濱嘉之のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
★★★☆☆(星:3.5)
著者おなじみの警察小説。
最近の世界情勢を取り込んだ内容となっていてリアルな感じがあるのは良いのだが、著者の世界情勢分析などを登場人物に語らせているような場面が多く、ストーリー展開に動きが少なく引き込まれる感が弱いように感じた。
登場人物を通じて語られる著者の世界情勢分析や日本の情報管理の甘さなどについての考え方自体はなかなかもののだと思う。
ただ、私としては警察小説として楽しみたくて買ったのであって、著者の世界情勢分析やインテリジェンスについての考えを知りたかったわけではなかったので「あれ?」という感じであった。
小説らしくストーリー展開で楽しませてほしかっ -
Posted by ブクログ
初めて読む著者だが、異色の経歴の持ち主。
警視庁入庁。警備部警備第一課、公安部公安総務課、警視庁警備局警備企画課、CIRO、公安部公安総務課、生活安全部少年事件課を勤務。
さて、そんな著者が描く物語。
従来の警察物とは毛並みが違う。
KGBが得意としたハニートラップを軸に展開される。
描かれる主人公が、一匹狼の公安ではなく、組織人としての手腕が素晴らしい。
物事を瞬時に見抜く現状把握力、分析力、また全体像と背景の関係から派生する案件にどの人間を使うことが最善なのか人事力、また、次世代を育てるために自らのノウハウを出し惜しみをしない。
マネージメントに長けた人間がいると組織は安泰だな。
小