富野由悠季のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ劇場版「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」とは同じ舞台をテーマにした、別の作品。
作者である富野由悠季氏は、「あとがき」の冒頭で「映画を本編とすれば、本書は、モチーフ小説と位置づけられるもので、本来、発表されるべき性質のものではないでしょう。」と言い切っている。
最初に「あとがき」から読んだので、作者の意図することや彼の伝えたかったこと、試したかったこと、映画ではできないことをしたいこと、が何だったのかわかった上で読むことができた。
劇場版を観た上でお読みになる方には、是非「あとがき」から読んでいただきたい。
この作品でアムロとシャアの織りなす、宇宙世紀の物語は終わる。
そのことを改めて実感したいがために読んだ。
富野由悠季という人が、その終わりに伝えたかったことは何だったのか、をすべて知ることはできないけど、その一面を垣間見ることはできたのかなぁと。
余談:どこかのこの作品のレビューで「アムロが父親になることは許されなかった。主人公が父親になることを許されるようになったのは、ドラゴンボールの孫悟空以降」と読んだ。確かにそうなのかもしれない。 -
Posted by ブクログ
機動戦士クロスボーン・ガンダムシリーズの続編。作者自身も完結のつもりで描いたと言う「鋼鉄の7人」が非常に綺麗な終わり方であったため、正直読むのが不安だったが全くの杞憂であったと感じた1巻であった。
前作から20年経過した宇宙世紀0153―「機動戦士Vガンダム」の時代の物語として新主人公フォント・ボーの視点から前作キャラとの絡みを描き出す形となっているので、前作までの展開から気持ちを切り替えて触れることが出来る。それでいて「機動戦士クロスボーン・ガンダム」におけるトビアとキンケドゥの関係を思わせるようで感慨深い。時間を空けたことで前作キャラが現在どうなっているのか、どう絡んでくるのかという期待もしやすいので前作ファンは是非読むべきではないか。
フォントがMSなどの軍事オタクという珍しい主人公なので、戦闘の中で知識を活かすことやカーティスのハンデと結びつけるなど変わった魅力を発揮する。そのため、単体の作品としても面白い部分がしっかりあると感じられて良い。
時代をずらしたことは元々F91とVガンダムをつなぐ印象のあったMS描写にも活きている。クロスボーン的なMSデザインにVガンダム時代の技術が含まれるなど、設定が好きな人も楽しめるのではないか。フォントのMSオタクの設定を用いることで展開の上でもMSの技術を重要視しているのも良い所である。
なお、「U.C.Column」においてシリーズにおける位置や細かい設定を解説しているのでガンダムシリーズに詳しくない人でも本編の演出や展開が理解できる配慮も申し分ない。