深沢潮のレビュー一覧

  • 李の花は散っても

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    「時代が」とは言え、それでは済まされない事実がある。
    「そう言う時代だった」かも知れないが、「日本だけじゃあ無い」かも知れないが、それでも赦せない事実が、許してはいけない事実がある。そして、忘れてはいけない事実でもある。
    隣国の朝鮮人に、中国人に、他のアジア人に行った「差別、迫害、暴行、惨殺」。
    それだけでなく、同じ日本人に対しても「社会主義者」や「共産主義者」そして「自由主義者」にさえも「アカ」と言うレッテルを張って行った「拷問」とそれに伴う「殺害」。
    第2次世界大戦が終結して、もうすぐ80年となり、日本ではこれ等の事実が歴史の一部として近代史、現代史の中に埋もれている。
    しかし、今でも世界

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    2023年06月14日
  • わたしのアグアをさがして

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    「人生で大切なことは、アグアを見つけ、アグアとともに自分の人生をしっかり生きること。自分が納得する道を行くこと。」
    30歳にして失業し恋人にも去られた莉子は、全てをやり直すためにフラメンコを学びに単身でスペインに渡る。最初の渡航では自分の無力さを痛感し志半ばに帰国するが、自分と向き合いフラメンコに情熱を注ぐことに決める。それからは何度も渡西しフラメンコにのめり込む中で出会った、トミコからの言葉。

    人の生き方はそれぞれで、どんな生き方をしようと誰に批判されるものではない。トミコのように自分に嘘をつくことなく、自分が求めるものを追求する生き方もある。
    …私はどうだろう。自分と向き合い追求したとこ

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    2023年05月06日
  • 黒い結婚 白い結婚

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    結婚をテーマに7人の作家が描いた作品の作品集。「黒い結婚」「白い結婚」と分かれていて、闇っぽい話の黒と、ポジティブな感じがしないでもない白。私は順番に黒から読んでいたが、もうずっとなんだか重たいもやがかかっているみたいな感覚だった。いわゆる理想形みたいな夢見る結婚、みたいなのが出てこなくて、結婚って碌なことないなと思いつつ、色々なことがありうるんだなぁとも思った。最後の「いつか、二人で。」でそれまでのどろっとしたもやもや感が救われた感じがする。

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    2023年03月26日
  • わたしのアグアをさがして

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    スペインの観光旅情に近い話だな。
    スペイン人の人物像、固定しそう。
    フラメンコの奥深い熱い思いが伝わって来た。

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    2023年03月19日
  • わたしのアグアをさがして

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    会社の倒産、恋人との破局、心機一転趣味のフラメンコを勉強するためスペインへ。
    フラメンコ、恋愛と経験を積みながら成長していく莉子。最初頼りなく恋愛体質の莉子に呆れるもフラメンコにのめり込む姿はカッコ良かった。

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    2023年03月03日
  • わたしのアグアをさがして

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    男運がないというか、そういう男を選んで寄せ付けてしまうのか、懲りてないというか、でもそれでも恋愛は楽しいし、恋愛以外の何かを見つけてる主人公が羨ましかった。フラメンコがすごく観たくなったし、スペインはやはり憧れる。
    これ2015-16年に連載されたものなんだね、随分時間かかったな

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    2023年01月28日
  • 海を抱いて月に眠る

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    朝鮮半島の近現代史や、「在日」への知識が無いと少し理解しづらいかも知れないが、歴史に翻弄された一世の壮絶な生涯を垣間見れる。
    私も見たことがある、ふと遠くを見るような、一世の姿が思い浮かぶ。

    しかし思うに、「翻弄された」で終わらせてはいけない。その中でも誰よりも力強く生き抜き、我々後代に大切な財産を遺してくれた一世の生き様を記憶したい。

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    2022年10月17日
  • ランチに行きましょう

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    よくあるママ友のドロドロ話かと思ったら少し違った。(そういうシーンも満載ではある)(あるんかい)
    救いはあるようでないようである(どっち)感じで
    読後感も悪くなかった。

    100%人の幸せを純粋に願える人っているんだろうか。
    私はNOだと思う。
    自分と同じように不幸になってほしい、みたいな感情ってママ友じゃなくても、同僚、普通の友だち、同性異性関わらずあるんじゃないんだろうか。

    あとママ友は友だちなんだろうかというよくある問いだが、私はNO派、なんだけど、でも、ママ友から始まって普通の友だちになれる人もいる。
    ただどっちがいいのかはわからない。

    悪くない読後感でありながら、ここに出てくる「

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    2022年05月27日
  • 緑と赤

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    タイトルの「緑と赤」は韓国と日本のパスポートの色にちなんでいるんだろうけど、WEBマガジンなどで連載されていたときは「ここではない」というタイトルだったらしい。「ここではない」も何がここではないのか、内容とのシンクロ感がいまいちという感じがしてしまうけど少なくとも葛藤や焦燥のにおいがある。それに比べると「緑と赤」はだいぶわけわかんない程度にマイルド化されたなあという印象。
    いつのまにか表立ってはずいぶん下火になった感じがするけど、連載されていた時期は新大久保などでのヘイトスピーチが盛んだった頃だろう。それに触発されて書かれた作品なのではないかと思う。自分が在日韓国人であることに戸惑い、葛藤する

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    2022年05月08日
  • 海を抱いて月に眠る

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    在日の父。見知らぬ女性。涙。
    自分の知らない父。
    知らない人生。
    親の人生って?知っていますか?
    考えてしまいました。

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    2022年02月19日
  • 黒い結婚 白い結婚

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    可愛らしいジャケットデザインに惹かれて読みました。

    黒い結婚と白い結婚、
    それぞれ上下逆になっていて
    どちらからでも読めるのが斬新で面白い。

    『結婚』をテーマに
    様々なテイストの作品を読むことができる。

    特に印象に残っているのは
    白い結婚『いつか、二人で。』。
    ちょっと世にも奇妙な物語っぽさがありつつ
    あたたかい気持ちになる作品。

    これで終わり〜!?と思わず
    突っ込みたくなる作品もあり
    登場人物のこれからを
    勝手にイメージせずにはいられなくなる。 

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    2022年01月27日
  • ひとかどの父へ

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    母清子と暮らす朋子が、疾走した自分の父親が朝鮮人であると知ってショックを受け、在日の親友とも交流を絶つが、やがて大阪に住む父を訪ねて乗り越えていくまでを、年代別に朋子の視点、母清子の視点など変えながら描いていく。比較的すらっと読めたが、ストーリー的には今ひとつかな。

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    2021年09月08日
  • 黒い結婚 白い結婚

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    結婚して半年経った頃に、本屋で目に止まり買った一冊。
    ふつうの結婚生活って?自分たちは大丈夫?と不安になったときに心強い一冊でした。
    いろんな人生から結婚を見つめられて面白かった。

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    2021年07月31日
  • 黒い結婚 白い結婚

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    黒い結婚編と白い結婚編が上下逆になっており 前後どちらからでも読める様になっています。

    私は白い結婚編から読み始めましたがお気に入りは瀧羽麻子さんの「シュークリーム」

    黒い結婚編では窪美澄さんの「水際の金魚」

    7編の中にはシンミリ来る物、ぶっとんだ物、リアリティー溢れる物、イヤミス要素のある物と様々で、結婚と言う共通したテーマの中にも色々な形が存在し、そのふり幅も広く飽きずに読む事が出来ました。

    結婚は墓場なのか、はたまた楽園なのか、自分自身を顧みながら興味深く読めた1冊です。

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    2021年05月20日
  • 伴侶の偏差値

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    主人公の「周りに好かれようとして自分の感情でぶつかっていけない」ところがとても共感できた。「自分がどうしたいか」は置いておいてまず頭で考えてしまうところが。素直になるのは難しい。

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    2021年03月07日
  • 黒い結婚 白い結婚

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    窪美澄さん目当てで読み始めたけれど、このように色々な作家の作品が読めるのは良い事だ。やはり‘白い結婚’ラスト2話が とても良かった。

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    2020年09月20日
  • 黒い結婚 白い結婚

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    結婚にまつわるアンソロジー。
    黒い方が私は好みだな(笑)

    でも、最後の話はちょっとグッと来た。

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    2020年07月19日
  • 伴侶の偏差値

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    主人公は東京郊外の実家に暮らす30代半ばのOL。大学時代からの友人のひとりは結婚して3人の子どもがおり夫の実家の田園調布の家で暮らしている。もうひとりは2度目の結婚をしたが別居中で表参道に住んでいるという。そんな彼女らと自分を比べ、買っているところを見つけては優越感を感じている。結婚を決意してくれない恋人の存在や失踪中の弟、不安神経症気味の母親、そんな彼らにも常に苛立ちを感じているが、大震災をきっかけに身の回りが変わり、そして自分自身も今まで凝り固まっていた考え方から抜け出せるような出来事を経験する。
    人にとって伴侶とは何か、一緒に生涯を共にする相手とはどういうものかということを問いかけている

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    2020年05月16日
  • あいまい生活

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    女性専用のシェアハウスに住む住人の苦悩。

    地元に戻れない男にもあっけなく振られ行き場のない樹。
    売れない劇団員だけどシェアハウスでは仕切り役になろうとする風香。
    生活保護を受けることにした無愛想なさくら。

    中国から外国人技能実習生としてやってきたが逃げてきたウェイ。
    夫と姑から息子を取り戻すために必死で働く好美。
    シェアハウスの不動産で働く生い立ちが複雑な雛。

    貧困がすべてを不幸にしていく。
    違法シェアハウスでバラバラに散っていった住人たち。

    これが現実か。。。
    貧困層の家庭に生まれた人は貧困から抜け出せないの。。。

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    2019年03月16日
  • ランチに行きましょう

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    スピリチュアルの人が一番苦手だけど、その人が言うオーラとかソウルメイトはなんだかんだ当たってるていうモヤモヤ加減

    なんだかんだであっという間に読み終えてしまった

    「かわいそう」で他人の生活に介入する世間
    著者インタビューの、勝手に下の子の出産で大変でかわいそうなお母さんの子を預かるタイムシフトに入れられたは怖すぎる

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    2019年03月10日