深沢潮のレビュー一覧

  • 緑と赤

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    タイトルの意味は序盤にわかる、
    けどそのタイトルの言葉の持つほんとの意味は
    物語の終盤に分かった。
    その重みを私は理解しきれていないし
    向き合えるのかも分からない。
    自分のアイデンティティ、
    様々な方面からの声、
    しばらくして再読したい本。

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    2019年10月29日
  • ひとかどの父へ

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    周囲に在日の人は予想以上にいると思うし、知らず知らずにかかわることも多いが、それぞれの人生で背負っているものの重さが伝わってきて、胸が痛む。

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    2019年05月19日
  • ランチに行きましょう

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    個人的に、「このテーマだと手に取ってしまう」という作品の傾向があるのですが、「ママ友」って、怖いもの見たさが半端ないです。
    特に幼稚園…いやだわ~

    一日中子供べったりだったのがやっと解放される、昼間の4時間くらい自由になれる!その嬉しさといったら、特に初めての子供の場合は!
    で、「ランチに行きましょう」ということになるのですが…
    このセリフがくせ者で。
    読んでみると分かるのですが、同じセリフでも含まれる意味が全然違う。

    だいいち、子供が同じ幼稚園じゃなかったら、この人とランチなんて行きたくないよね、この人だけは除きたいよね、あの人行くなら私はパスしたいんだけど…
    という自由な取捨選択ができ

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    2018年09月01日
  • あいまい生活

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    女性専用シェアハウス「ティラミスハウス」の住人ひとりひとりが主人公の連作ストーリー。住人みんなに、社会福祉士のテキストに登場しそうな事情があって、読んでて明るい気持ちになれる話ではないのに、一気に読み終えてしまった。雑然として掃除が行き届いていないハウスが描写されていて、生活に苦しい人たちのシェアハウスならモノが少ないのではと思いがちだけど、そういった取捨選択が難しくなるほど精神的に追い込まれているのだなとも感じた。

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    2018年05月10日
  • 緑と赤

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    緑と赤、それは韓国と日本のパスポートの色。

    パスポートの色の違いで、在日韓国人であることを意識せざるをえなくなった知英。
    K-POPアイドルファンの日本人、梓。
    友人に自分が在日だということを隠していた龍平。
    新大久保のヘイトスピーチを見て反対運動に参加しはじめた韓流好きな良美。
    日韓のデリケートな状態が、彼らの目を通して浮かび上がって来ます。

    著者の本は、何冊か読んでいますが、
    その時も感じた事は、在日という日本と韓国の間に存在する人々の、
    日本人とも、韓国人ともいえない苦悩でした。

    当時はそのことを、特に意識した記憶はないけれど、
    中学時代、在日のクラスメイトがいました。
    優しくて聡

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    2016年10月07日
  • 緑と赤

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    パスポートの色
    緑と赤
    同じ日本で育っても、日本人と韓国人
    だだ、それだけの違いなのにね
    2016.03

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    2016年03月22日
  • 緑と赤

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    ネタバレ

    中学三年生のとき私が運転して、そのとき一番仲の良かった友達が後ろ自転車の二人乗りー新長田のサンリオショップに行く途中『私な在日韓国人やねん』と告白してきた友達
    あの時私何て答えたんだろ?
    それからもずーと仲良くて
    一緒に飲みに行ったり恋話もたくさんしたし

    私が北海道に来ても、新婚旅行で北海道まで来てくれた
    『うちら在日やねん』て、とてもキラキラしてたよ
    その頃の匂いとか二人乗りの風景とか思い出したら胸がギュとなる

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    2016年01月19日
  • 緑と赤

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    傑作。題材は在日だが、描かれているのは日常で感じていることばかりだ。極端な人間の言動、一方的な仲間意識。そういうのに疲れている、あの虚無感。こういう本こそ、広く読まれてほしいんだが。

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    2016年01月17日
  • ランチに行きましょう

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    それぞれの子供が同じ幼稚園に通う5人のママ友のお話が5つの短編集。以前に読んだ角田光代さんの森に眠る魚よりは内容が随分ライトな作品なのでサクサク読めました。

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    2025年11月11日
  • ランチに行きましょう

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    ママ友の小説?新鮮!
    なんて軽い気持ちで読み始めたら、内容エグ〜。
    けどなんか結末気になる!で最後まで読んだ。
    学校のママ友と関わらざるを得ない私。本作の登場人物たちも相当個性的だけど、現実も本当にいろんな人がいるからね‥。

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    2025年10月23日
  • あいまい生活

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    ネタバレ

    ティラミスハウスに住む6人の女性達。
    貧困、生活保護、シングルマザー、ネグレクト、外国人技能実習制度など、様々な事情を抱えながら生きる女性達。

    自分と重ねて読んでいると、
    どんだけ恵まれているんだろうと思う。
    この本を読んで、「生きるだけで辛い」世の中は嫌だなと思った。

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    2025年09月27日
  • はざまのわたし(集英社インターナショナル)

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    食にまつわるエッセイとなっているが、本題としては、タイトルにあるように、日本と韓国とのはざまで苦悩する、一人の女性の自伝だ。
    日本で生まれ育ちながら、家庭では韓国の文化に強く影響された筆者が、経験してきたものを、食を手掛かりに回想してゆく。
    自己防衛というか、他者との間に見えない壁を作ってしまう著者の姿がどこか痛々しいです。

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    2025年09月03日
  • 李の花は散っても

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    ネタバレ

    戦前に李王朝の皇太子•李垠(り ぎん)に嫁いだ梨本宮方子(まさこ)様。
    日本統治下の朝鮮で日鮮融合の象徴としての政略結婚で
    方子様の婚前の不安や覚悟などが丁寧に描かれる。

    級友と比べて予想もしなかった李家との縁組も
    最愛の息子の不審死も
    何も声を上げることもできず
    運命を受け入れるしかない。
    個よりも公を重んじるお立場で
    複雑な想いや苦しみを決して口に出したり態度に出したりしない。
    庶民には到底わからない苦悩があった。

    前半に比べて後半があまりにも駆け足で
    あっという間に数年経っていたり
    出来事を追うだけになってしまい
    少し残念。

    もう一つのマサという貧しい生い立ちの女性の物語が合間に挟

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    2025年03月09日
  • 伴侶の偏差値

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    女友達2人がすごく順調に見えていても、実はそれぞれに抱えている。現実もきっとそうだと思った。すごく素敵で羨ましい人にも抱えてる問題がある。みんなそんなに完璧じゃないと思った。

    主人公はいろいろな理不尽な状況に置かれてそんな中でも逃げずに大人として対応している所、すごいと思った。だけど、大人になりすぎて主人公にとっての幸せが遠のいていっていると思う。
    最後は変化の兆しがあって明るい未来が待っているような気がした。

    でもやっぱりヒロトとうまくいって幸せになって欲しかった〜

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    2025年02月21日
  • わたしのアグアをさがして

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    そんな簡単に劇的なことは起こらず、ドラマチックな日常もそうそう訪れない、自分の本心の全部が全部は口に出せない、といったリアルさがありました。
    小説の主人公らしからぬほど、何者でもない私たちのうちの1人のお話という印象で、等身大という点に親近感が湧きました。

    装丁がとっても素敵で手に取りました。
    特にあお色が。

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    2025年02月03日
  • ランチに行きましょう

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    怖いママ友関係のお話かと思ったけど、そうでもなく、読後感は良かった!なんだかんだあるけど、割と全員素直な性格。
    自分はママ友いないので、こういう関係が育めたら良いなぁ、羨ましいなぁとは思う。(成城に住んでて、夫の給与で暮らしていけてるのも!笑)もちろんお互い面倒に感じたり、子どものためにしょうがなく付き合っている部分もあるけど、実際の友達もそういうところあるしね!

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    2024年04月17日
  • 海を抱いて月に眠る

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    不勉強なため、韓国の近現代史をほとんど知らずに読んだので前半は聞きなれない韓国名や言葉に悪戦苦闘したり、父の横暴な態度にイライラしながら読み進めていくがだんだん夢中になって読んでいた。自分の本当の名前も歳も偽り異国の地で家族を思い、国を思い生涯をおくった在日の人の気持ちなど今まで考えたこともなかった。
    読書は娯楽と思っていて、歴史や政治ものはあまり読んでこなかったけれど時々はこういう本も読んでみるものだと感じた。

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    2024年04月11日
  • わたしのアグアをさがして

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    自分に嘘をつかず、自分の人生をきちんと生きる。

    恋愛、結婚、出産。未だにそれを女の幸せととらわれがちなのは否めないし、間違いではないのかもしれないけど、自分が情熱を持って打ち込めるものを持つ女性はやっぱり魅力的。私にとってのアグアって、なんだろう。

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    2023年11月21日
  • 李の花は散っても

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    戦前、大正の時代のこと、皇族である梨本宮家に生まれた方子が、朝鮮王家の李王家の妃として政略結婚され、その一生をまっとうする物語。そして、同時に、朝鮮半島から来た革命家の男とともに韓国に渡り朝鮮人として生き抜くマサ、二人の物語が交互に語られ、最後にはともに生きることになる。方子は史実をもとにした展開で、マサの方はフィクションか?
    どちらも、今の時代には考えられない壮絶な体験。ただ、どんな苦労があっても、信念を持って生きれば、悔いはない。朝鮮併合のための政略結婚として何人かの皇族が政略結婚させられ、戦後に離婚となった例もあるという。夫婦関係も心がけ次第、気の持ち方次第。自分の人生をどう生きるか、に

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    2023年10月17日
  • あいまい生活

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     日本はいつからこんなに貧困大国になってしまったのでしょう。虐待、DV、生活保護、技能研修生など、様々な困難を抱える女性たちが暮らすドミトリーが舞台です。
     ただ、もう少し一人ひとりを掘り下げてほしかったかな。一応知っていることをなぞっただけという感は否めない。
     今も助けを求めている人たちはたくさんいるのだということだけは忘れないでいたいです。

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    2023年09月22日