あらすじ
人類がスペースコロニーへの移住を始めて数百年。突如出現した正体不明の敵UE(アンノウン・エネミー)によって、平和な時代は終わりを告げた。戦火に巻き込まれ母親を失った少年フリット・アスノは、母の思いを受け継ぎ古代のモビルスーツ「ガンダム」を作ろうと決意する。そしてA.G.115年、14歳になったフリットの住むコロニーに再びUEが来襲。フリットは自ら作り上げたガンダムに乗り、戦いに向かう……。人類を襲う正体不明の敵に、自己進化し続けるガンダムが今立ち向かう! 三世代に亘る壮大なガンダムストーリー、小説化第一弾。
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Posted by ブクログ
AGEノベライズ、始まりの巻。
あちこちで言われている通りTVよりはるかにいいですねぇ。
ひとつは、先に読んだアセム編でも感じましたが、
ヒロインは単なる主人公にからむ可愛い女の子でなく、
ちゃんとサポートも出来る子として描かれてること。
今回のエミリーちゃんも例にもれずで、
知識のある子で、フリット君が戦場に出る意味が解るからこその
戦わせたくない気持ちに説得力がありました。
あと、フリット君があのプロローグ以来ずっと抱いていた
想いも明確で良かった。
彼が天才(ただし恐ろしい努力をしている)ことがはっきり
描かれていることで、彼が固執する意味に
「僕がやらなきゃ」という哀しすぎる想いが貫かれていて
泣けます。
正直これは絶対意識してなくてだと思うんですが、TVで疑問に
思っていた
「何でエミリーちゃんは軍服っぽいの着てるのに
フリット君は私服なんだろう」も
彼の葛藤の表れにも見えてくるから凄い。
そう、正規の軍人だったのはアセム「君」だけで、
フリット「君」とキオ君はおそらく半端ではない才
(Xラウンダー)から軍に協力してるような格好なんですよね。
(いちいち君強調してるのは後に立場が変わるから…(笑)
TVの中途半端な描かれ方で爺が嫌な人は読むのがオススメですね。
あと、やっぱり一番好きなのは
「子供を戦場に出す非常識さ」を
はっきり出していること。
これも上記の通り類稀なXラウンダーであるゆえが
入ると説得力がありますね。
Posted by ブクログ
大人・子供・軍人・技術者それぞれの立場・考え・行動がしっかりと噛み合ってキャラクターが生き生きと動き、テンポよく進む展開と相まってあっという間に読み終えてしまった。さらに本編の唐突すぎる展開や矛盾・問題点が見事に解消されており、物語に一貫性が生まれていた。TVシリーズはかなり酷評されていたが、登場人物の行動だけでも小説版のとおりであればここまで酷評されることもなかったように思う。本編に不満のあった人はこれを読むとガンダムAGEに対する印象が変わるかもしれない。
Posted by ブクログ
面白い。TV版の、点でしかなかった要素を線でつなぐような理屈。記号でしか無かったキャラクターの体臭を感じさせるような生生しい内面描写(好き嫌いあるかもしれないけど)。あと、あまり情報過多になりすぎないような控えめな外見描写が、小説としての読みやすさになっていると思う。
(アニメキャラやロボットって、外見に特徴ありすぎるので、それをいちいち詳細に描写していたら、くどく感じてしまう)
しかし「~な子供であった」といった言い回しが多かったがそうか。フリットは大五郎で死生眼の持ち主であったのか。
あと、こちらのイワークさんは強いられていなかった。
デスペラードを駆り、ゼノの生首を掲げるフリットさんが本編の名シーン。