岡本太郎のレビュー一覧
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川端康成「この本はいいねえ、沖縄に行きたくなった」
三島由紀夫「内容といい、文章といい、これこそ文学だ」
大阪万博の太陽の塔で有名な岡本太郎が本土復帰前の1959年に沖縄を訪れ、沖縄の持つ魅力と潜在的課題を見事に予見した「沖縄文化論」。
本土に何かを要求する前に、自分たちはこうなりたいという強い思い無くして、沖縄の豊かな未来像は描かれない。(「本土復帰に当たって」1972年)
沖縄戦:大日本帝国軍人の神懸った軍人精神の虚勢に自らを縛り、惨憺たる無意味な破局を眺めながら、虚栄の中に、反省もなく、「帝国軍人らしく」自刃した。旧日本軍の救いがたい愚劣さ、非人間性、その恥と屈辱を、私は嫌悪する。島民も兵隊も、飢えと疲労と恐怖でとことんまで追い詰められなお戦い続けなければならなかった。軍部が日本人に対しておかした傲岸無比、愚劣、卑怯、あくどさに対する憤りでやりきれない。
沖縄文化の本当の美しさは、芸術的遺品の中ではなく、人間、石垣、自然、歌や踊りといった生活そのものの中にある。それらは形として威圧してくるのではなく、こちらから全霊をもって見えない世界に呼びかける、その神聖感は身近で肌にしみとおる。
沖縄は戦争で何もかも失った。滅びなかったのは踊りや歌のような無形の文化財だけなのに、古いものはどんどん失われていく。
17世紀初め、沖縄は薩摩の島津氏に征服され、特徴的な沖縄女性の宗教的指導力(のろ、つかさ)は、武家社会という男性支配と対立し、弾圧された。
現代日本人にもある淡泊、思い切りの良さ、諦めといった気分はあるが沖縄の人にはより顕著に伺える。
久しく厳しい搾取と貧困に耐えながら明朗さを失わず、台風で飛ばされた屋根は、また適当に拾って乗っけておく、次の台風までもてばいい、そのように(なんくるないさ~)、彼らは永遠を生き抜き、生き継いできた。
神の島、久高島には毎月祭事があり、男たちも欠席は許されない。だから当時は一生、島から出たことがない人間も多かった。また、1959年当時には、風葬の習慣もあった。 -
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岡本太郎の見た時代の日本と、現在の日本のあり方があまりにも経年して(60年程度だが)変わっただけに、岡本太郎の言い分をそのまま飲み込むには難しかった。
当時は当時なりに、まだ原初の生活芸術みたようなものの痕跡が見出されたのではないかと想像するが、現在のあまりに画一化された上にも新たに画一化され続けている私たちの生活圏では、岡本太郎の見出した芸術も古典に近い。
今に残る民芸も、実生活から遠のいた懐古的な芸術やセンスの良い趣味になりつつある。
しかし、だからこそ現代における「第一級の芸術」は何か、そんなものあるのか、と見回してみるのも面白いかもしれない。 -
Posted by ブクログ
岡本太郎の文章って、よくわかんないんだけど、なんかパワフル。読み終わってから頭の中で反芻しても、けっきょく何だったっけ?となる。 でもその熱だけは胸に残る。
巻末の解説によると、岡本太郎は「芸術はうまくあってはならない、きれいであってはならない、心地よくあってはならない」という三原則を唱えていたらしい。
そんなものを凡人は芸術とは呼ばない。天才は感受性が違うらしい。
冒頭は70年代のインドの旅からはじまる。この章が太郎の感性がもっとも敏感になり、躍動している。彼の美意識がよくわかる。静的できれいなものには目が向かない。暴れまくって猥雑なものに生命力を感じている。ガンジス河の川べりで沐浴する群衆のパワーに圧倒される。
こういう現実を嫌悪する人は、そこに美を見いだせないが、太郎はそこに美を見出す。
立ち止まって、目に美しく映るものが芸術ではなく、激しい奔流にもまれながら、魂が雄たけびをあげるような事象が好きなんだ。(自分でも何を言っているのかわからなくなってきたが、太郎の文章ってこんな感じ)
山深い寺で座禅は組むのは死んでも嫌だが、ねぶた祭りでは先頭に立って山車を引き回すぞ!って感じか?
自分が一番面白かった章はメキシコのところ。
現在渋谷駅に常設されている「明日への神話」の制作秘話が興味深かった。あんな重いテーマを一流ホテルのロビーのメインに据えようとしたメキシコの精神性を褒めたたえている。
生と死が日常のなかで隔てなく同居しているメキシコ(カラベラ祭りとかあるし)は、ケとハレの境を明確にする日本とは価値観が異なる。そういうところが居心地が良かったみたいだ。
あんな大作なのに、渋谷駅であの作品に目を止めている人はそんなにいないと思う。みんな忙しく過ぎ去っていくだけ。もったいないなぁ。
うん、我ながらひどいブクレポだ。
でも太郎の文章は熱いぞ!
それが伝わればいいや。 -
Posted by ブクログ
岡本太郎名言。これは元気でるわ。
成功 人間にとって成功とはいったい何だろう。 結局のところ、自分の夢に向かって自分がどれだけ挑んだか、 努力したかどうか、ではないだろうか。
人生とは 人生は積み重ねだと誰でも思っているようだ。 ぼくは逆に、積みへらすべきだと思う。 財産も知識も、蓄えれば蓄えるほど、 かえって人間は自在さを失ってしまう。
人生とは 人生は、他人を負かすなんてケチくさい卑小なものじゃない。
ニブイ人間だけが「しあわせ」なんだ。
孤独 孤独で、自分と闘っている人間は、鏡に向かって対話するんだよ。 孤独を純粋につらぬけばつらぬくほど、逆にそれは魅力になってくる。
危険だ、という道は必ず、自分の行きたい道なのだ。 ほんとうはそっちに進みたいんだ。 危険だから生きる意味があるんだ。