれを甘んじて受け、それによって発展性がそがれじわじわと朽ちてゆく。
一巻にして内容が深いです。

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Posted by ブクログ 2019年07月05日

アシモフ 銀河帝国興亡史 1 ファウンデーション
表紙 生頼範義

ローマ帝国衰亡史のような 壮大さを持つ 知的SF。経済学、社会学、政治論、国家論を盛り込んでいる

戦争史や英雄伝ではなく、政治外交、宗教、貿易による帝国支配史

「ファウンデーションはルネッサンスの種子であり、第二銀河帝国の未来...続きを読むの創始者」

「未来の歴史がどんなに曲がりくねったコースをたどるにせよ〜このコースはあらかじめ設定されているものであり、その果てに、新しい、より偉大な帝国がある」

ファウンデーションが野蛮国を支配する段階
1.力の均衡を利用して 彼らを撃退
2.世俗的権力に対して宗教的権力によって支配
3.貿易と商人を発達〜宗教にコントロールされた商業帝国
4.宗教の力が尽きた時、貿易により繁栄〜貿易商人と豪商の国へ

心理歴史学者 ハリセルダン
*ファウンデーション設立者
*予想される危機に対して警告を与える〜百科事典

サルヴァー ハーディン
「暴力は 無能力者の最後の避難所」
「正しい事をするのを道徳観念に邪魔をさせては ならない」
「成功するためには計画だけでは充分でない。当意即妙も必要」

「危機は 個人によって解決されるのではなく、歴史的な力によって解決される。ハリセルダンは〜未来のコースを計画した時〜英雄的行為をあてにせず、経済学と社会学の流れをあてにした」

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Posted by ブクログ 2011年10月19日

壮大な世界、歴史の幕開けを感じさせる宇宙絵巻。
心理歴史学という発想は面白い。
が、それで確定未来が予測されてしまっているっていうのも辛い部分はある。
周辺惑星の奴らのダメダメさも少し気になる。
でも 1940 年代にこんな作品を書けてしまうアシモフ、すごい。

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Posted by ブクログ 2020年07月15日

アシモフの代表作といえるSF小説なので、いずれ読んでみたいと思っていた話しを、ようやく最近読んだ。
1巻〜3巻までで一区切りということになっていて、1巻では、「銀河帝国」と「ファウンデーション」という、物語の基本的な世界観を組み立てた後、2巻、3巻と続いて推理小説のような謎解きが中心になる。特に3巻...続きを読むは、登場人物同士の推論の応酬が繰り返された後、最後になってタネ明かしがされるという、本格ミステリーの色合いが濃い。

物語の中でハリ・セルダンが提唱する、「心理歴史学」という概念がまずスゴい。
原子物理学と同様の考え方で、一つ一つの原子がどういう動きをするかは予測がつかないけれど、膨大な数の原子が集まった時の全体としての動きは確実に予測が出来る、という理論を人間の心理に応用した学問が、この物語のベースになっている。
今の地球の、数十兆というような人口の規模では心理歴史学は適用出来ず、1000兆という人口を対象とした時にはじめて予測が可能になる。それによって、いつ現在の帝国が滅びて、次の文明の復興がいつになるのかというところまでを、かなり高い確率で言い当てることが出来てしまう。

この、心理歴史学というのは、「ファウンデーション」シリーズで非常に重要なテーマになっていて、物語のすべては、ハリ・セルダンが打ち立てた「セルダン・プラン」という未来予測を中心として進んでいくことになる。
銀河帝国滅亡後、文明再興までの期間を、数千年というスパンから数百年にまで短くすることを目的とした「セルダン・プラン」は、果たして実現するのか、途中でついえてしまうのか。
この、宇宙全体を舞台にして、何千年という歴史を扱う年代記のスケールは、かなり壮大で魅力的だ。

文明復興の役目をおったファウンデーションという国家が、非常に小さな技術立国であるという点は面白い。この作品が最初に出版されたのは、第二次世界大戦直後の1951年だけれども、この重厚長大な銀河帝国と、小国ファウンデーションは、その後のアメリカと日本を連想させるものがあると思う。

惑星全体の人々の心理歴史学的な流れは、きわめて強力な慣性を持っています。それが変化するには、それと同等の慣性を持つものと出逢わなければなりません。同じくらいの人数の人が関係するか、または、人数が比較的少ない場合には、変化のための膨大な時間を見込まなければなりません。おわかりですか?(p.42)
今のところは次の事を知っているだけで充分だ。科学的避難所がターミナスに建設されるということ。そして、もうひとつが銀河系の反対側の端に、つまり、”星界の果て”に建設されるということ。その他としては、わたしは間もなく死に、きみはわたし以上に物事を見るだろうということ−いや、いや。びっくりしないでくれ。悪く思わないでくれ。わたしの寿命はあと1、2年だと、医者が言っている。しかし、わたしは意図したことを、生きている間に成し遂げた。どんな状況のもとでも、これ以上良い死に方があるだろうか?(p.58)
この戦争全体は二つのシステムの間の闘いだ。帝国とファウンデーションとの。大きいものと小さいものとの。(p.347)

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