あらすじ
「好き」だけじゃ幸せになれない女のリアル。
真紀と佳乃と未央は、大学時代の女友達。35歳になった3人は、真紀は独身、佳乃は子育てに追われ、未央は夫と別居して一人暮らしを満喫中と、それぞれの道を歩んでいる。
母と二人暮らしの真紀は、母親に彼との結婚をせっつかれ落ち着かない日々。とはいえ、今おつきあいしている彼が、一生をともに歩む伴侶としてベストなのか答えが見つからないまま時は過ぎゆくばかり。この人と結婚したいのか、それともただ結婚しておいた方がいいと思っているだけなのか、揺れる35歳独身女性の心理をリアルに描き出す。自由奔放な暮らしがうらやましく見えていた未央にも、家庭生活が充実しているように見える佳乃にも、実は深い悩みがあることを知った真紀。女の本当の幸せって何?最後に真紀が下した決断は……?
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
女友達2人がすごく順調に見えていても、実はそれぞれに抱えている。現実もきっとそうだと思った。すごく素敵で羨ましい人にも抱えてる問題がある。みんなそんなに完璧じゃないと思った。
主人公はいろいろな理不尽な状況に置かれてそんな中でも逃げずに大人として対応している所、すごいと思った。だけど、大人になりすぎて主人公にとっての幸せが遠のいていっていると思う。
最後は変化の兆しがあって明るい未来が待っているような気がした。
でもやっぱりヒロトとうまくいって幸せになって欲しかった〜
Posted by ブクログ
主人公の「周りに好かれようとして自分の感情でぶつかっていけない」ところがとても共感できた。「自分がどうしたいか」は置いておいてまず頭で考えてしまうところが。素直になるのは難しい。
Posted by ブクログ
主人公は東京郊外の実家に暮らす30代半ばのOL。大学時代からの友人のひとりは結婚して3人の子どもがおり夫の実家の田園調布の家で暮らしている。もうひとりは2度目の結婚をしたが別居中で表参道に住んでいるという。そんな彼女らと自分を比べ、買っているところを見つけては優越感を感じている。結婚を決意してくれない恋人の存在や失踪中の弟、不安神経症気味の母親、そんな彼らにも常に苛立ちを感じているが、大震災をきっかけに身の回りが変わり、そして自分自身も今まで凝り固まっていた考え方から抜け出せるような出来事を経験する。
人にとって伴侶とは何か、一緒に生涯を共にする相手とはどういうものかということを問いかけている。
最初の方は主人公の性格の悪さにげんなりしたが、素直になれないことの難しさや平静を装って無理をすることなど、自分にも身に覚えがとてもあるので、最後の方には共感できるようになってしまった。
生涯を共にする相手とはどういう人なのか。そこの価値観がぴたりと合う人を見つけるのは相当難しいはず。と言うか、ほとんどの人はそんなこと気にせず、恋愛の延長で結婚とかしてしまうんだろう。