近衛龍春のレビュー一覧
-
-
購入済み
鎌倉三代将軍家の時代の13篇の短編アンソロジー。
タイトルは『旅する』だけど、旅自体を扱った作品はなかったような?(^_^;)各作品の冒頭に、作品にちなんだ名所の写真と説明がついています。
前半は頼朝と政子の逸話が多く、後ろになるにしたがって時代があとになります。
砂原浩太朗さんの「実朝の猫」が好きかも。鎌倉に行きたくなりました(^.^) -
Posted by ブクログ
■佐竹氏は清和天皇直系の源氏。河内源氏の新羅三郎義光を祖とする。甲斐源氏の武田氏も同じ新羅三郎義光を祖とするからなのか、武田氏滅亡の折、武田氏の金堀衆が大挙して常陸国に来たというのは興味深い。常陸国もまた、金山が多くあった。佐竹義重の軍資金は国内の金山がベースだったはずだ。
■北家、東家、南家の佐竹三家が佐竹宗家を補佐する体制。古い名家によくあることだが、同族家臣が多く結束が固いと感じる。
■佐竹義重は、わかっているだけでも生涯に400通近くの書状を書いており、この本はその書状をベースに著されていることがよくわかる。著者の方が佐竹義重だけでなく、北関東や越後の国主、土豪に至るまで書状を丹念に当 -
Posted by ブクログ
伊達政宗の従兄弟であり、重臣である伊達成実(しげざね)を主人公とした歴史小説。
兜の毛虫は、「決して後ろに退かない、前に突き進む」というもので、伊達家で唯一人付けるのを許されたもの。成実の性格を表している。
そんなダイナミックな性格が、歴史小説として面白い作品に仕上げている。
基本的には大河ドラマはじめ伊達政宗のストーリーをなぞった話ではあるが、視点が家臣の成実であることで、また違った見方ができ面白い。
後半の秀吉絡み~北の関ヶ原は、ちょっと駆け足な印象を抱いた。
父の実元は、上杉謙信で有名な越後上杉家に養子に入る予定だった人物で、成実の「実」は上杉家から貰った文字。
その際、上杉家から伊達 -
購入済み
輝元の評価が一変
関ヶ原合戦後改易を免れるまでの輝元しか知らなかった私には大変興味深く読めた。大幅減封で輝元が感情をたぎらせながらも成長していく様はまさに毛利家の存続を賭けた戦い。相手は一枚上手の家康と本多正信。手に汗を握る展開に目が離せない。
-
-
Posted by ブクログ
弓大将 大島光義。正直これを読むまでこの老将の人生など知る由もなかった。歴史を紐解くとかなりきわどい人生ともいえるが、途中を省いても信長、秀吉、家康と天下の三英傑に仕えながら鉄砲の時代でもかたくなに弓を引き搾り洗浄に立った男の物語である
「九十三歳の関ヶ原」
それにしても道三の没落の戦から始まり、九十三歳で迎える関ヶ原。衰え知らずの弓の腕はその弓の軌道でさえもまげて次々と兵を倒していく。最近では大物武将ではなくこういった目立つ小規模の武将にスポットを当てた作品が多くなっている。
物語りを作り上げることができるのかと思いきや、この大島光義に関していえば前出の三英傑の人生ともかかわっているの